「10月13日 サツマイモの日」
■はじめに
昔は木枯らしの季節になると、庭や路地裏の焚火にサツマイモを放り込んだものでした。
焚火を囲んだ井戸端会議が盛り上がるころ、ほくほくの焼き芋の出来上がりです。
今はもう、そんな光景を見ることはなくなりました。
目 次
サツマイモの日とは
埼玉県川越市の「川越いも友の会」が1987(昭和62)年に、10月13日を「サツマイモの日」に制定しました。
江戸時代、川越のサツマイモは品質が良く、江戸への流通量も多かったことで、「諸国名物番付」には川越がサツマイモの代表産地と記されていました。
さて、この日付ですが、まず10月はサツマイモの旬であるためです。
次に13日は「栗よりうまい十三里」の「13」で、この十三里は江戸から川越までの距離(約52km)ですが、
「栗(九里)より(四里)うまい十三里」(9+4=13)
という解釈もあります。
■サツマイモの日の意味と由来
サツマイモは南米が原産で、紀元前から栽培されていたと言われ、15世紀末ころにコロンブスがヨーロッパへ持ち帰ったものの、気候が適さないためアフリカやインドなど暖かい地域へ運ばれました。
その後、中国を経て日本の琉球に伝えられたのが1600年ころで、1700年代に入ると薩摩藩が本格的に栽培を始め、中国伝来の「唐芋」から「サツマイモ」と名前が変えられたのもこのころです。
1732年の享保の大飢饉で西日本全域が食糧不足のため大量の餓死者を出す事態になりましたが、サツマイモの栽培地域では餓死者がなく、一躍、飢饉に強いとして日本中にサツマイモの名が知られることになります。
■サツマイモの日のイベント
「サツマイモの日」には川越市の妙善寺でサツマイモを食べて健康を祈願する「いもの日まつり」が開催されます。
催しはイモの祈願奉納から始まり、イモ供養、イモ法話、奉納芸能と進んで、イモ菓子と健康祈願イモの配布でお開きとなります。
サツマイモの日の雑学
▽電子レンジで焼き芋を作ろう!
凍れる冬の夜、やって来ましたいつもの軽トラ、石焼きぃ~いも~のおじさん。
思わず腰を浮かせる筆者に、わが家の倹約家のおばあさんがイエローカード。
どうも、昔の記憶から焼き芋に何百円も使うことが許せないようです。
ということで、電子レンジでおいしい焼き芋を作って、おばあさんに食べさせることを思い立ちました。
まず、サツマイモを塩水に1時間以上つけておきますが、塩水は水1リットルに対し塩7グラムの割合です。
もちろん事前によく洗うことは当然ですが、皮は栄養豊富なので捨ててはいけません。
次にサツマイモをキッチンペーパーでくるんで、両端を軽くねじってサツマイモが完全に隠れるようにして、さらにその上からラップを巻きます。
いよいよ電子レンジの出番で、500Wで2分加熱、その後、解凍モードで20分加熱です。
焼き芋特有の香りが漂えば出来上がりですが、念のため、楊枝で刺してみてスッと入るようならなお結構!
焦げ目がないと寂しいと言う人はフライパンでもうひと手間かけましょう。
焼き芋の鉄則は、低温で長時間じわじわ焼くことです。
低い温度で温められると、イモの中のデンプンがねっとりし、この時に甘い成分が作られます。
最も甘い成分が作られる温度は65~75度で、500Wの2分加熱によって中心温度は約70度になります。
解凍によって70度のまま加熱を続けることができますが、加熱を使わないと中心温度が90度になって、ねっとりを通り越すので甘みが欠けてしまいます。
また、600Wで3分、解凍10分という説もあって迷うところですが、何回か失敗すればちょうどいい頃合いをマスターできるでしょう。
それにイモの大きさにもよるので試行錯誤は必定、次の冬を目標に気長に取り組みましょう。
■最後に
「栗よりうまい十三里」というサツマイモですが、京都では「八里半」という異名で呼ばれていたそうです。
つまり、焼き芋は栗の味に似てはいても、「九里(栗)にはちょっと及ばない八里半」というシャレでした。
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