白く美しいミズバショウの花が咲いている場所で、ときおり黄金に輝く花を咲かせているリュウキンカ。
リュウキンカは湿地帯を好み、自然豊かな場所で、鮮やかな黄色の花を咲かせます。
目 次
リュウキンカとは
リュウキンカは中国や朝鮮半島、日本で自生している花です。
本州と九州では、自生しているリュウキンカを観察することができます。
湿気のある土地を好み、湿地帯や水辺に自生していることが多いです。
リュウキンカの見ごろは5月から7月で、鮮やかな黄色の花を咲かせます。
毎年同じ場所で、綺麗な花を咲かせる多年草です。
リュウキンカの若芽、若葉、若茎は山菜として、北海道や東北地方で親しまれています。
その食べ方は、おひたしや天ぷら、煮びたしなどさまざまです。
しかし、リュウキンカは食べすぎると下痢などの症状がでるため、摂取量に注意しましょう。
リュウキンカの名前の由来
リュウキンカの名前の由来は、花の姿形からつけられたと言われています。
真っすぐと上にのびる茎に、金色にも見える鮮やかな黄色に咲く花の様子から、「立金花(リュウキンカ)」と名づけられました。
リュウキンカの学名は「Caltha palustris(カルサ パルスリス)」です。
「Caltha」には、「香りのある黄色い花」という意味があるラテン語です。
また、「palustris」は「沼地性の」という意味があります。
実際に黄色い花を咲かせるリュウキンカが、湿地帯を好むため、この名前がつけられたのでしょう。
リュウキンカが誕生花となる日にち
1月30日、2月18日
リュウキンカの花言葉
「必ず来る幸福」「贅沢」「富」などがリュウキンカの花言葉です。
「必ず来る幸福」とは、リュウキンカが多年草であることに由来します。
リュウキンカは5月から7月にかけて開花し、そのあと枯れることなく冬を越し、また翌年の5月ごろには花を咲かせます。
寒い冬に耐え忍び、翌年に花を咲かせることから、どんなに辛い状況でも必ず幸福が来るというのを重ね合わせたと言われています。
「贅沢」「富」は花の見た目に由来しているそうです。
黄色い花は、太陽に当たると、金色に輝いているように見えたため、豪華な花にちなんでつけられました。
リュウキンカの色別の花言葉
リュウキンカは名前の由来からもあるように、黄色い花を咲かせます。
黄色以外の花色がないため、色別の花言葉はありません。
リュウキンカの怖い花言葉
リュウキンカは「必ず来る幸福」や「富」など、幸運をもたらしそうな花言葉ばかりです。
ネガティブなイメージの花言葉はないので、贈り物としても喜ばれますね。
リュウキンカの変種
日本が原産でもあるリュウキンカは、熊本県球磨郡あさぎり町で大切に扱われている植物です。
リュウキンカは、町の天然記念物に指定されるほどで、町花としても町民から親しまれています。
また、日本で自生しているリュウキンカは、あさぎり町の花が最南端と言われています。
リュウキンカには、いくつか変種の株が存在します。
主に変種株と言われるのが、コバノリュウキンカ、エンコウソウ、エゾノリュウキンカです。
コバノリュウキンカは、人為的に作られた変種で、花色はリュウキンカと同じ黄色ですが、サイズがひとまわり小さいです。
エンコウソウはリュウキンカの変種で、リュウキンカの茎が直立するのに対し、エンコウソウは横に這うように茎がのびます。
花色はリュウキンカと同じ黄色の花を咲かせます。
エゾノリュウキンカもまた、リュウキンカの変種です。
リュウキンカよりも大きく、北海道や本州の北部など、寒い地域で見られます。
北海道では、花や葉、茎を食用として食べられています。
リュウキンカとは別の花ですが、とても良く似ているヒメリュウキンカという花があります。
こちらは、ヨーロッパに自生する花で、繁殖力の強い花です。
海外では、侵略的外来種として、栽培を禁止しているところもあります。
黄色い花を咲かせ、人々に幸せをもたらしそうな花言葉がついているリュウキンカ。
リュウキンカは観察するだけでなく、食用としても日本で親しまれています。
しかし、食べすぎると体調不良を引き起こしてしまうため、ほどほどが大切ですね。