▪はじめに
決闘といえば西洋の騎士やアメリカのガンマンなどを思い浮かべる人が多いと思いますが、日本にも歴史に残る決闘を行った2人の武士がいます。
かの有名な剣豪、宮本武蔵と佐々木小次郎の巌流島での決闘です。
この巌流島の戦いに因んだ記念日やイベントがありますので、決闘に関する雑学と共にご紹介します!
目 次
決闘の日とは
決闘の日は、毎年4月13日にあります。
この記念日は、1612年(慶長17年)のこの日に当時修行で全国を回っていた武芸者の宮本武蔵と細川家の剣の指南役だった佐々木小次郎が、豊前小倉沖にある巌流島(船島)で決闘をしたことに因んで制定されたものです。
巌流島は本当の名前を「船島」といいますが、佐々木小次郎の剣の流派が「巌流」だったことから「巌流島」と呼ばれるようになったといわれています。
▪意味
決闘の日には、宮本武蔵と佐々木小次郎が巌流島で決闘を行ったことを記念して制定された記念日です。
▪由来
決闘の日は、1612年(慶長17年)4月13日に巌流島で宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘を行ったことに由来して裁定された記念日です。
▪イベント
巌流島の浮かぶ関門海峡近くの福岡県北九州市小倉北区の手向山公園(たむけやまこうえん)一帯では、毎年「武蔵・小次郎まつり」が開催されています。
北九州市小倉北区にある手向山公園は、巌流島を眼下に臨むことができる手向山にある自然公園で、宮本武蔵の養子・宮本伊織が建てた「宮本武蔵の碑」と佐々木小次郎の小説を書いた作家・村上元三が建てた「佐々木小次郎の碑」があることで有名な公園です。
その手向山公園一帯で、毎年決闘の日近くの4月の第2日曜日に「武蔵・小次郎まつり」が行われています。
この祭りは、武蔵・小次郎両剣聖を偲んで行われるもので、神事や奉納の武道演武・決闘の再現・小中学生の剣道大会などが行われます。
その他にも、お茶の野点や演芸会、幼児や小学生を対象としたスケッチ大会などのイベントも開催され、屋台なども出るので小さなお子さんからお年寄りまで楽しめるイベントになっています。
宮本武蔵や佐々木小次郎好きの人はぜひとも足を運んでみてください!
決闘の雑学
<佐々木小次郎は老人だった?>
巌流島の戦いについてどのようなイメージをお持ちでしょうか?
野性的で怖いもの知らずな若者の宮本武蔵が、同年代だけど落ち着いた美青年である佐々木小次郎と対決する、といったイメージが一般的なのではないでしょうか。
現在の巌流島にある2人の対決シーンを再現した銅像でも佐々木小次郎は美しい青年像になっています。
しかしこのイメージは、昭和初期に吉川英治が書いた小説「宮本武蔵」で描かれたものや江戸時代に上演された歌舞伎による影響がかなり大きいようなのです。
巌流島の戦いについては諸説あるのですが、実際の2人の年齢差はかなりあったとされています。
佐々木小次郎という人物に関しては資料がほとんど残っていないのですが、戦国時代後期に生まれ、江戸時代初期に細川忠興に乞われて小倉藩の剣の指南役(先生)をしていたという説が有力なようです。
なので、実際は武蔵(当時19~29歳くらい)と決闘を行った時の小次郎は60歳くらいの老人で、小説のような若者ではなかったのです。
この戦いで小次郎は武蔵との戦いで命を落とし武蔵は小倉藩の指南役になりますが、実は小次郎は武蔵との戦いでは気を失っていただけで、武蔵が規則をやぶってこっそり連れてきていた弟子たちが起き上がろうとした小次郎を殺したともいわれています。
これが本当なら武蔵は卑怯で人でなしなヤツだと思われるかもしれませんね。
<日本の法律に「決闘罪」というものがある?>
みなさんは「決闘罪」という法律を聞いたことはありますか?
現在の日本では決闘をしたということを耳にすることはほとんどありませんが、日本には「決闘罪」という法律が実際にあるのです。
「決闘罪」が生まれたきっかけは、1888年(明治21年)に当時新聞記者だった犬養毅が決闘を申し込まれそれを断ったことを新聞に掲載し、そのことに影響を受けた人たちによる決闘申し込み事件が多発したからでした。
当時西洋では決闘が合法で貴族や軍人の美学ともされていたので、その風習が日本に伝わる恐れがあるとして1889年(明治22年)に特別法として「決闘罪ニ関スル件」という法律が制定されたといわれています。
この法律では、決闘をした場合の「決闘罪」と決闘を挑戦した場合やそれを受けた場合の「決闘挑応罪」、決闘の立会人をした場合の「決闘立会罪」、決闘の場所を提供した場合の「決闘場所提供罪」などがあります。
いまどき決闘なんてする人いないだろうから現在ではこの法律が適応されることなど無いのでは?と思ったのですが、じつは最近でもこの法律が適応された事例があったのです!
暴力団員数名と一般人の「ぶち殺したろか。1人でこい」「受けて立つ」といったやり取りから起きたケンカや暴走族グループ同士の抗争などで決闘罪が適応されました。
ごく最近では、2019年10月に荒川の河川敷でタイマン勝負をした少年2人が決闘罪で書類送検されています。
この2人は決闘後意気投合して仲良くなったとか。
まるで漫画のような話ではありますが、現在でも決闘すると逮捕されるのでシャレにはなりませんよね。
▪まとめ
巌流島の戦いの日に今でもお祭りが行われているのは驚きました!
私の故郷は宮本武蔵の出身地である岡山県で、地元には「宮本武蔵」という名前の駅があるくらいの英雄なので嬉しくなりました。
でも、弟子たちが小次郎にとどめを刺した話が本当ならちょっと残念な気もしますがそれも兵法の1つといえばそうなのかもしれませんね。
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