今年も終わりが近づき新しい年がやってくるわけですが、年が明けるとみなさん初詣に出かけますね。
その時にお守りや破魔矢をお求めになる人もいるかと思います。
しかしこの破魔矢とはそもそもどんなものなのでしょうか。
目 次
破魔矢の飾り方2023年方角は
地鎮祭や新築時(上棟祭)のときには、先ほども記しましたが鬼門の方角に向けて飾りますが、通常の破魔矢は神棚、床の間などに飾るなら基本的にはどんな向きでも問題ないそうです。
他にも、頭の高さよりも高い位置で凶の方角に(矢尻を)向けて飾る、という飾り方もあるそうです。
神様を自分の目線より上の位置に置くということですね。
また、このときの「凶の方角」というのはその年の干支で決まるのでその都度調べる必要があります。
2023年 卯年→酉の方角=西(270度)
2024年 辰年→戌の方角=西北西微北(300度)
2025年 巳年→亥の方角=北北西微西(330度)
2026年 午年→子の方角=北(0度)
2027年 未年→丑の方角=北北東微東(30度)
2028年 申年→寅の方角=東北東微北(60度)
2029年 酉年→卯の方角=東(90度)
破魔矢とは
破魔矢とは破魔弓につがえて放つ矢のことです。
現在では神社で厄よけのお守りとして売り出すお正月の縁起物です。
その年の干支の絵馬が飾られているものもありますね。
また、家屋を新築したときに鬼門の方角に向けて棟の上に破魔弓とともに立てる習慣もあります。
破魔矢の意味
破魔というのは元仏教語で、読んで字の如し悪魔の魔力を打ち破ることを意味しています。
藁縄などを丸めて円座のような形に作ったものを「破魔」と呼んだそうです。
正月にその年を占う競技でこの「破魔」を的にして、射落としたりしていたのだとか。
この「破魔」を射るための矢が破魔矢で、弓が破魔弓でした。
この競技が後に形式化されて正月の縁起物となっていきました。
これが発展して江戸時代には、男児の成長を祈願して模擬の弓矢を贈る習慣が生まれました。
破魔矢の由来には他にも諸説あるそうですが、中でも有名なのは東京都大田区の新田神社で宝暦頃(1751〜1764年)に矢を売ったのが始まりだという話です。
新田神社の御塚後部には、源氏の白旗を立てたものが根付いた「旗竹」という昔から決して神域を越える事が無い不思議な篠竹は生えています。
平賀源内がこの竹を用いて邪気退散の「矢守」を作ったということです。
最初は新田軍旗の二本セットで「義興の矢」として門前のお茶屋で売られていたそうですが、後に平賀源内の提案で五色の和紙と竹で作り、新田家の黒一文字の短冊を付けて魔除けとして売り出したそうです。
参拝者は矢二本を買い、一本を神殿に奉納し、もう一本を魔除けにしました。
これは新田家伝来の「水破兵破」の二筋の矢に由来しているとのことです。
処分方法
破魔矢は一年の幸運を射止める縁起物として神社で授与されるものです。
ですからその効果は一年間なので、年が明けたら破魔矢をいただいた神社にお返しにいきます。
初詣時にはだいたい境内でお焚き上げをしていますので、そこに破魔矢(ほかにもその神社でいただいたお守り、お札等も)を納めるといいでしょう。
その時には破魔矢と同額を目安にお焚き上げ料を納めてください。
初詣時でなくとも、納めはいつでも受け付けているようですので、時間のあるときに訪れて神社の方に申し出れば大丈夫です。
今回は破魔矢の由来や飾り方などについてまとめてみました。
こうした縁起物・伝統にはやはりそれなりの云われや意味がありますね。
私自身はこの記事を縁だと思い、来年は地元の神様の他にも新田神社に詣でてみようかとも思います。
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