春になるとピンクの絨毯のように咲くレンゲソウ。
今はレンゲソウの咲く光景はあまり見られなくなってしまいましたが、子供の頃にレンゲソウで花かんむりを作ったりして遊んだことを懐かしく思い出される方もいらっしゃるのではないでしょうか。
目 次
レンゲソウ(蓮華草)とは
レンゲソウはマメ科ゲンゲ属の越年草です。
原産国は中国でレンゲ、ゲンゲ(紫雲英)とも呼ばれています。
湿った環境で育ちやすく、赤紫色に白色が混ざったような輪生状の花が咲きます。
秋に種をを蒔くと冬を発芽の状態で過ごし、4~6月頃の春になると花期を迎えます。
茎の高さは10~25㎝ほどで根元で枝分かれし、地面を這うようにしてたくさんの葉が広がっていき、昔は田んぼなどでよく見られました。
レンゲソウ(蓮華草)の名前の由来
レンゲソウの名前の由来はレンゲソウの花の形が蓮の花に似ていることからつけられました。
実際、レンゲソウを漢字で書くと「蓮華草」と書きます。
ちなみに陶器製のスプーンのれんげの名前はレンゲソウの花びらの形に似ていることからつけられました。
レンゲソウが誕生花となる日にち
3月3日、3月12日、3月20日、3月22日、4月8日、4月13日、8月31日
レンゲソウ(蓮華草)の花言葉
レンゲソウの花言葉は「心が和らぐ」「あなたと一緒なら苦痛が和らぐ」「私の幸福」「あなたは幸福です」です。
「心が和らぐ」「あなたと一緒なら苦痛が和らぐ」はレンゲソウは古くから民間薬として用いられてきました。
天日干しにしたものを煮出したものを飲むと解熱や利尿作用があるとされ、病気になった時、人々を助けてきたことからこの花言葉がついたようです。
「私の幸福」「あなたは幸せです」はレンゲソウは蓮の花に似ていますが、蓮の花は泥沼の中から這い出してきれいな花を咲かせます。
仏教では極楽浄土に咲く花とも言われており、苦しみから解き放たれ、幸せを手にするという意味からついたのではないでしょうか。
レンゲソウが水田や湿った土地などの水のある所で咲きやすいのも蓮の花が水の中で育つのも共通していますね。
このようにレンゲソウの花言葉はどれも人々を癒すという意味を持っていますね。
レンゲソウ(蓮華草)の色別の花言葉
レンゲソウの色別の花言葉は特に無いようです。
ちなみにレンゲソウは白色だけの花もあるようで、これはよくシロツメグサの花と間違えられるようです。
レンゲソウ(蓮華草)の怖い花言葉
レンゲソウの怖い花言葉は特に無いようです。
ただ、レンゲソウのちょっと怖い神話はあるようです。
昔、仲の良い姉妹が祭壇に飾る花を野へ摘みに行きました。
そこで姉がきれいなレンゲソウの花を見つけ摘み取ったのですが、実はその花は男から逃げるためにレンゲソウに姿を変えた女の精霊だったのです。
そして、折った茎の部分から血が出て姉にかかり、足から茎や草が生え始めます。
そして、「花はみな女神が姿を変えたもの。もう花は摘まないで」と妹に言いながら、みるみるうちにレンゲソウの姿に変わってしまいました。
怖くてとても悲しいお話ですね。
レンゲソウ(蓮華草)の利用方法
花言葉のところでも紹介しましたが、レンゲソウは民間薬として用いられた他、花の部分が蜂蜜の蜜源として使われます。
そういえばレンゲはちみつと書かれた蜂蜜を目にすることがありますね。
今は昔ほどレンゲ畑も多くなく、8割くらいは中国産のようで、国産のものは主に西日本で作られているようです。
レンゲ蜂蜜の特徴は優しい甘さで、クセがないバランスのとれた味でほのかにレンゲの香りがします。
また、昭和30年代頃から盛んに田んぼの肥料として用いられるレンゲ農法が行われていました。
レンゲは根のまわりに根粒菌という菌があり、それが空気中の窒素を取り込みます。
その取り込んだ窒素の成分が質の良い土や農作物を作る手助けをします。
自然な肥料を使うので安心ですし、何よりレンゲ農法で作られたお米はふっくら、もっちりとしてとても美味しいようです。
現代もまだこの農法を取り入れているところもあるようですので、ぜひ一度食べてみたいですね。