▪はじめに
皆さんは郵便局をよく利用されますか?
インターネットの普及で手紙を送ることは減ってきているものの、年賀状や宅配など年に何回かはお世話になっていると思います。
現在当たり前のように使っている郵便サービスの基礎は、明治の初めごろに制定されたのです。
今回は、郵便制度に因んだ記念日や雑学についてご紹介します。
目 次
郵便制度施行記念日とは
郵便制度施行記念日は、毎年1月24日にあります。
この記念日は、1871年(明治4年)の1月24日に「郵便規則」が制定されたことに因んで制定されました。
「郵便規則」にのっとった郵便業務が開始されたのは、この年の3月1日からでした。
▪意味
郵便制度施行記念日は、1871年(明治4年)に「郵便規則」が制定されたことを記念して作られたものです。
▪由来
郵便制度施行記念日は、1871年(明治4年)1月24日に「郵便規則」が制定されたことに由来した記念日です。
▪イベント
郵便制度施行記念日に因んだイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
郵便制度の雑学
<近代日本の郵便の基礎を作った前島密>
開国前の日本は、飛脚が手紙を運んでいました。
飛脚便には2種類あって、1つは幕府の公文書を運ぶ「継飛脚」で、もう1つは一般の人たちの手紙を運ぶ「定飛脚」でした。
開国後、欧米諸国に負けない国家をつくるため日本政府は欧米の文化を取り入れて近代的な国づくりを急速に進めていました。
その中で、都を江戸(東京)に遷したり鉄道や教育などの多大な功績を残した前島密という人がいました。
前島は「自由・平等・公平」を目標としており、日本の近代化を進めていく上で通信はとても大切なものだと考えていました。
しかし江戸時代までの日本の通信制度は不便な上にとても高額なものでした。
そこで前島は、政府が飛脚に年間払う金額があれば郵便事業を開始することができると考え、留学先のイギリスの郵便制度をお手本に新しい郵便制度を作り出したのです。
郵便料金を前払いして支払い済の証である切手を貼った手紙をポストに入れることで、誰でも自由に利用できるこの制度は、1871年(明治4年)1月24日に「郵便規則」として制定され、同年3月1日から東京大阪間での郵便事業が開始されました。
その後、郵便事業はどんどん拡大していき、翌年の1872年(明治5年)には全国各地に郵便局が設置されました。
また、前島は「郵便」や「切手」などの言葉を作ったり、役所まで行かないと出来なかった色々な申請を郵便で出来るようにしたりと現場の声を反映させて多くの人たちが新しい郵便制度を自由に使えるように力を尽くしました。
前島は、85歳で亡くなるまで郵便事業の改良に力を尽くし「日本郵便の父」と呼ばれるようになったのです。
<郵便マークが「〒」という形になったのはなぜ?>
郵便マークというものは1877年(明治10年)頃から使われるようになり、当時のマークは「丸に一引き(白地に赤い丸と赤丸を横切る太い赤線)」でした。
しかし日本人のほとんどがこのマークの意味を知らずに使っていました。
そんなある日、逓信省(郵便事業を担う省)の初代大臣・榎本武揚のもとに当時の逓信省会計局局長・山内堤雲が新しいマークへの変更希望を伝えに行きました。
山内も外国人に「丸に一引き」の意味を聞かれて答えられなかったからです。
榎本はその意見を受け入れ、1887年(明治20年)に郵便マークは「〒」という形に変更となりました。
「〒」という形になったのには諸説ありますが、「逓信」をローマ字読みにした時の「Teishin」の頭文字から「T」という形にする予定だったところ、「T」は国際郵便のきまりの中で郵便料金不足という意味ですでに使われていたことから「逓信」をカタカナ読みにし、その頭文字の「テ」から「〒」という形になったとされています。
▪まとめ
明治時代に制定された郵便制度を、少しずつ変わっている部分はあるものの現在も使っているなんて、前島密が作ったものがどれだけ優れていたのかがよく分かります。
郵便制度施行記念日には、大切な人に手紙を出してみてはいかがでしょうか?
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