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エスカレーターの日とはいつ?意味や由来は。片側空けが始まったのは?

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「3月8日  エスカレーターの日」

■はじめに

筆者が初めてエスカレーターを利用したのは、子どものころに湘南・江の島にできた日本初の有料エスカレーター「エスカー」で、こんなラクなものがあるのかと感激したのを覚えています。

 

エスカレーターの日とは

1914(大正3)年3月8日、東京・上野の大正博覧会の会場に設置された日本初登場のエスカレーターが試験運転を行ったことから、この日は「エスカレーターの日」と呼ばれるようになりました。

しかし、博覧会でのエスカレーターは常設ではないため、日本エレベーター協会は同じ年に設置された東京・日本橋の三越呉服店(現三越伊勢丹)のエスカレーターを「日本初」としています。

なお、エスカレーターだけの業界団体はなく、エレベーターと合わせて「昇降機」事業は日本エレベーター協会が取り仕切っています。

 

■エスカレーターの日の意味と由来

エスカレーターの利便性は今さら言うまでもないことですが、賛否両論、議論百出の「片側空け」「歩行禁止」については、いつまで経っても解決の兆しが見えてきません。

エスカレーターの片側歩行は、人と接触して転倒する危険があり、事故で搬送された人は年間1400人近くに上り、事故原因は6割が歩行などの「乗り方」に問題があったとされています。

 

エレベーター協会は「エスカレーターは立ち止まっての利用を安全基準としている」と強調、特に高齢者、障害者やケガで片手しか使えない人への接触は、転倒して大ケガにつながると訴えています。

そのため、同協会と全国の鉄道事業者、商業施設などが協力し、2010(平成22)年から毎年「みんなで手すりにつかまろう」キャンペーンを展開していますが、思うようには効果が出ていないようです。

 

■エスカレーターの日のイベント

日本エレベーター協会が昇降機の安全な利用のために毎年、キャンペーンを実施していますが、11月10日の「エレベーターの日」のほうを選んでいますね。

 

エスカレーターの日の雑学

▽「片側空け」安全と効率のせめぎ合い

エスカレーターの「片側空け」が始まったのは、第2次大戦中のロンドンで、これがきっかけで欧米にも広がることになります。

日本では1967(昭和42)年に大阪の京阪神急行(現阪急)の梅田駅の呼びかけで始まりました。

戦争中のロンドンは輸送効率が第一とされたために国家が推進したようで、日本はバブル経済の最中、これも忙しい人が多かったために「片側空け」を受け入る素地がありました。

 

本来、エスカレーターは階段の労力を省いて、ラクに上がれるためのもので、その間は体を休めることにもなりますが、「片側空け」の歩行によってより速く進むことができるので、正反対の目的を持つ利用者が同じエレベーターを使うことになりました。

もちろん、何事も起こらなければ共存共栄で、めでたしめでたしとなるわけですが、残念ながら接触による転倒事故が後を絶たず、キャンペーンが始まることになりました。

 

安全と効率の戦いになっており、たとえばエスカレーターの幅を狭くして歩けないようにする案は効率派に反対され、広くする案は右か左か、片手しか使えない人はどうするんだと安全派は言います。

朝夕のラッシュ時、「2列に並んで歩かないことが安全で、かつ輸送効率が一番高い計算になる」と言う関係者の声もありますが…。

 

▽「迫力満点」「スパイラル」のエスカレーター2つを紹介

東京・渋谷に完成した大規模複合ビル「渋谷スクランブルスクエア」に、屋外型では地上230mという日本一の高さに位置する迫力満点のエスカレーターが登場し、すぐ横の強化ガラス越しに見下ろす渋谷の街をはじめ、遠く武蔵野台地、箱根、富士山まで眺望できます。

迫力はともかく、全国には立地や建物の構造の都合などで、一風変わったエスカレーターがたくさんあるそうです。

中でも面白いのが、カーブしている「スパイラルエスカレーター」で、横浜・ランドマークタワーをはじめ、ショッピングモールやマンションなどにもあるそうで、

国内外で100基近く設置されています。

 

■最後に

そう言えば、エスカレーターには歩行問題のほかに、立つのは右か左かの違いもありました。

右側に立つのは大阪を中心とした近畿圏に多いようですが、全国的には少数派です。

筆者も大阪に行った時には戸惑いましたが、目くじら立てるようなことではありませんから、郷に入らば郷に従えということですね。

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