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藻岩山の日とはいつ?意味や由来、イベントは。北海道の人気観光スポット

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▪はじめに

藻岩山(もいわやま)とは、北海道札幌市にある標高531mの山です。

日本三大夜景の1つである札幌市の夜景を一望できる展望台があり、冬にはスキー場にもなる藻岩山に関する記念日は、山開き(6月1日)の前日である5月の終わりにあります。

 

藻岩山の日とは

藻岩山の日は、毎年5月31日にあります。

この記念日は、藻岩山観光運営委員会がイベントを開催するために制定した記念日です。

毎年この日に合わせて、数日間に渡り藻岩山でイベントが開催されています。

 

▪意味

藻岩山の日には、札幌市民や観光客などたくさんの人に藻岩山の自然や札幌の展望を楽しんで貰いたいという思いが込められています。

 

▪由来

藻岩山の日は、藻岩山の標高が531mであることに由来して5月31日に制定されました。

 

▪イベント

毎年、藻岩山の日である5月31日の前後に、数日間に渡って藻岩山でイベントが開催されています。

イベント期間中には、藻岩山の美しい景色や森を見ながらピクニックを楽しめる特設コーナー「もいわ山ピクニックサイト」や段ボール巨大迷路が開設されたり、ピクニックサイトで食べるサンドイッチやコーヒー、山パフェなど期間限定販売されたり、スタンプラリーやバルーンパフォーマンス、マジックショー、野生の花の観察会などが行われます。

 

また、期間中に藻岩山スキー場のゴミを拾い環境を整える「札幌藻岩山スキー場 環境Days」も開催され、自然を守る活動もできるので、ぜひ家族で足を運んでみてください。

藻岩山ロープウェイHP  https://mt-moiwa.jp/

 

藻岩山の雑学

<藻岩山の名前は間違いが定着したものだった?>

藻岩山(もいわやま)は、北海道の人気観光スポットとして親しまれている山ですが、かつては全く違う名前で呼ばれ、アイヌの人たちの聖地とされていた山でした。

アイヌの人たちは、この山のことを「インカルシペ(インカルシュペ)」と呼んでいました。

この名前には「いつも見張りをする処」という意味があり、実際にアイヌの人たちが狩りをする前に獲物の位置を確認したり見張りをしたりする場所であったといわれています。

インカルシペは「尊い神の山」として信仰の対象にもなっており、インカルシペの山鳴りは大吹雪や天然痘(疱瘡)の流行を知らせるものだと信じられていました。

実際に天然痘が流行した際には、インカルシペに逃げ込んで神様の加護を願ったそうです。

また、山の中腹には「カムイシュネ(神の灯火)」と呼ばれる光が見られることがあったとされ、カムイシュネによって天然痘の終わりを知ったという昔話や、神様に村人を守ってくださいと祈るとカムイシュネ見えて神さまに祈りが通じたと村人が喜んだという昔話が今もアイヌの人たちに語り継がれています。

 

明治時代に入ると、アイヌの人たちに「インカルシペ」と呼ばれていた山のことを、入植してきた和人(アイヌ民族以外の日本人)たちは意味や発音から「眺臨山」や「笑柯山(えんがるやま)」と呼ぶようになりましたが、その後「モイワ山」と呼ばれるようになっていきました。

これは、インカルシペの隣にあるアイヌ語で「モイワ(小さな山)」と呼ばれていた山が、形が丸いことから和人たちに「円山(まるやま)」と呼ばれるようになり、やがて「インカルシペ」が「モイワ」と呼ばれていた山だと誤解され、そのまま定着してしまったからなのです。

 

 

<藻岩山は日本初のスキーリフトが設置された山>

現在、冬場になるとスキー場としても人気の藻岩山ですが、その歴史は戦後まもなくから始まりました。

 

戦前の藻岩山は、神聖な場所であったことと、狭い範囲内で70数種類もの樹木が繫茂している世界的にも珍しい植生を保護するために大正時代に天然記念物として指定されたことから、開発されていない場所でした。

しかし、戦後日本がアメリカの植民地となったことで、藻岩山の北東の山腹に進駐軍専用のスキー場が開設されました。

1946年(昭和21年)に開設されたこのスキー場には、長野県にある志賀高原丸池スキー場と並ぶ日本初のスキーリフトが設置されました。

志賀高原丸池スキー場のリフトが日本初といわれることが多いのですが、藻岩山のスキー場のリフトは1946年(昭和21年)12月24日に試運転が行われており、志賀高原丸池スキー場のリフトの試運転日(1947年(昭和22年)1月20日)よりも一カ月ほど早いため、藻岩山のスキー場のリフトの方が実質的に日本初とされています。

 

また、藻岩山のスキー場には他にもボブスレーのコース、20m級シャンツェ(ジャンプ台)、将校用及び下士官用ロッジなどが建設されました。

 

1952年(昭和27年)に日本が独立し進駐軍が撤退すると、このスキー場は「札幌スキー場」という名前で市民のスキー場として利用されました。

しかし、かつて天然記念物にも指定されるほどの植生を回復・保護する必要があるとされ、1958年(昭和33年)に行われたスキー大会でスラロームのコースとして使用されたのを最後に、札幌スキー場は使用禁止となりました。

日本初のスキーリフトも撤去され、現在は慈恵会入り口より藻岩山への登山道途中に第1リフト降り場のコンクリートの礎石(通称「砲台跡」)が残されているのみとなっています。

 

現在ある藻岩山の「札幌藻岩山スキー場」は、1960年(昭和35年)に札幌スキー場とは別の斜面に開設されたもので、現在も毎年多くのスキーヤーが訪れています。

 

▪まとめ

藻岩山は、アイヌの人たちから聖地として大切にされ、現代では観光スポットとして北海道内外の人たちに親しまれている歴史ある山です。

また、世界でも珍しい植生によって山の一部が天然記念物に指定されている自然豊かな山でもあります。

私も昔、夏に旅行で訪れましたが、ロープウェイから見た景色は緑に覆われてとてもきれいでした。

みなさんも、札幌を訪れた際にはぜひ足を運んでみてください。

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