「6月17日 おまわりさんの日」
■はじめに
「相棒」「科捜研」「9係」など、最近は刑事ドラマが高視聴率のようで、警察組織に詳しい人が増えています。
殺人現場のシーンに颯爽と現れる刑事一課や鑑識の傍らで、どことなく肩身が狭そうにしている交番の巡査を「おまわりさん」と呼んでいますね。
目 次
おまわりさんの日とは
1874(明治7)年6月17日に巡査制度が誕生、警察官という職業が誕生しました。
だれが、いつ言い出したのかは不明ですが、この制度誕生を記念して「おまわりさんの日」と呼ばれるようになりました。
なぜか、ほほえましい日です。
■おまわりさんの日の意味と由来
巡査制度誕生前にも警察はあって、江戸幕府崩壊後に各藩の兵で治安維持に当たっていましたが、これは警察ではなく軍隊なので、1871年に明治政府が東京府に「邏卒」(らそつ)3000人を配置しました。
1874年には邏卒を改称して巡査としたのが巡査制度で、この後すぐに「おまわりさん」と呼ばれるようになりました。
なぜ、おまわりさんと呼ばれるようになったのか。
これは街をパトロールして巡回することからだと警察広報は言いますが、「じゅんささん」では呼びにくいせいもありますね。
もちろん、正式な呼び名ではなく愛称です。
■おまわりさんの日のイベント
6月17日に実施されるイベントは見当たりませんが、おまわりさんと冠したちょっと面白そうなイベントを2つ紹介しましょう。
まず、世界の主要都市持ち回りで、各国の警察音楽隊による「世界のお巡りさんコンサート」が毎年開催されています。
これは1996(平成8)年、アメリカ、イギリス、フランス、スペイン、韓国、オーストラリアの6カ国の警察音楽隊を東京に招き、「安全で安心して暮らせる街を作る」ことをテーマとして始められたもので、2018年11月にはタイのバンコクで23回目が開催されています。
もうひとつは、これも毎年開催される全国の小学生による「おまわりさん作文コンクール」で、27回目の2018年は6134点の作文が寄せられ、低学年の部では「おまわりさんの仕事」と題し、通学路で違反車を止める光景を、高学年は「命の恩人」のタイトルで、夜中に河川の決壊を知らせに訪ねてくれた警察官を描き、それぞれ総理大臣賞を受賞しています。
この他にも40作品が警察庁長官賞や全国少年警察ボランティア協会賞などを受賞しました。
おまわりさんの日の雑学
▽交番、駐在所
派出所は1994年、正式に「交番」と呼ぶよう統一されました。
この交番が治安維持に大きな効果を発揮していると海外に評価され、東南アジアやニューヨークでも導入されるなど「KOBAN」という英語も浸透し、国内でもこの英語表記が目立つようになっています。
また市街地から離れたところには「駐在所」が置かれ、住民への連絡やパトロール、事故対応のほか、落とし物や住民の相談も受けています。
交番は交代制ですが、駐在所は地域に密着した存在ということもあって、特定の警察官が常駐しており、家族と一緒に駐在所に住んでいるケースも多いようです。
ひとりではあれこれ手が回らず、奥さんの協力が必要なんですね。
▽交番の課題
なり手がいないのか、予算が足りないせいかわかりませんが、最近は「空き交番」が増えています。
地方の駅前地図には「X」の交番マークがあっても、往々にして鍵がかかっていて無人なんですね。
筆者もスマホを拾った際に交番に行きましたが、「インターホンで最寄りの警察署へ連絡してください」といった看板が出ていました。
もうひとつの課題は時代でしょうか、以前は警察官が地域住民を把握していましたが、今は「プライバシーの侵害」として新たな家庭をうかがい知ることもできません。
プライバシーは大切ですが、ことさらこれを叫ぶあまり、防げるはずの児童虐待を見過ごす原因にもなっています。
■まとめ
さて、日本で一番愛されているおまわりさんは、やはり両津勘吉でしょうか。沖田もコナンも人気だそうですが、おまわりさんといったイメージからは遠いようです。
ちなみに筆者は世代違いのため、こまわり君を推しています。
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