▪はじめに
まぐろは、日本食の代表であるお寿司や刺身には欠かせない魚であり、日本人が好きな魚ランキングの1位になるほど日本人には欠かせない魚です。
でも、日本人はいつからこんなにもまぐろが好きになったのでしょうか?
そこで今回は、まぐろと日本人の関係やまぐろに関する記念日やイベントなどについてご紹介します。
目 次
まぐろの日とは
まぐろの日は、毎年10月10日にあります。
この記念日は、奈良時代の歌人・山部赤人が726年(神亀3年)の10月10日に聖武天皇に付き従って印南野(現在の兵庫県明石市)を訪れた際、まぐろ漁で栄えていたこの土地を讃えた長歌を詠んだことに因んで、1986年(昭和61年)に日本鰹鮪漁業協同組合連合会が制定した記念日です。
▪意味
まぐろの日は、「もっとまぐろを食べて欲しい」「まぐろへの理解を深めて貰いたい」といった願いを込めて制定されました。
▪由来
まぐろの日は、万葉集で有名な山部赤人が726年(神亀3年)10月10日に読んだ長歌に由来して制定された記念日です。
山上憶良の長歌とは、
「高知らせる 印南野(いなみの)の邑美(おふみ)の原の荒たへの 藤井の浦に 鮪(しび)釣ると 海人船騒き 塩焼くと 人ぞ多(さは)にある《訳:(天皇が)宮殿をお造りになる印南野の邑美の原の藤井浦に、鮪を取る船が行き交い、塩焼き(古代の塩作り)をする人がたくさん浜に出ている》」
(一部抜粋)というもので、この土地がまぐろ漁や塩作りで賑わっていたことを伝えています。
▪イベント
まぐろで有名な青森県大間町では、毎年9月と10月の毎週日曜日を「マグロDAY」として午前と午後に2回、マグロの解体ショーを行っています。
解体されたまぐろはその場で販売されるので、新鮮でおいしいまぐろを購入することができるとして人気のイベントとなっています。
また、このイベント限定で解体されたまぐろを使った「マグロ定食」の販売や大間や下北半島の特産品を扱ったブースもあるので、毎週多くの人たちが訪れています。
さらに、毎年10月上旬には「大間マグロ感謝祭」が開催されていますが、まぐろの漁獲規制の影響で2018年と2019年は中止となりました。
こちらのイベントでも、マグロの解体ショーや即売会、まぐろや海産物を使ったバーベキューコーナーなどがあり、毎年多くの観光客が訪れる人気のイベントとなっています。
これらのイベントの予定は「大間観光情報サイト 大間わいどアップ」にて紹介されているので、まぐろ好きの方はぜひチェックしてみてください!
まぐろの雑学
<まぐろのトロは捨てられていた?>
まぐろと日本人の歴史は古く、縄文時代から日本人はまぐろを食べていたと考えられています。
しかし、傷みやすいまぐろは江戸時代までは価値の低い魚として扱われていました。
それが江戸時代中期ごろにマグロの赤身を醤油に漬け込むという調理方法が開発され、格段に味が良くなる上に保存も効くということで江戸ではお殿様から庶民まで幅広くに人気の魚となっていきました。
とくに当時流行していた屋台の寿司ネタとして好まれていたようです。
しかし、油の多いトロの部分は醤油が浸透しにくく保存が効きかなかったので、「ネギマ鍋」など火を通して食べられていました。
また、油っぽい味は当時の人たちの口に合わなかったともいわれており、ネコも食べずに跨いでとおる「猫またぎ」と呼ばれ、大半は捨てられていたともいわれています。
そんなトロでしたが、明治時代に入り氷冷蔵庫が使われるようになると少しずつ生でも食べられるようになりました。
そしてトロは、戦後のまぐろの冷凍技術の向上と日本人の味の好みが変わってきたことに伴い徐々に人気が上がっていき、現在では希少で高級な部位として扱われるようになったのです。
ちなみに「トロ」と呼ばれるようになったのは大正時代で、それまでは脂が多い部分であることから「アブ」と呼ばれていました。
それを大正時代のサラリーマン足立一雄さんが「口の中でとろける」という意味で「トロ」という名前を行きつけのすし屋に提案したことがきっかけとされています。
<まぐろの栄養素とは?>
まぐろは美味しいだけではなく、ヘルシーで栄養価の高い魚でもあります。
まぐろの主な栄養素はDHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)・タンパク質・鉄分・カリウムなどです。
とくにDHAやEPAは健康のために積極的に摂取することをすすめられている栄養素で、最近よくテレビなどでも紹介されていますよね。
DHAは最近ではオメガ3脂肪酸とも呼ばれ、脳細胞を活性化したり脂肪の生産を抑えたりする働きがあるとされています。
EPAもオメガ3脂肪酸の1つで、血液をサラサラにしたり中性脂肪を下げたりする働きがあるとされています。
まぐろに含まれている栄養素は、子供の成長や成人の健康維持に必要なものであり、また老化防止やダイエットなどに効果的なものでもあるので、老若男女問わずぜひまぐろを食べてください。
▪まとめ
まぐろが縄文時代から食べられていたのにも驚きましたが、トロが価値の低い部分だったのにも驚きました。
現代では高級な魚になってしまったので頻繁には食べられないかもしれませんが、まぐろの日にはまぐろのことをよく知って美味しく食べてくださいね!
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