▪はじめに
血栓とは、血管の中にできる血の塊のことです。
血栓ができることにより血の流れが悪くなったりストップしたりして、命を落としてしまうことも珍しくありません。
とくに寒い1月には血栓が原因で亡くなる人が多いことから制定されたのが血栓予防の日なのです。
目 次
血栓予防の日とは
血栓予防の日は、毎年1月20日にあります。
血栓予防の日は別名「ツマルの日」とも呼ばれる記念日で、納豆由来の機能性物質(ナットウキナーゼ・納豆菌・ビタミンK2など)を原料とする健康食品を対象とした役立つ情報を提供している日本ナットウキナーゼ協会(JNKA)が制定しました。
また、1月20日~2月19日までの1ヵ月間を「血栓予防月間」として血栓予防の啓蒙活動を行っています。
▪意味
血栓予防の日は、血管が血の塊(血栓)によって塞がれてしまうことが原因で起こる心筋梗塞や脳梗塞などで亡くなる人がもっと多いとされている1月に、血栓予防の大切さや方法などについて多くの人に伝えるために制定された記念日です。
▪由来
血栓予防の日は、1月は血栓症によって亡くなる人が最も多い月であることと、「20=ツマル(詰まる)」という語呂合わせが由来となって1月20日に制定されました。
▪イベント
血栓予防の日に関するイベントは残念ながら見つけることができませんでした。
しかし、血栓予防の日を制定した日本ナットウキナーゼ協会では、血栓予防月間にポスターやテレビCM・ラジオCMなどで、血栓予防の重要性やナットウキナーゼが血栓予防に有効であることを広めるキャンペーンを行っています。
血栓予防の雑学
<血栓症とはどんな病気?>
血栓症とは、様々な原因により血管内に血栓(血の塊)ができ、その血栓によって生じる病気のことをいいます。
血栓ができるのは、次のような原因からです。
- 何らかの理由で血管内に傷ができたときに傷を治そうとしてかさぶたを作るのと同じ仕組みで血(血小板)が固まった場合
- 血液内に脂が溜まって血液がドロドロになった場合
- 血管内に瘤(こぶ)ができて血液がせき止められた場合
- 血液内の水分が不足して血液がドロドロになった場合
- 長時間座った状態で血流が悪くなった場合
- 震災時に建物などの下敷きになって血管が圧迫され長時間血流が悪くなった場合(クラッシュ症候群)
- 先天的に血が固まりやすい病気がある場合
血栓ができる主な原因は生活習慣病に由来しているとされ、①~③がこれにあたります。
また、④⑤は近年注目されている「エコノミークラス症候群」と呼ばれるものです。
血栓症は「動脈血栓症」と「静脈血栓症」に分類されます。
動脈血栓症とは、血流の早い動脈で起こる血栓症のことで、脳梗塞や心筋梗塞・末梢動脈血栓症(閉塞性動脈硬化症)などを起こします。
動脈血栓症には命に関わるものや重度の後遺症が残るものが多く、日本人の死因の上位を占めている恐ろしい病気です。
静脈血栓症とは、血流の遅い静脈で起こる血栓症のことで、深部静脈血栓症や肺塞栓症などを起こします。
深部静脈血栓症は足の静脈で起こることが多く、エコノミークラス症候群のように足の血管でできた血栓が肺の血管まで流れていって肺塞栓症が起こることもあります。
肺塞栓症は主に呼吸困難を起こす病気ですが、場合によっては命に関わることもある危険な病気です。
<血栓を予防する方法とは?>
血栓を予防するためには次のような方法が有効です。
- こまめに水分をとる
血管内の水分が不足すると、血がドロドロになって血栓ができやすくなるので、適度な水分補給が効果的です。
水分補給のポイントは、喉かが湧いたときにたくさん飲むのではなくこまめに飲むことです。
とくに、寝起き・寝る前・入浴前にはコップ1杯(約200ml)の水分を取り、また冬場は喉の渇きが分かりにくくなるので、意識して水分を取るようにしましょう。
ただし、アルコールやカフェインの入った飲み物には利尿作用があり、かえって血管内の水分が不足して血栓ができやすくなるので注意が必要です。
水分補給には水やお茶、スポーツドリンクなどがおすすめです。
- 適度な運動をする
とくに足をよく動かして血流をよくすることが大切です。
飛行機や新幹線などを利用した移動時やデスクワークなどで長時間足を動かせないときには、足首を曲げ伸ばししたりマッサージをしたりして血流をよくするようにしましょう。
また、週に2.5時間程度の運動(1日20分のウォーキングや1日5㎞のランニングなど)も生活習慣病予防にもなり効果的です。
エレベーターを使わず階段を使ったり電車などを使わず歩いたりと、日常生活の中に上手く運動を取り入れることもおすすめします。
- 健康的な食事をとる
血栓を予防するためにはバランスのよい食事をとることが効果的です。
肉類を少なくし、野菜や果物、マメ類などを多く食べるようにするとよいでしょう。
とくに次のような食べ物は血液をサラサラにするといわれています。
・タマネギやニンニク
これらに含まれるアリシンは血液が固まるのを抑える働きがあります。
・納豆
納豆に含まれるナットウキナーゼには、血栓だけを溶かす働きがあります。
・青魚
サバやアジなどに多く含まれるEPAには、血液中の中性脂肪を減らし、血栓をできにくくする働きがあります。
・野菜や果物
野菜や果物に含まれるビタミンCやビタミンEには抗酸化作用があり、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の酸化を防いで血栓をできにくくする効果があります。
ただし、ビタミンK2は血栓症の治療薬であるワーファリン(血液抗凝固剤)の効果を下げる作用があるので、服用中の場合には納豆・クロレラ・青汁などのビタミンK2を多く含む食品を食べないよう注意してください。
- タバコを吸わない
タバコに含まれる成分には、血管の内壁を傷つけたり血が固まりやすくしたりするものがあり、喫煙を続けていると血栓ができやすい状態になってしまいます。
また、タバコを吸うことで動脈硬化を防ぐ働きをもつ善玉コレステロール(HDLコレステロール)が減り、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が酸化することによって血栓ができやすい状態になります。
タバコを吸い続けることは、血栓症だけでなく様々な病気を引き起こす可能性が高いので、タバコは吸わないようにしましょう。
▪まとめ
部位によっては命に関わる血栓症ですが、普段の生活を注意することで予防できる病気でもあります。
また、血栓が原因で亡くなる人が多いのは冬ですが、近年では夏に大量の汗をかいて脱水状態になり、それが原因で血栓を起こすことが少なく無いことにも注目されています。
夏でも冬でもしっかりと水分補給をし、普段から健康的な生活を送って血栓ができないようにしましょう。
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