いのちの日とはいつ？意味や由来、イベントに無料の電話相談「いのちの電話」

▪はじめに

日本では、毎年2万人以上の自殺者が出ており、主要先進7か国の中ではトップとなっています。

特に若年層での自殺者は増加傾向にあり、死因の1位になってしまっている現状にあります。

このような状況を改善するために制定されたのが「いのちの日」という記念日です。

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いのちの日とは

いのちの日は、毎年12月1日にあります。

いのちの日は、厚生労働省の「21世紀における国民健康づくり運動（健康日本21）」による自殺予防活動の一貫として制定された記念日です。

いのちの日には、日本で心の健康問題に関する正しい理解の普及・啓発を行うという目的があります。

いのちの日は、2001年（平成13年）に暫定的に12月1日に制定されたものが、翌年の2002年（平成14年）に自殺防止対策有識者懇談会で正式に12月1日に制定された記念日です。

毎年、いのちの日である12月1日から1週間（12月1日AM0:00～12月7日24:00PM）「日本いのちの電話連盟」による無料の電話相談「いのちの電話」が開設されます。

「いのちの電話」は通常、日本各地のセンターがボランティアと寄付金によって活動していますが、この期間は、厚生労働省の補助を受けて全国一律の電話番号で24時間体制で対応され、全国の通話可能ないのちの電話に転送されます。

また、「いのちの電話」は毎日16:00～21:00、毎月10日は8:00から翌11日の8:00まで実施されています。

自殺を考えてしまうほどの悩みや困難を抱えておられる方は、どうか利用してみてください。

「いのちの電話」とは、自殺予防のための電話相談を行う活動のことです。

「いのちの電話」は1953年にイギリスのロンドンで始まった活動で、自殺を考えるほどの悩みを抱えている人のよき隣人になろう、友達になろうという目的から始まりました。

「いのちの電話」は宗教、思想、信条、国家体制などを超えて世界中に広まっていき、日本ではドイツ人宣教師のルツ・ヘットカンプ女史を中心に1971年10月から始まりました。

東京から始まったこの活動はなかなか広がらず、1977年には全国にわずか5つのセンターがあるのみでした。

しかし「いのちの電話」活動を全国に広めようと1977年に「日本いのちの電話連盟」が結成され、徐々に日本各地に広がっていきました。

現在では43都道府県に50センター開設され、約6,000人の相談員が活動するほどになり、2019年には620,367件の相談があったそうです。

電話相談は年中無休で、更に東日本大震災や熊本地震の際には特別プロジェクトを立ち上げて活動を行っています。

「いのちの電話」のボランティア相談員は「ビフレンダー」と呼ばれています。

この「ビフレンダー」という名前は「Be Friend」が由来となっていて、「専門家やアドバイザーではなく、友達として悩んでいる人の気持ちを受け止める」という理念を基に活動しています。

この「ビフレンダー」はイギリス発祥の「ビフレディングbefriending（友となる、味方になる、助ける）」という手法を取り入れたもので、国際ビフレンダーズという国際連盟の「国際ビフレンダーズ憲章」に沿って活動を行っています。

「国際ビフレンダーズ憲章」とは、自殺に至るかもしれない感情を含めて苦悩と絶望を感じている人々に、秘密を守って感情面の支援を提供することや効果をもっと大きくする為に情報を共有し共に働くことを使命としており、相談者の感情的支援を行う具体的な方法やビフレンダーの価値基準などが記されています。

ビフレンダーは研修が必要ですが、心身ともに健康な成人なら誰でもなることができます。

興味のある方は各地域のいのちの電話のサイトにアクセスしてみてください。

相談者を救いたいという気持ちが強い方がビフレンダーを希望されることが多いと思いますが、ビフレディングの基本は「生きる死ぬを決めるのは本人」という考えの元、「死なないで欲しい」という言葉は言わないというのが基本なのだそうです。

また、死なないことが絶対的な救いではないということもまた事実です。

それを踏まえて活動しているビフレンダーの皆さんを私は尊敬し、また相談者の方の心が少しでも救われ自殺者が減ることを願っています。

▪まとめ

日本における自殺者は、1998年（平成10年）からの14年間は年間3万人を超えていましたが、徐々に減少傾向にあり2016年（平成28年）以降は2万人台となっています。

しかし、新型コロナウイルスの影響によりまた増加傾向にあるとされています。

自殺を考えてしまうという悩みや苦しみを抱えておられる方や周りにそういった方がいらっしゃる方は、少しでも改善できるよう「いのちの電話」を利用してみてください。

他にもおもしろい記念日がたくさんあります！