「8月6日 ハンサムの日」
■はじめに
「ハンサム」とは美男子、顔立ちのいい男の人を形容する言葉ですが、耳にしなくなって久しい単語です。
目 次
ハンサムの日とは
映画の配給会社アトミック・エースが2008(平成20)年11月公開予定の邦画「ハンサム★スーツ」のPRのため、公開に先立つ8月6日を「ハンサムの日」に制定しました。
当時は盛んにTVでこの映画のスポットCMが流れていた記憶がありますが、「ハンサムの日」は知りませんでしたね。
これはもう完全に使い捨ての記念日でした。
日付は「ハ(8)ンサム(6)」といった語呂合わせのようです。
■ハンサムの日の意味と由来
今はもう「ハンサム」なんて単語を使う人はいませんね。
昭和中期までの言葉で、映画公開の2008年には「アベック」同様に「死語」になっていました。
ハンサムは英語の「handsome」からで、hand(手)とsome(~しやすい)からなる言葉で「手で扱いやすい」という意味を持っています。
それがどうして美男子になったかというと、美男子は女性を扱うことが簡単だからだそうです。
今なら袋叩きにあいそうな話ですが、昔は当たり前に通用していた表現で、男性より女性がよく使う言葉でしたね。
今ならさしずめ「イケメン」でしょうか。
■ハンサムの日のイベント
映画公開を控え、2008年の夏から秋にかけていろんなイベントがあったようですが、「ハンサムの日」を前面に打ち出したイベントは見つかりませんでした。
どうやら記念日「ハンサムの日」は空振りに終わったようですね。
ハンサムの日の雑学
▽映画「ハンサム★スーツ」
この映画はこころやさしいけれども、太っていてブサイクな顔立ちの主人公が、ある紳士服店で「パーフェクト・ハンサムスーツ」を勧められたことから騒動が始まります。
このスーツは着た途端に「ハンサム」な男に変身できる代物です。
ヒロインは主人公の大衆食堂で働く「ブス」と呼ばれる愛嬌のある娘ですが、実はこの娘は外見だけでなく内面を好きになってくれる人を探すために、着るとブサイクになる「ブスーツ」を着ていました。
いろいろあって、主人公は「人間は外見じゃなく中身だ」と気がつき、ブスーツを脱いだヒロインと結ばれるというストーリーです。
主人公はドランクドラゴンの塚地武雄が谷原章介に変身、ヒロインは北川景子が森三中の大島美幸に変身しています。
興行収入は8億~10億円といわれていますが、DVDや映像収入を含めれば、制作費や宣伝費を上回って黒字にはなったんだろうと思います。
まあ、かなり賛否の分かれる作品ではありました。
▽昭和のイケメン「二枚目」は歌舞伎の看板が由来
「二枚目」とは、やはり昭和に通用したハンサム、美男子を意味する言葉です。
一方、「三枚目」もあって、これは盛り上げ役のお笑い系キャラですね。
この語源をたどると、どうやら歌舞伎の役柄に由来しているようです。
芝居小屋の入り口には出演者を描いた看板がかけられていましたが、一枚目は出し物のタイトル、二枚目が主役の好男子、三枚目にお笑いキャラを並べるのが通例となっていました。
四枚目は脇役で、今で言うバイプレイヤーといったところでしょうか。
いずれにしても歌舞伎が発祥の言葉なので、女性の表現には使いませんね。
■最後に
ちょっと話はズレますが、(株)図書館流通センターが日本語字幕と音声ガイドのついた「バリアフリー映画会」を通年で開催、2021年度は全国で100回実施されるそうです。
「博士の愛した数式」「長いお別れ」「天国からのエール」といった名作に混じって「ハンサム★スーツ」もラインナップされています。
ハンサムへの変身を音声ガイドはどう表現したんでしょうか。
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