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醤油の日とはいつ?意味や由来、イベントに醤油の日の集い

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「10月1日  醤油の日」

■はじめに

小学校に上がる前のころでしたが、祖母に背負われて神奈川・平塚の七夕に出かけた記憶があります。

七夕の様子はほとんど覚えていませんが、何かのくじ引きで3等か4等を引き当て、賞品は醤油の1升瓶でした。

人ごみの中、筆者を背負いながら1升瓶を抱えて、祖母もさぞ難渋したことでしょう。

今でも時折、醤油のボトルを見るたびに思い出す出来事です。

 

醤油の日とは

10月1日は日本醤油協会、全国醤油工業協同組合連合会などの醤油関連団体が2003(平成15)年に制定した「醤油の日」になります。

 

■醤油の日の意味と由来

農耕民族の日本は10月になると、その年に収穫した農作物を貯蔵、加工し冬に備えていました。

醤油作りも新しく収穫した大豆を原料にもろみを仕込んだのが10月と言われています。

また、10月は干支で10番目の「酉」にあたり、「酉」は漢字の「醤」を構成することから「醤油の日」は10月がふさわしいとされたようですが、なぜ1日なのかは不明です。

 

■醤油の日のイベント

毎年の「醤油の日」には日本醤油協会が主催する「醤油の日の集い」が開催されています。

この集いは業界関係者を対象としたイベントで、全国醤油品評会の表彰式や講演などでしたが、数年前から一般の人も応募して抽選に受かれば参加できるようになったそうです。

コロナ禍ではオンラインの開催となりましたが、参加者には醤油のミニボトル5本セットや3種の味の違いを試す「醤油利き味皿」などが当たる企画が用意されていました。

 

醤油の日の雑学

▽醤油の別名「ムラサキ」

以前、かなり難解な週刊誌のクロスワードパズルの最後に「○ラ○キ」なる1語が残りました。

ヒントには「すき焼きに欠かせないもの」とあり、即座に「シラタキ」を思い浮かべたのは当然でしたが、翌週の正解発表では「ムラサキ」とありました。

醤油の別名がムラサキだということを知ったのはこの時で、色が紫に近いからだとばかり思っていましたが、異説もいくつかあるようでした。

そのひとつですが、江戸幕府は高貴なものを象徴する紫を江戸のシンボルカラーとして、上方に対抗する江戸文化を築く意図があり、当時は高価で貴重だった濃口醤油の色合いから、関東の醤油を「ムラサキ」と呼ぶようになったという説です。

また関東の醤油の多くは筑波山のふもとで生産されていたことで、筑波山の別名「紫峰」から「ムラサキ」と呼ばれることになったという説もありました。

江戸歌舞伎の助六が紫の鉢巻きを結んでいることから、醤油を「助六」と呼ぶこともあったとか。

 

▽醤油の大量摂取は命の危険が

戦時中、徴兵を逃れようと醤油を大量に飲んだ人がたくさんいたと聞きました。

実際、どの程度の話なのか真偽も不明で、また効果があったのかもよくわかりませんが、たしかに醤油を大量に飲むと健康どころか命の危険もあるそうです。

アメリカでは19歳の少年が醤油を1リットル飲んだため昏睡状態になったそうで、これは醤油に含まれるナトリウムの過剰摂取が原因でした。

醤油の塩分濃度(ナトリウム濃度)は約15~18%で、これに対し体液中の塩分濃度は約0.9%です。

醤油の塩分濃度のほうが圧倒的に高いので体内のナトリウム濃度が上昇、高ナトリウム血症が発症して、一番弱い臓器である脳がダメージを受けてしまいます。

その結果、頭痛や高熱、けいれんなどの神経症状が現れ、錯乱、昏睡、クモ膜下出血、呼吸不全を起こして死に至ることもあります。

海水を飲んではいけないというのも同じ理由ですね。

 

■最後に

醤油や酒、塩、工芸品など、上方から江戸へ送られて重宝されていたものを「下り物」(くだりもの)と呼んでいたそうですが、品質の劣るものは江戸へ下ることができませんでした。

価値のないものを「くだらない」と言うのはこのためだったんですね。

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