今回ご紹介する雑節は「入梅」です。
文字だけ見れば何のことかすぐに分かると思いますが、梅雨入りに関するお話になります。
目 次
入梅2023年はいつ?
現在世間一般で使われている暦では6月11日頃にあたります。
2023年の入梅は6月11日になります。
入梅とは?意味や由来は
まず入梅は「にゅうばい」と読み、雑節のひとつでその名の通り梅雨入りの時期に設定されています。
元々、梅雨入りの時期を前もって示すために作られた雑節だそうです。
田植えの日取りを決めるためにも、梅雨入りの時期を計算することは農家にとっては重要なことでした。
ただし、昔は梅雨入りや梅雨明けの厳密な定義がなかったので様々な説があったようですが、芒種後の最初の壬の日が入梅というのが最も有名な説のようです。
壬「みずのえ」は陰陽五行において「水の気の強い性格」とされているため、水と縁がある日ということで入梅の目安に選ばれていたそうです。
なお、時候の挨拶に使われる「入梅の候」とは、便りの送り先で梅雨入りが発表されている場合の挨拶になるそうなので、何気なく使わないように気をつけましょう。
入梅の時期の旬のもの
入梅の雑節には特にこれといった行事はありませんが、梅の実が成熟します。
そのため「梅の実が熟す頃に降る雨=梅雨」と呼ばれたという話もあります。
また、入梅鰯(にゅうばいいわし)と呼ばれるこの時期のイワシは脂がのって1年で一番美味しいとされています。
また、アナゴもこの時期からが旬ですので魚が好きな人には良い季節かも知れません。
梅雨
さて、今さらという感じはしますがここで改めて梅雨について説明しましょう。
これは6月上旬から7月半ば頃までの長雨のことです。
梅雨前線の停滞によるものですが、昔は五月雨(さみだれ)とか黴雨(ばいう。食べ物がカビやすいため「黴」雨と呼ばれていたという話もあります)といったりしていました。
専門的な言葉でいうと、北方のオホーツク高気圧と南方の小笠原高気圧に挟まれて、九州、四国、本州にかけて梅雨前線が停滞するために長雨が続きます。
この時期の降水量は、西日本では年間降水量の1/4程度、東日本では1/5程度、北日本でも1/5〜10程度に相当します。
1ヶ月半程度の間にそれだけの雨量となるため、時には集中豪雨として水害をもたらすこともありますが、紛れも無く日本にとって大切な水資源となっています。
また、オホーツク高気圧が強い為に、梅雨前線が北上できないまま秋に入り、梅雨前線がそのまま秋雨前線となって南下してくるということが数年に一度程度みられます。
この場合、梅雨明けの発表がされないということになります(逆に梅雨入りのない年というのもあるそうです)。
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ということで、今回は梅雨入りの雑節、入梅についてでした。
しつこいようですが、食べ物が悪くなりがちな季節ですので衛生管理には本当に気をつけて下さい。
食中毒などで身体を壊していたら、せっかくの梅雨の晴れ間(五月晴れ)なんかも楽しめなくなってしまいますから。
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