「3月10日 農山漁村女性の日」
■はじめに
農林水産省が公表した2022年1月の「野菜の生育状況及び価格見通し」によると、たまねぎとジャガイモの値段は「高値水準で推移」とありました。
早速、ネットスーパーをのぞいてみたところ、たまねぎ1個税込み138円、ジャガイモMサイズ5個同224円と表示されていました。
同居人にこの値段はどうなのかと訊くと、即座に「高いっ!」のひと言。
「価格見通し」に「安値水準で推移」とあったはずのキャベツも、半分カットで同127円、レタスに至っては品ぞろえから消えていました。
今まで野菜の生育や値段に無頓着でしたが、家計を預かる人たちはこうした価格の変動に一喜一憂していたんですね。
目 次
農山漁村女性の日とは
3月10日は農林水産省が1988(昭和63)年に制定した「農山漁村女性の日」です。
これはかつて言われた「農家に嫁に行こう」「漁村に嫁ごう」という趣旨ではなく、農業・漁業の担い手としての女性に期待するもので、女性の能力をより一層促進するために制定されました。
■農山漁村女性の日の意味と由来
3月10日が選ばれたのは農閑期であり、農山漁村女性が持つ「知恵」「技」「経験」という3つの能力を合わせ「10」の能力として発揮してほしいという願いからのようです。
■農山漁村女性の日のイベント
毎年の1~3月には全国規模や各自治体単位で40を上回る「農山漁村女性の日」の関連事業がJA(農業協同組合)やJF(全漁連)、各農政局、各女性ネットワークなどの主催で実施されています。
ほとんどは講演や活動展示、ワークショップが中心ですが、中には「味フェスタ」「農林女子マルシェ」といった興味をそそられるものもありますね。
農山漁村女性の日の雑学
▽農業女子プロジェクト
2018年の全国農業就業人口は男性の94万5千人に対し、女性が80万8千人なので、印象としては少ないとも思えません。
これは2013年から始まった「農業女子プロジェクト」の効果が徐々に表れているためでしょうか。
この「農業女子プロジェクト」は「企業の力を農業女子に」「農業女子の力を企業に」という合言葉が示すように、農業女子が培った知恵を企業の技術やノウハウ、アイデアに結び付け、新たな商品やサービスを生み出し、広く社会に情報を発信していくためのプロジェクトです。
こうした活動を通して農業女子の存在感向上と、農業に従事する若手女性の増加を図っています
▽漁業女子の活躍
日本は世界でトップクラスの漁獲量を誇る漁業大国であったはずですが、漁業従事者数は1961年の約70万人から、2019年には約15万人へと激減しています。
これは天候による不漁、自然災害の危険、労働時間の不規則性、一人前の漁師になるまでの年数、少子高齢化、漁村部の過疎化等々、多くの原因が絡み合っているためと思われます。
農水省も農業女子と同様に「漁業女子」のPRを始めていますが、女性の漁師を増やそうというのではなく、魚を選別、加工する水産加工場での従事を期待しているようです。
もちろん女性漁師の増加も期待されるところですが、体力的なハンデは否定できず、子育てを思えば二の足も踏んでしまうのが現実です。
実際に漁業女子の活躍の場は魚が水揚げされてからで、消費者として魚を買う視点、魚に合ったおいしい調理方法など、女性ならではの強みが発揮されます。
その強みをさらに発展させ、各漁協の女性部が地域特産品の開発やアンテナショップ、朝市など販売活動にも進出し、各漁協間のネットワークを構築して、今や漁業に限らず男女共同参画運動、環境保全、植樹、高齢者福祉などの活動にも取り組んでいます。
■最後に
農業や漁業など、国民の「食」と「命」を支える第一次産業従事者の収入はあまりに低いと言わざるを得ません。
補助金行政のその場しのぎから脱却し、安定した経営ができるよう農業、漁業の抜本的改革が喫緊の課題とされています。
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