「9月6日 黒豆の日」
■はじめに
9月6日は「クロ」の語呂合わせ記念日にはもってこいで、よく言えば素直でわかりやすい決め方、悪く言うと発想が貧困、ありきたりで目立たない、といったところでしょうか。
やはり、この日は「黒」と名の付く記念日が満載で、黒酢や黒染め、黒真珠、黒にんにく、黒豚…等々、11もの記念日があるほか、カラスの日、9696(クログロ)の日もブラック由来ですね。
松崎しげるの日なんていうのもありましたが、本稿のテーマとして選んだのは、なぜか「黒豆の日」です。
目 次
黒豆の日とは
「黒豆の日」は東京・板橋区の食品会社が制定したもので、制定日も1999年の「9月6日」を選ぶという気合の入った記念日です。
■黒豆の日の意味と由来
正式名称「黒大豆」は大豆の一種ですが、黒い皮には鉄やカリウム、カルシウムの他に、血液をサラサラにし、美肌や視力回復に効果があると言われるポリフェノールの一種アントニン、さらにコラーゲンやヒアルロン酸生成を助けるイソフラボンなど、黒豆特有の成分が含まれているそうです。
黒豆は全国各地で作られていますが、京都・京丹波町、兵庫・篠山市で栽培される丹波の黒豆が有名です。
黒豆の糖度には寒暖差が大きくなければならず、丹波山中の厳しい気候によって育つ黒豆は優れた品質で、しかも収穫はすべて手作業であることから、値段もそのへんの黒豆の3倍という高級品です。
1年の門出であるおせち料理には、丹波産の高級な黒豆をぜひ使いたいものですね…って、この項は当地の黒豆業者の受け売りなので、そのあたりはよろしくお読みくださいな。
■黒豆の日のイベント
制定した以上、それなりのイベントで「黒豆の日」をアピールしてほしいところですが、社員旅行や社内バーベキュー大会はあるものの、9月6日は何事もないふつうの1日になっていますから、気合の入った記念日との記述は取り消します。
しかし、社員の福利厚生には力を入れているようで、それはそれで感心ですが、やっぱりPL法同様に、制定者責任を思い出してほしいですね。
黒豆の日の雑学
▽ニキビに黒豆、母乳に黒豆茶
黒豆に含まれるポリフェノールには強い抗酸化作用があって、皮脂の分泌を防ぐと同時に、角質の汚れが酸化して毛穴が詰まるのも防ぐため、ニキビの悩み解消に効果があると言われています。
しかし、甘く煮た黒豆を食べ過ぎると、糖分の過剰摂取となって、逆にニキビが増える原因ともなるので気をつけましょう。
また、黒豆にはカフェインが含まれていないので、黒豆茶は妊娠中や授乳中でも安心して飲むことができるそうで、血液もサラサラにするため母乳もよく出ると言われています。
▽おせち料理は縁起物がいっぱい
おせちのラインナップのすべては縁起物で、古式ゆかしい本来のおせちに黒豆は欠かせません。
この際なので、おせち具材の縁起をひとつひとつご紹介しましょう。
わが家ではお目にかかったことはありませんが、おせちは「めでたさを重ねる」意味で3段の重箱に入っています。
まず、1番上の重箱には酒のつまみと甘めのものが多いようです。
・黒豆…まめまめしく働く
・昆布巻…よろこんぶ
・栗きんとん…武士が用いた「勝ち栗」と、黄金色は豊かな年への願い
・伊達巻…書物の巻物に似ていることから知性の象徴として学業成就の願い
・数の子…「二親」(ニシン)から沢山の子が生まれる子孫繁栄の願い
・田づくり…五穀豊穣
・紅白かまぼこ…日の出を象徴する形で、紅はめでたさや喜び、白は神聖
2番目の重箱は海の幸と焼き物、酢の物、和え物です。
・ぶり…出世魚
・鯛…めでたい
・海老…背中が丸くなるまで長生きできるように
・紅白なます…水引のような形
3番目の重箱は山の幸の煮物になります。
・蓮根…穴が開いているので、先々を見通す
・里芋…親芋から子芋が沢山できるので子孫繁栄
・八つ頭…「頭」となる、つまり出世
・くわい…大きい芽が出ることから、「めでたい」の語呂合わせ
・ゴボウ…ゴボウが長く細く根を張ることから、家が代々続くように
■最後に
「ミラクルフード」「畑の牛肉」などの異名を持つ健康食品の大豆は、全国で栽培されているとは言え、需要に対する収穫量は低く、輸入に頼らざるを得ません。
丹波の黒豆のブランド価値は上がる一方ですね。
9月6日は何の日?誕生日の有名人や星座、花言葉・運勢・性格は
他にもおもしろい記念日がたくさんあります!