■はじめに
年度が切り替わる4月上旬から、下旬に入るといよいよ本格的な初夏を意識するシーズンになります。
お住まいのエリアによっては桜が散り、様々な植物が青々と繁り始める時期でもありますよね。
そんな4月の下旬には、たくさんの植物にとって欠かせない植物学の日があります。
目 次
植物学の日とは
植物学の日は毎年4月24日にあります。
植物学者である牧野富太郎(とみたろう)の誕生日(文久2年4月24日)にちなんで制定されました。
牧野富太郎は、高知県高岡郡佐川町において近隣から「佐川の岸屋」と呼ばれた商家で、酒造業と雑貨業を営む裕福な家に生まれました。
■意味
植物学の日は、植物に対して興味を関心を持ってもらいたいという意味合いがあります。
そして、植物を知ることの大切さを、世の中に知ってもらう日でもあるんですね。
例えば牧野富太郎生誕記念展や標本資料の公開などが行われています。
■由来
文久2年4月24日(1862年5月22日)は、植物学者である牧野富太郎の誕生日です。
このことから、植物学の日は4月24日に制定されました。
■イベント
2016年から、高知市五台山・「高知県立牧野植物園」にて【マキノの日】が行われています。
これは、牧野富太郎博士生誕記念として植物学の日に無料開園し、イベントを開催するというもの。
2020年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、臨時休園となっている都合上、当イベントの中止が報告されていますが、第4回目となる2019年には、植樹やクイズの出題、スライド上映などが行われました。
過去には、牧野文庫の貴重な資料である書籍や自筆の植物図が特別公開されたり、牧野博士に扮したベテラン職員とまわる園内植物観察ツアーなども行われましたよ。
他にも、高知県高岡郡佐川町の「牧野富太郎ふるさと館」や東京都練馬区東大泉の「牧野記念庭園」など、牧野富太郎所縁の地で博士の遺品や原稿などの展示がされていたり、植物の観察をすることができます。
各公式ホームページはこちら
ぜひチェックしてみてください。
植物学の雑学
植物学の日にちなんだ雑学をご紹介します。
□植物学の父、牧野富太郎
小学校を2年で中退し、独学で植物学の研究を続けた牧野富太郎は、「日本の植物学の父」と呼ばれています。
22歳で上京し、東京大学理学部植物学教室で植物分類学の研究に打ち込むようになります。
そして、自ら創刊に携わった植物学雑誌に新種「ヤマトグサ」を発表し、国内で日本人として初めて新種に学名をつけました。
94年の生涯において、命名した新種や新品種の植物は1500種以上、収集した標本は40万枚にのぼるといわれ、蔵書は約4万5千冊を数えます。
1940年(昭和15年)に刊行された牧野富太郎が著書の「牧野日本植物図鑑」は、現在でも研究者や愛好家の必携の書として親しまれています。
50歳の時には東京帝国大学理科大学で講師となり、64歳のときに東京練馬区の大泉に居をかまえ、大半の時間をここの書斎で過ごすようになり、図鑑の執筆をしていました。
また、全国各地からの要望に応じて出かけては、植物採集や植物観察会の指導といったことを通して植物を知ることの大切さを広く伝え、植物知識の普及に尽力しました。
65歳では理学博士の学位を取得しており、1953年(昭和28年)には東京都名誉都民を、亡くなった年の1957年(昭和32年)には文化勲章を受章しています。
■まとめ
植物学の日についてご紹介させて頂きました。
この時期、植物が咲き始めるのを楽しみにしているという方もたくさんいらっしゃるかと思います。
日本の植物学にこんなにも貢献した人が存在したんですね。
毎年4月24日植物学の日には、お近くの植物を観察してみたり、関連イベントをチェックしてみてはいかがでしょうか。
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