▪はじめに
みなさんは古本屋を利用したことはありますか?
一般の書店で手に入る新刊本を購入する方が多く、古本を購入する人は少ないかもしれません。
しかし、古本にも名作は多あります。
そんな古本に興味を持ってもらいたいという願いから制定された記念日を古書に関するイベントや雑学などと一緒に紹介していきましょう。
目 次
古書の日とは
古書の日は、毎年10月4日にあります。
古書の日は、古本はとても楽しい書物であることを多くの人に知ってもらいたいという願いから、2003年(平成15年)に全国古書籍商組合連合会(全古書連)が制定した記念日です。
また、全国古書籍商組合連合会は「読書の秋」と呼ばれ、知力を鍛えるために最適な季節であるとして、10月1日~10月31日の1ヵ月間を「古書月間」と制定しています。
▪意味
古書の日には、より多くの人たちに古書に親しんで貰うという目的があります。
▪由来
古書の日が10月4日になったのは、「十〇」→(縦にして)「古」、4(し)→書(しょ)という語呂合わせが由来となっています。
▪イベント
読書の秋とも呼ばれ、読書をするのに最適な季節である10月から11月ごろには、毎年日本各地で古書に関するイベントが開催されています。
中でも最も有名なのが「神田古本まつり」です。
「神田古本まつり」は世界一の古書店街である神田神保町で1960年(昭和35年)から毎年開催されている古本市です。
このイベントは、靖国通りの歩道沿いに神保町で営業する古書店から約100店舗の古書店が古本の屋台を出店し、純文学や小説、専門の学術書、写真集、雑誌など多種多様な100万冊以上の古書が展示・販売されます。
また、東京古書会館の地下ホールでは普段は店頭に出ない貴重な古書を集めた「特選古書即売展」が行われたり、さくら通りイベント会場では誰でも参加できるチャリティー・オークションや芸能人によるトークショーなどのイベントが行われたりしており、毎年国内外から多くのお客さんが訪れています。
詳しい日時などは神田神保町オフィシャルサイトでご確認ください。
古書の雑学
<古書と古本の違いとは>
古くなった本のことを「古書」や「古本」などと呼びますが、この2つの違いとはどのような点なのでしょうか。
「古書」とは、すでに絶版になっていて一般の書店では手に入りにくい本のことです。
しかし、絶版されてから日が浅いものは、一般の書店でも購入できる可能性があるので「古本」として扱われています。
一般的に古書として扱われているのは、古文書や古い地図などの歴史的価値のあるものやISBN(International Standard Book Number(インターナショナル・スタンダード・ブック・ナンバー)コードが無かった時代の本などです。
ISBNコードとは1965年(昭和40年)にイギリスで開発された世界共通で書籍を特定するための番号のことで、日本では1981年(昭和56年)から書籍に付け始めるようになりました。
ですから、1981年(昭和56年)よりも前に出版された本には古書として扱われるものがあるというわけです。
「古書」は希少価値が高いので、定価よりも高く販売されています。
一方「古本」とは、「新品」の対義語の「中古品」という意味として使われることが多く、一度誰かの手に渡ったことのある本や読み古した本のことを指すのが一般的です。
新刊本でも一度誰かの手に渡った後に古本屋などの市場に出てきたものは古本となり、定価よりも安く販売されます。
しかし、広い意味では「古書」も「古本」も「古い本」という同じ意味を持つので、店舗名に「古書店」と付けられていても比較的新しい古本が取り扱われていたり「古本屋」で古書が取り扱われていたりするので、店名だけで判断しないよう注意してください。
<虫干しの方法とは?>
本には紙を好んで食べる虫(チャタテムシ・紙魚(しみ)・シバンムシなど)が付いてしまうことがあります。
これらの虫が大切な書物に付かないよう、日本では昔から「虫干し」をしてきました。
本の虫干しは、現在でも図書館や博物館などで行われている方法で、家庭でも簡単に行うことができます。
そこで、ここでは正しい本の虫干し方法を紹介していきましょう。
本の虫干しは、程よく空気が乾燥した9月から11月の晴れた日が適しています。
ただし、直射日光が当たると本が変色してしまうので、ベランダなどの風通しの良い日陰や直射日光の当たらない部屋の中で行うようにしてください。
また、夕方は空気中の湿気が増えるので、作業は午後3時までに行うようにしましょう。
虫干しの方法
・本を90度~180度の角度で広げて立て、数時間放置する
・本に空気を触れさせるようにページをパラパラとめくる(数回行う)
どちらも有効ですが、ページをめくっていく方法の方が、湿気を飛ばしつつ本に付いた虫を払い落とすこともできるのでおすすめです。
本に付く虫は湿気とホコリを好むので、虫を防ぐためにはこまめな本棚の掃除と年に1度の虫干しをし、本棚に並べない本は乾燥材や除湿剤と一緒にプラスチックケースに入れて保管するとよいでしょう。
▪まとめ
近年、電子版の本の普及で古い本でも簡単に購入できるようになったため、古書店を利用する人が少なくなっています。
電子版はいつでもどこでも手軽に読めて保管場所にも困らず便利ですが、実際に古書店に行って本を探したり選んだりする良さもあります。
みなさんも、ときには古書店に足を運んで、昔読んだ懐かしい本や専門的な古書などを探してみてはいかがでしょうか。
10月4日は何の日?誕生日の有名人や星座、花言葉・運勢・性格は
他にもおもしろい記念日がたくさんあります!