音楽著作権の日とはいつ？意味や由来、イベントは。

「11月18日　　音楽著作権の日」

■はじめに

2020年10月１日、違法な音楽アプリの規制を強化する改正著作権法が施行されました。

日本レコード協会によれば、違法音楽アプリの利用者は246万人と推定され、そのうちの約80%は10代、20代で、そのほとんどがアプリの違法を承知しているそうです。

実際に逮捕されることは考えにくいとしても、アプリの違法を承知で再生、ダウンロードすることも当然違法になるので、きちんとしたアプリストアを利用し、対価がアーティストや権利者に還元されるよう心がけるべきですね。

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音楽著作権の日とは

1939（昭和14）年11月18日、国内外の作曲家、作詞家、音楽出版者などの著作権を保護する「日本音楽著作権協会」（JASRAC）が設立されたことを記念し、11月18日は「音楽著作権の日」と言われています。

JASRACは放送、CD、カラオケ、ネット配信など、様々な音楽媒体に対応するルールを作り、約１万８千人・社から著作権を預かり、また20年ほど前からはコンサート、シンポジウムなどを開催して音楽文化の普及と発展にも努めています。

ちなみに、JASRACに著作権を預けた最初の作家は、詩人でもある島崎藤村でした。

JASRACは「権利者不明作品問題」や「音楽コンテンツの海外展開」「ネット配信のビジネスモデル」などをテーマとしたシンポジウムを毎年開催していますが、ニコニコ生放送や東京FMで定期番組を持つなどして、一般のファンへのアピールも忘れていません。

しかし、11月18日へのこだわりはないようですね。

テレビやラジオ局が著作権を無視して音楽を放送するとは思えませんが、インターネットの場合はだれがサーバーへアップロードしたのかを確認するのは容易ではなく、無許諾アップロードが横行しています。

この場合、権利者はサーバー管理者であるプロバイダに削除要請をしたり、アップロード者の情報開示を請求することになりますが、一方のプロバイダ側は利用者との契約の手前、無断削除は契約違反になり、名前開示はプライバシー侵害、通信の秘密の漏洩になる可能性もあります。

こうしたプロバイダの板挟み状態を解決し、権利者を保護するため「プロバイダの責任範囲」を定めたのが2002（平成14）年に施行された「プロバイダ責任制限法」で、これは著作権だけではなく肖像権やプライバシーの侵害、名誉棄損など、権利侵害の対象は広範に及んでいます。

これによって、プロバイダは権利者の要請に従って無断削除が可能になり、要請を放置すれば権利者から告訴されてしまいます。

アップロード者情報の開示請求にも進展があり、新たに「発信者情報開示請求権」が設けられて、裁判所が開示を認めればプロバイダも従うしかありません。

最近はこの請求権によって、悪質な書き込みが次々と摘発されるようになっていますが、音楽の場合はアップロードの数が膨大なため、権利者は削除要請にまで手が回らないようです。

著作権の保護は原則として著作者の死後50年までとされていましたが、環太平洋パートナーシップ（TPP）協定締結に伴う2020年の著作権法改正で「死後70年」に延長され、欧米をはじめ諸外国と足並みがそろうことになりました。

しかし、２国間協定を締結している国同士では、短い保護期間のほうが適用されるので、たとえば期間を60年としているインドの作品の日本国内での保護も60年が適用され、インドでの日本作品も60年になります。

ラジオ放送の音楽を店内で流す場合は著作物使用料が発生しませんが、録音した音楽をBGMとして使用すれば複製使用になるので使用料を支払う必要が出て来ます。

多くの喫茶店や商業施設ではBGMにクラシック音楽を使用していますが、これは落ち着いた耳にやさしい曲だからで、クラシック音楽に著作権がないためではありません。

多くの有名な曲の著作権は消滅していますが、これはベートーベンやシューベルト、バッハなどがとうの昔に亡くなっているからで、1978年に没したハチャトゥリアンの「剣の舞」の著作権はまだ生きています。

もっとも、こんな忙しい曲は喫茶店のBGMには使えないでしょうが…。

■最後に

かつて、大手スーパーの青空市で、ZARDのアルバムの海賊盤を見かけ、そのアルバムは持っていましたが、物珍しさから思わず買ってしまいました。

今ではそんな商売は通用しませんね。

他にもおもしろい記念日がたくさんあります！