黄色のしだれた花が、黄金に輝いているようで、美しいキングサリ。
藤棚のように、アーチなどに枝を絡ませて咲かせると、華やかに彩られます。
そんな花が綺麗なキングサリは、種に強毒を持つ花でした。
目 次
キングサリとは
キングサリは胡蝶蘭のように咲き、黄色の鮮やかな花です。
樹高が7mくらいの高さになり、枝垂桜のように、垂れた枝からつぎつぎに花がつきます。
原産はヨーロッパで、花が咲いている姿がみられるのは5月頃です。
柔軟性のある枝のため、アーチなどに絡ませて育てることもできます。
寒さに強く、また、湿度が高く温かい地域でも比較的育てやすいです。
花が咲いた後には、果実ができます。
見た目はさやえんどうのようですが、中に含まれる種子には毒が含まれます。
種子の毒は強毒と言われる、アルカロイドです。
特に未熟な種子に、多く毒の成分を含むため、むやみペットや小さな子供がいる家庭は注意しましょう。
キングサリは毒がありますが比較的育てやすい植物で、家庭の庭で楽しめる品種がいくつかあります。
樹高が低い「ペンドゥルム」や花房が最大70㎝にもなる「ラブルヌム・アルピヌム」。
他にも、キングサリとラブヌルム・アルピヌムの交配種である「ラブヌルム・ウォータレリ」などの品種があります。
植える時には、樹高や花房の大きさなどから、好みの物を選べますね。
キングサリの名前の由来
キングサリは西洋名の「Golden chain」に由来するとされています。
「Golden chain(ゴールデン チェーン)」は、金色の鎖という意味があります。
キングサリが1つの枝にいくつもの花をつけ、しだれている様子が、金色に輝く鎖のように見えたそうです。
このことから「金鎖(キングサリ)」とされたそうです。
他にも「キバナフジ」という名前がつけられています。
キバナフジは、藤の花のようにしだれて咲く姿が似ていることから、つけられたそうです。
キングサリが誕生花となる日にち
4月30日、 6月22日
キングサリの花言葉
キングサリの代表的な花言葉が「相思相愛」です。
「相思相愛」という花言葉がつけられた経緯は、花の見た目にありました。
1つの枝に、いくつも花が寄り添って咲く姿からつけられたそうです。
キングサリの色別の花言葉
キングサリの花色は黄色のみです。
そのため、色別の花言葉はないようです。
キングサリの怖い花言葉
キングサリは美しい見た目とは裏腹に、種子に強毒を持っています。
このことから「さみしい美しさ」「はかない美しさ」「哀愁の美」そんな花言葉がつけられていました。
鮮やかな黄色が、光輝いて見えるキングサリです。
しかし、藤のようにしだれている様子が、どこか悲し気に見えたとも言われています。
また、美しく咲いたあとは、毒のある種をつけ、それを食べた動物を死に至らしめてしまうこともあります。
このことから、「さみしい美しさ」「哀愁の美」といった、花の姿に似つかわしくない花言葉がつけられたそうです。
キングサリの毒性や利用法
キングサリの種子は、アルカロイドという強毒がふくまれます。
毒には、吐き気や下痢、腹痛といった症状を引き起こします。
人やウマ、ウシなどの動物には、とても危険な植物です。
しかし、野ウサギやシカなどが、キングサリの種を食べても中毒症状を起こしません。
このことから、キングサリの種は魔法のような性質を持つと言われています。
キングサリは、黄色の美しい花を鑑賞するだけの植物ではありません。
キングサリの木材は硬く丈夫です。
重さもしっかりあることから、ポストや木工のろくろに使われています。
その他にも燃料として活用されています。
家具や楽器などの資財となる、コクタンの代替えとして、キングサリの古い木材が利用されることもあります。
5月の気候の良い時期に、黄金に輝く花を咲かせるキングサリ。
しだれる花が美しく、華やかです。
種に毒を持つため、プレゼントには不向きです。
きらびやかな花を一緒に鑑賞するのが、良いかもしれませんね。