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石炭の日とはいつ?意味や由来は。石油偏重のエネルギー政策を見直せるのか

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「9月5日  石炭の日」

■はじめに

フクシマを例に出すまでもなく、エネルギー源に安全が求められるのは論を待ちませんが、風力や地熱発電もコスト面がネックとなって遅々として進まず、相変わらず原子力と化石燃料に頼らざるを得ないようです。

一般の人が石炭を見かける機会もなくなりましたが、日本のエネルギー源の4割は石炭が担っています。

 

石炭の日とは

1992(平成4)年、二酸化炭素発生の主犯とされる汚名を返上するべく、石炭のクリーン化技術を知ってもらう目的で、通商産業省(現経産省)が旗を振り、石炭関連各団体が9月5日を「石炭の日」と制定しました。

そのため、この日は「クリーンコールデー」とも呼ばれ、クリーンのクは9、コールのコは5だよ、というパッとしない語呂合わせになってしまいました。

 

■石炭の日の意味と由来

石炭は枯れた植物が菌類や昆虫などによって分解される前に地中に埋もれ、地層の重みや地熱を受け続けることで化学反応を起こして石灰化した化石です。

この石灰化は年代を重ねるごとに、泥炭から褐炭、瀝青炭、無煙炭と変化しますが、いずれにしても数億年単位の話です。

 

環太平洋造山帯にあって地殻変動が盛んな火山国日本は、石灰化の条件にピッタリなため、製鉄に最適な瀝青炭が産出されていましたが、その先の煤煙や臭いの少ない無煙炭はごくわずかしか産出されません。

石炭の利用は産業革命によって一気に進み、エネルギー源としてだけではなく、石炭から生成されるタールを原料とすることで、化学工業も大きな発展を遂げました。

 

しかし、20世紀に入って石油が主役になると、それまでコストが安く、埋蔵量豊富、輸送や貯蔵に不安が少ないなどともてはやされていた石炭の評判は下がる一方で、二酸化硫黄だの酸性雨、PM2.5、はたまた喘息、肺がん、不整脈、脳卒中など、ありとあらゆる環境公害の責任をかぶることになります。

もちろん地球温暖化の主犯から、エネルギーは石油の半分、熱効率が悪いといった細かいところまで糾弾され、輸送や貯蔵に難があるとの非難はまさに掌返しの荒業。

 

ところが、ところが、2度のオイルショックによって石炭は失地回復し、石油偏重のエネルギー政策が見直されることになり、同時に石炭のクリーン化に本格的に取り組むことになります。

 

■石炭の日のイベント

かつて九州には筑豊、糟屋といった大炭田があったためか、毎年9月5日には直方市石炭記念舘で記念イベントが開かれ、石炭の燃焼や火力発電の実験、SL運転席の体験乗車などで子どもたちを楽しませています。

 

石炭の日の雑学

▽石炭のクリーン化

当然ながら、世界のエネルギー消費は増え続けており、新興国の経済発展によって2040年には現在の1.6倍が必要になると予測されています。

しかし、資源には限りがあって、石油はあと51年分、天然ガス53年分、ウランが102年分、そして石炭が一番多くて153年分と言われています。

石炭は石油と違って産出地に偏りがなく、世界中に分布しているので入手しやすく、価格も安定しており、政情不安の影響も受けません。

自然再生エネルギーの実用化次第ですが、いずれ石炭が世界の電源を支える主役に戻るのは間違いないと思います。

 

その時に備える意味でも、石炭のクリーン化がより重要になり、石炭エネルギーセンター(JCOAL)を中心に研究が進められていますが、今でも日本の火力発電は硫黄酸化物、窒素酸化物の排出量の少なさが世界2位で、横浜の磯子火力発電所は排煙脱硝装置、日本初の排煙脱硫装置を導入することで、ケタ違いのクリーンな数字を出しています。

今後、日本の最新技術を提供することで、中国やインドの大気汚染問題も解決し、世界の温暖化に歯止めがかかることを期待したいですね。

 

■最後に

JCOALは「石炭の日」のためにイメージキャラクターをデザインしましたが、どう呼ばれているのか名前は不明です。

しかし、このキャラはポリンキーか、何かのばい菌にしか見えず、色がオレンジなので石炭もクリーンもイメージできません。

もっとも、石炭らしく真っ黒なキャラだと、人種問題と非難されかねず、苦しいところではありますが、何とか明るい未来のエネルギーを思わせるキャラを登場させてもらいたいと思っています。

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