『幸せを象徴する花 梔子』
クチナシの花といえば、緑の葉に真っ白の花が良く映える植物です。
ウェディングブーケなどにもよく使われますが、実はそれには理由があります。
クチナシは、「幸せの象徴」とも呼ぶべき花言葉をもっています。
目 次
クチナシの花言葉
クチナシ全般の花言葉は「私は幸せ者」「とても幸せです」「洗練」「優雅」「清潔」「夢中」です。
クチナシは、沈丁花、金木犀と並び、良い香りの花が咲く「三大香木」の一つに数えられます。
海外では「ケープジャスミン」の別名もあり、ジャスミンに似た甘い香りを放ちます。
そうした香りから、幸せや優雅といった花言葉がつけられました。
また、アメリカでは男性が女性をダンスパーティーなどに誘う際にクチナシの花を贈るという風習があり、誘われた女性の嬉しさから「私は幸せ」という花言葉が付けられたのだと思います。
クチナシの花は純白の美しさが魅力であり、その混ざりけのない花色からは、洗練された美しさや清潔感を感じることができます。
そうした美しさや幸せを連想させるクチナシはお互いに「夢中」になる幸せな男女の象徴でもあります。
西洋での花言葉
西洋でも、クチナシの花言葉は「I’m too happy(私はとても幸せです)」「transport of joy(喜びを運ぶ)」といった風に、幸せを象徴する言葉が与えられています。
ダンスパーティーだけではなく、デートに誘うとき、プロポーズをするときにも使われるクチナシの花。
なぜかというと、まず一つは優雅で華やかな香りがどんなシーンもロマンチックに演出してくれるから、と言われています。
パーティのようなにぎやかな場所も、デートのように二人きりの場面でも、クチナシの香りは邪魔しない程度の清楚でリラックスできる香りで雰囲気づくりを助けてくれます。
また、クチナシの真っ白な花は、パーティードレスからデートの時の勝負服、ウェディングドレスまで、女性のどんな服装にも合わせやすいからです。
誘われた際に渡された花を持った女性がどのような服を着ていても、ぴたりと似合い、美しさを引き立ててくれる力を持っています。
そして、西洋においてクチナシは「聖なる花」と言われています。
神聖な力を持ち、悪いものを寄せ付けないパワーを持つ花と言い伝えられるクチナシは、プロポーズや結婚の場面にもぴったりですね。
使わない方がいい花言葉
花言葉ではありませんが、日本において「クチナシ」には不吉な言い伝えが連想されることがあります。
日本でクチナシといえば、「死人に口なし」という慣用句。
亡くなった人には、たとえ無実の罪を着せようとも、何も言われることはない、という意味の言葉で、もちろんいい意味ではありません。
また、クチナシが「(嫁に)口無し」、つまり、嫁の貰い手がいない、という意味につながることから、娘のいる家では植えない方がいいともいわれています。
しかし、クチナシの花自体にはマイナスの意味がないので、西洋での別名「ケープジャスミン」「ガーデニア」という名前を用いることで、結婚式などの場にも問題なく使うことができます。
クチナシが誕生花となる日にち
3月16日、5月6日、6月7日、6月28日、6月30日、7月7日
クチナシとはどんな花
クチナシの特徴
クチナシはアカネ科クチナシ属の常緑低木で、原産地は東アジア、東南アジアです。
森林に自生することもありますが、園芸用として栽培されることの方が多いです。
しかし、クチナシを植えることによってアリが寄ってくるともいわれ、敬遠されるケースもあります。
開花時期は梅雨の中頃から終盤にかけてで、育てやすい花とされていますが乾燥には弱いため注意が必要です。
実は漢方などにされるほか、食用や、着色料として栗きんとんや漬物などに利用されます。
クチナシの名前の由来
実が熟しても自然に割れないことから「クチナシ」の名がついたとも、「クチナワ梨」(クチナワが蛇のことで、梨は果実を表す。蛇くらいしか食べない果実をつける木、の意)から「クチナシ」になったともいわれています。
クチナシの品種
「コクチナシ」 クチナシよりも小ぶりな花が特徴です。ヒメクチナシともいわれます。花びらがきれいに6枚に分かれています。
「ヤエクチナシ」 クチナシの園芸種です。光沢のある葉と、バラにも似た花の形、強い香りが特徴的な品種です。
クチナシは、日本では怖い言い伝えもありますが、基本的に世界中で「幸福の花」として知られています。
純白の色や、華やかで女性らしい花びら、印象的な香りは、贈り物としてもブーケとしても喜ばれるはずです。