「9月3日 ベッドの日」
■はじめに
一度、ベッドで寝る生活になると、もう布団には戻れないようです。
特に、酔っ払って帰って来たときなど、そのままゴロンと横になれるお手軽さは捨て難いですね。
目 次
ベッドの日とは
2005(平成17)年に全日本ベッド工業会が、ベッドの普及を目的とし、9月3日を「ベッドの日」と制定しました。
これは「good sleep」→「グッドスリープ」→「グッスリ」→「グッ(9))スリ(3)」といった語呂合わせからですが、英語を由来としなくても、日本語にも「ぐっすり眠る」がありますね。
また、睡眠健康推進機構(財団法人精神・神経科学振興財団)も2011(平成23)年に同じ9月3日を、睡眠に関する正しい知識の啓発のため、「秋の睡眠の日」に制定しています。
これも「グッスリ」の語呂合わせを採用したもので、3月18日の「春の睡眠の日」もありますが、夏と冬はないようですね。
■ベッドの日の意味と由来
日本でベッドが使われ始めたのはいつごろからでしょう。
弥生時代の竪穴式住居跡から土壇式と呼ばれるベッドらしき寝床が発掘されていますが、奈良・東大寺正倉院に納められている寝台が、現存する日本最古のベッドと言われています。
これは聖武天皇(701~756=在位724~749)が使っていたとされるヒノキ製の長さ237.5cm、幅118.5cm、高さ38.5cmの寝台で、この上に畳や敷物を乗せていたようです。
平安時代に入ると、畳文化の隆盛もあって、高貴な人は畳を重ねてベッドの代わりにしていたようで、一方の庶民はと言えば、地面にむしろを敷いて寝ており、冬をどうやって過ごしていたのでしょうか。
貧乏長屋にせんべい布団…こんなシーンを時代劇でよく見かけますが、これは誤りで、綿の入った布団は高価で、江戸の庶民に手が届くものではありませんでした。
庶民に寝具としての布団が普及したのは昭和に入ってからで、明治のころは綿の代わりにワラを詰めた「わら布団」が利用されていました。
ベッドですが、これは明治維新後、官僚や経済人がベッドで寝る習慣を外国から持ち帰ったことで普及します。
しかし、まだ庶民には無縁のものでした。
■ベッドの日のイベント
毎年、ベッドの日に合わせ、全日本ベッド工業会がネスカフェと共同で「睡眠カフェ」なるイベントを開催、快適な睡眠をアピールし、プレゼントキャンペーンも実施しています。
なぜ眠れなくなると言われるコーヒーのネスカフェが…と思いますが、カフェインレスコーヒーとウェルネス企業であることのアピールのためだそうです。
ベッドの日の雑学
▽自動起床装置の思い出
今はどうか知りませんが、JRは駅員が寝坊して、お客が始発に乗れないという事態を防ぐため、仮眠ベッドに「自動起床装置」なるものを導入していました。
新聞社も同様で、朝刊の最終版締め切りの1時45分を過ぎれば、ほとんどの人間が朝の作業が始まるまで仮眠します。
しかし、仮眠室は2段ベッドがたくさん並んでいて、起き出す時間も担当によって違うため、目覚まし時計は使えません。
導入前は、各人が起床時間とベッドの番号を一覧表に記入しておき、管理担当者が点検して、起きていない人に声かけしていましたが、この管理業務省力化のために、自動起床装置が導入されました。
その装置ですが、名前に反して、案外カンタンな造りで、頭から肩口あたりまでの敷布団の下に空気袋が敷いてあって、セットした時間になると袋に空気が入るために膨らんで、上半身が持ち上がるというもので、1、2秒後に空気が抜けて頭が下がり、すぐにまた空気が入り…これを数回繰り返すうちに目が覚めることになります。
確かに目は一旦覚めますが、問題は空気が抜けるときに、上半身がスーッと戻るのがとても気持ちいいことです。
半覚醒でこれをやられると、瞬時に眠りに落ちてしまいますね。
結局はだれかが起こしにくることになるので、人によってはせっかくの装置も役に立ちません。
▽オットマン
また思い出話になりますが、初めてグレードのあるホテルに宿泊した際、ベッドの足元にある細長いスツール様のものは、いったい何のためにあるのか不思議に思ったものでしたが、フロントに尋ねるのも恥ずかしく、わからないままチェックアウトしたものです。
バッグやスリッパ置きにしては大げさだし、踏み台にするほどベッドは高くないし、ソファは別にあるし…。
これは足乗せツールで、小物なんかをちょっと置くにも便利な代物でしたが、このオットマン、わかってみれば「なあ~んだ」ですね。
■まとめ
人生の3分の1は寝具で過ごすと言われます。
快適な睡眠は健康や寿命に大きく関わるものだと、最近になって実感するようになりました。
筆者はベッド派で、寝起きの1歩が断然ラクですね。
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