コエビソウという花は、名前からも想像できるように、見た目が小エビのように見えます。
また、思いもよらないところから花を咲かせる姿に、最初は驚くかもしれません。
そんなコエビソウには、花の見た目にピッタリの花言葉がついていました。
目 次
コエビソウとは
コエビソウは熱帯に咲く植物で、メキシコが原産です。
花の形が少し特徴的です。
一般的に、開花前のつぼみを保護しする役割を果たす葉っぱを苞と呼びます。
花が開花すると、苞も一緒に開き、花の付け根に残ります。
コエビソウの場合は、花が開花するときも、苞が完全には開きません。
花の根元部分に覆いかぶさっています。
見た目には、苞の先から白、赤、黄色の花をひょっこり咲かせているように見えます。
熱帯に生息するため、暑さには強く、寒さには少し弱いです。
開花期は5月から10月の暖かい時期とされています。
原産のメキシコなどでは、多年草として扱われますが、日本など四季がある地域では、基本的に夏に咲いて、冬には枯れてしまう一年草です。
冬に暖かい場所などで成育すれば、1年中花を開花させることができます。
日光が常にあたる場所では、小さめに育ちますが、日陰などでは、茎がつるのようにのび大きく育ちます。
どのような環境でも比較的しっかり育つため、初心者でも扱いやすい植物とされています。
コエビソウの名前の由来
コエビソウという名前は、つぼみを保護する苞の見た目に由来します。
コエビソウの苞の色は、朱色や赤褐色が主で、苞が何枚も重なります。
見た目が小エビの殻のように見えることから、コエビソウという名前になったそうです。
コエビソウは和名ですが、西洋名も見た目が海老の殻に似ていることに由来する名前がついています。
「shrimp bush(シュリンプブッシュ)」や「shrimp plant(シュリンププラント)」です。
西洋名は他にも「false hop(ファルス・ポップ)」という名前がついています。
これは、ビールなどを作る際に使われるポップの花に、コエビソウが似ているからです。
コエビソウが誕生花となる日にち
3月19日、11月18日
コエビソウの花言葉
「ひょうきん」「女性の美しさの極致」「おてんば」「愛嬌」「思いがけないであい」などが、コエビソウの花言葉です。
「ひょうきん」「おてんば」「ユニーク」といった花言葉は、コエビソウの花の形からつけられました。
苞が風で揺れる姿が、エビが跳ねているようにみえ、女の子が小躍りしている姿に重ね合わせてつけられたそうです。
「女性の美しさの極致」は、つぼみが苞に包まれ、最終的に苞の先に白い花を咲かせる姿が、女の子が成長していく過程を表していて、その姿が美しいことからつけられました。
「愛嬌」という花言葉は、コエビソウの花が苞からひょっこり咲く姿が、かわいらしい女の子のように見えたのでしょう。
また、「思いがけないであい」は、花が思いもよらない部分から咲くため、つけられたのかもしれませんね。
コエビソウの色別の花言葉
コエビソウには白や赤、黄色の花色があります。
しかし、花色別の花言葉はないようです。
コエビソウの怖い花言葉
コエビソウの花言葉には、ユニークな見た目を表す花言葉が多いです。
そのため、怖い花言葉はないようです。
コエビソウの別名「ベロペロネ」
コエビソウには、ベロペロネという別名があります。
このベロペロネという名前は、ギリシャ神話の中に出てくる「べロス」と「ペロネ」に由来します。
コエビソウのおしべの先端には、2つの花粉を入れる袋があります。
この2つの袋は、幕で繋がっており、幕が帯のようです。
2つの袋と帯が、合わさり矢のように見えます。
ギリシャ神話に出てくる「べロス」は矢、「ペロネ」は帯という意味を持っています。
見た目が矢のように見え、それらが帯で2つの袋がつなげられていることから、「ベロペロネ」という名前がつけられました。
風になびかれると、エビが水面を飛び跳ねているように見えるコエビソウ。
白や赤、黄色の花がひょっこり咲く姿は、どこか恥ずかし気な女の子が想像できます。
上手に温度管理すれば、1年中花のかわいらしい姿を観察できますよ。