サンシュユと言われ、春に黄色の花をつける木と知っている人は少ないかもしれません。
春は黄色に染まり、秋は赤に染まるサンシュユは、薬として古くから人々の生活を支えていました。
サンシュユには、人々を支えていることを象徴するような花言葉がついていました。
目 次
サンシュユ(山茱萸)とは
サンシュユは中国や朝鮮半島が原産の花木です。
花が咲くのは春先で、黄色の花を咲かせます。
小さな花がたくさん集まり、2、3㎝の房を作るのが特徴です。
また、サンシュユの花は、若葉が育つよりも先に花を咲かせます。
そのため、木全体が淡く優しい黄色に彩られます。
秋には甘い果実が実ります。
甘味だけでなく、酸味や渋みも感じられる果実です。
真っ赤に熟す実は、グミの実のようであると言われます。
果実の収穫期は10月から11月ごろです。
サンシュユの果実は、漢方や薬として古くから利用されています。
今では、ジャムや果実酒などの趣向品に加工されることもあります。
サンシュユの名前の由来
サンシュユは中国から朝鮮半島を介して、日本に伝えられました。
中国ではサンシュユを漢字で、「山茱萸」と書きます。
この漢字は音読みで「サンシュユ」と読めたことが、名前の由来とされています。
サンシュユには、木にまつわる名前もついています。
春に木全体を黄色に彩ることから「ハルコガネ」、秋に赤く光沢のある実をつけ、その実をつけた姿がサンゴ礁のように見えることから「アキサンゴ」という呼び名があります。
西洋名は「Japanese cornel(ジャパニーズコーネル)」です。
cornelはミズキやヤマボウシのいみがあります。
日本にあるミズキ科の植物ということで、この名前がついたのでしょう。
サンシュユの学名は「Cornus officinalis(コーナス オフィキナリス)」です。
Cornusは「角」を意味するラテン語です。
サンシュユの木は硬く強いことからこの名前がついています。
officinalisもラテン語で、薬に使われる植物の学名につけられる単語です。
サンシュユが誕生花となる日にち
1月18日、2月21日、2月29日、3月17日
サンシュユの花言葉
「強健」「持続」「耐久」「気丈な愛」がサンシュユの花言葉です。
「強健」「持続」「耐久」は、サンシュユの実が薬として、古くから重宝されてきたことに由来します。
サンシュユの実は、さまざまな病を治し、健康を維持することができるため、「強健」「持続」「耐久」といった花言葉がついたとされています。
「気丈な愛」もまた、サンシュユが薬として利用されることに由来しています。
どんな人の病でも寄り添って治すということから、「気丈な愛」という花言葉がついたそうです。
サンシュユの色別の花言葉
サンシュユの花は黄色の花のみです。
そのため、色別の花言葉はありません。
サンシュユの怖い花言葉
サンシュユは、人々の病を治す薬として、重宝されており、それにちなむ、「強健」や「持続」 などといったポジティブな印象の花言葉ばかりです。
そのため、サンシュユには怖い花言葉はついていません。
サンシュユの雑学
サンシュユは中国や朝鮮半島が原産で、日本には江戸時代に伝えられたとされています。
日本に伝わった時は、サンシュユが薬になる植物として教えられ、種が持ち込まれました。
現在日本んでサンシュユを栽培している地域は、東北から九州まで幅広いです。
薬用の植物として持ち込まれたサンシュユでしたが、今では花を鑑賞する目的で、植えられることも多いです。
黄色の花を木にいっぱいつけるサンシュユの木が、自宅の庭にあると、春が明るく彩られそうですね。
サンシュユの実からできた薬は、さまざなま効能があると言われています。
滋養強壮をはじめ、頻尿、冷え性、不眠症、止血などさまざまな効果があります。
サンシュユの実の果実酒にも、同じ効果が期待されるそうです。
サンシュユの黄色い花が満開になる様子は、イチョウの木が紅葉しているような黄金色で、あたりを華やかに彩ります。
秋には真っ赤な実を木にいっぱいつけ、またちがった木の姿を見せてくれます。
季節によってさまざまな色に変化するサンシュユは、見ている人を楽しませてくれる花ですね。