▪はじめに
家庭で万が一火災が起きた時に私たちができることは、身の安全を確保し119番に連絡することと初期消火です。
この初期消火でもっとも安全で有効な効果がある道具とされているのが消火器です。
万が一のために家庭にも設置しておきたい消火器の選ぶポイントや家庭で点検する場合のポイントを記念日と併せて紹介していきます。
目 次
家庭用消火器点検の日とは
家庭用消火器点検の日は、毎年1月19日にあります。
この記念日は、210の企業や団体が参加している全国消防機器販売業協会(全消販)が1991年(平成3年)10月に制定したものです。
▪意味
家庭用消火器点検の日には、一般住宅でもっとも手軽な初期消火設備である消火器のことをよく知ってもらい、また家庭での点検方法や使い方などの認識を高めてもらうという目的があります。
▪由来
家庭用消火器点検の日が1月19日なのは、消防の緊急電話番号である「119番」に因んでいます。
▪イベント
国内唯一の消火器メーカーの団体である日本消火器工業会と消火器リサイクル推進センターは、毎年12月に東京ビッグサイトで行われている日本最大級の環境展示会「エコプロ(エコプロダクツ展)」にて、消火器に関するブースを出展しています。
過去のテーマでは「宇宙の国の消火器ミュージアム」や「不思議の国の消火器ミュージアム」などがありました。
「不思議の国のアリス」をモチーフにした消火器についての展示PRで、小さなお子さんにも分かりやすく学習できるものとなっています。
実際、幼稚園や保育園、小学校の遠足にも利用されており、子供から大人まで消火器について楽しみながら学べると毎年評判なのだそうです。
日本消火器工業会と消火器リサイクル推進センターは、「エコプロ」にも出展予定なので、消火器について学んでみたい方はぜひ来場してみてください。
家庭用消火器の雑学
<消火器を購入する時のポイントとは>
家庭内で火災が起きた場合に備えて、消火器を設置しておくのは大切なことです。
現在、家庭用消火器は大きなものから小さなもの、一般的な形のものやスプレータイプのものなど様々なタイプのものが販売されていますが、具体的にはどのような性能のものがあるのでしょうか?
消火器には大きく分けて3つの種類のものがあります。
粉末タイプ
リン酸アンモニウムを主成分とした微粉末の消火剤を使用した消火器です。
ABC粉末消火器とも呼ばれ、A火災(木製品・紙・繊維製品・ゴム・樹脂などの一般的な火災)B火災(ガソリン・灯油・天ぷら油などによる火災)C火災(電気設備の火災)全ての火災に対応可能とされています。
粉末状の消火剤を吹きかけることで燃えているものを包み込み、酸素を遮断することで火を消す効果があります。
私たちの生活の中で最もよく見られる消火器です。
消火能力は高いのですが、噴射時間が短めなので、火元をしっかり狙わないといけないことや後片付けが大変なこと、浸透性がないので燃えているものによっては再燃の可能性があるといったデメリットもあります。
強化液タイプ
炭酸カリウムを主成分とした水溶液を使用した消火器です。
粉末タイプと同じくABC全ての火災に対応可能とされています。
冷却効果が高く浸透性もあるので、とくに天ぷら油による火災に有効とされています。
また、噴射時間が長めなので、落ち着いて消火活動ができるのもメリットの1つです。
ただし、粉末タイプよりも消火能力がやや劣るということと、値段が高いというデメリットがあります。
エアゾールタイプ
二酸化炭素ガスによる窒息作用で素早く消火することができる消火器です。
ガスで消火するため、濡れたり汚れたりしてはいけない電気施設や精密機器の火災に有効です。
ただし、A火災(木製品・紙・繊維製品・ゴム・樹脂などの一般的な火災)には向かないことや、窒息消火のため法令により設置場所に制限があるというデメリットがあります。
消火器を購入する時には、上記のメリット・デメリットを参考にご自宅に合ったものを選んでください。
また、家庭で新たに消火器を購入する際にはこれらの3つのタイプだけでなく、「住宅防火安心マーク」と「検定合格マーク」が付いているかもたいせつなチェックポイントです。
「住宅防火安心マーク」とは、住宅防火対策推進協議会によって推奨される商品に付けられるマークで、「検定合格マーク」とは、日本消防検定協会が試験や検査を行って国が定める基準に適合していることを示すマークになります。
これらのマークが付いているものは安全性が高いといえるのでおすすめです。
<家庭用消火器のチェックポイント>
家庭用消火器を自宅に設置していても、火災の時に実際使えなければ意味がありません。
そこで重要になるのが消火器の定期的なチェックです。
家庭に常備してある消火器のチェックポイントは次のようなものになります。
消火器の外見のチェック
消火器の外側に、腐食した部分や変形した部分、破損した部分などがないか、薬剤の漏れがないかなどを確認しましょう。
明らかに古く、腐食などが激しいものは、新しいものに取り換えましょう。
パーツの破損がないかのチェック
安全ピンやホース、レバーなどのパーツが壊れていないか確認しましょう。
これらのパーツが壊れていたら、実際に使うときに正しく作動しなかったり、消火剤が思わぬところから吹き出したりして消火できなくなる恐れがあります。
使用期限が切れていないかをチェック
家庭用消火器には、使用有効期限があります。
消火器の使用有効期限は、ラベルに表示されているのでラベルをみて確認してください。
この使用有効期限は法律で定められたものではありませんが、おおむね5年が目安とされています。
使用有効期限を過ぎてしまうと人身事故に繋がる危険性があるので、放置せずに新しいものに交換してください。
また、古くなったり使用期限が切れていたりした消火器は、特定窓口や指定取引場所でリサイクルしてくれます。
特定窓口や指定取引場所は、消火器リサイクル推進センターHPで検索できるので利用してみてください。
▪まとめ
家庭で初期消火を行うときに、水をかけたり大きな布で叩いたりという方法もありますが、最も安全で有効な方法は消火器を使った方法です。
でも、実際に使うとなるとちゃんと使えるかどうか不安になりますよね。
私もマンションの避難訓練で訓練用の消火器を使ってみたことがあるのですが、使い方が分からずもたもたしてしまいました。
使い方は決して難しくはないのですが、やはり前もって分かっていた方が素早く消火できて火災が広がる心配が少なくなることを実感しました。
ですから家庭用消火器点検の日には、消火器の点検とともに消火器の使い方もチェックすることをおすすめします。
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