花びらに黄色の丸い模様が入り、フリルのような花びらのトレニア。
花色がたくさんあり、見ているだけで楽しくなります。
そんなトレニアは、花びらに触れると花を閉じる特徴があります。
目 次
トレニアとは
アジアやアフリカなど熱帯の地域が原産の花です。
後述しますが、トレニアは品種によって一年草と多年草があります。
熱帯の地域に自生している花のため、日本の暑い夏でもしっかりと育ちます。
背丈は20~30㎝程度で、比較的低い花です。
一年草ではありますが、1度植えるとこぼれ種によって、翌年も花を咲かせます。
開花期は4月から10月で、半年程度花を見ることができます。
花色はたくさんあり、紫、青、黄色、ピンク、白、ローズなどです。
花は筒状ですが、4~5枚の花びらで形成されているように見えます。
日本では沖縄県や宮古島にトレニアの1つである、ツルウリクサという品種が自生しています。
ツルウリグサは絶滅危惧IA類に指定されるほど、減少傾向にある花です。
トレニアの名前の由来
「Torenia(トレニア)」という花の名前は、学名です。
スウェーデンの牧師であり植物学者でもある、「Olof Torén(オーロフ・トレーン)」から名づけられています。
「Olof Torén」は、中国やインドなどの植物を調べた人です。
日本では「夏菫(ナツスミレ)」や「花瓜草(ハナウリクサ)」と言う名前がつけられています。
スミレの花に似ていて、夏に開花することが「ナツスミレ」の由来です。
またウリの花にも筒状の花が似ていることから、「ハナウリクサ」とも呼ばれます。
西洋では「Wishbone flower(ウィッシュボーン フラワー)」や「Blue wings(ブルーウィングス)」と言われます。
「Wishbone」とは鳥の叉骨という意味があります。
鳥の叉骨とは、鳥の胸にある骨です。
トレニアの中央にある黄色のおしべが2つに分かれていることから、鳥の叉骨に見え名づけられたとされています。
「Blue wings」の由来はわかりませんが、黄色の模様がくちばしに見え、青色の花びらが鳥の羽根のように見えたのかもしれませんね。
トレニアが誕生花となる日にち
8月6日、8月22日、9月27日
トレニアの花言葉
「愛嬌」「ひらめき」「可憐な欲望」「温和」などが花言葉です。
西洋の花言葉は「happiness(幸福)」、「charm(魅力)」です。
鮮やかな花色に、黄色の模様が入り、コントラストがステキなトレニア。
黄色の模様は、花粉を運ぶ虫をおびき寄せるためにあると言われています。
ここから「愛嬌」や「charm(魅力)」とつけられたのでしょう。
また、花びらに触れると、花を閉じます。
運ばれてきた花粉を逃さないためと言われています。
花の素早い動きから、「ひらめき」という花言葉につながったそうです。
トレニアの色別の花言葉
花色が豊富で、青や紫、ピンク、黄色などの色があります。
たくさんの色がありますが、色別の花言葉はつけられていないようです。
トレニアの怖い花言葉
花びらに触れただけで、花を閉じてしまうトレニア。
虫などが花に入ると、閉じ込められてしまうため、少し怖い印象を持ちますね。
しかし、怖い印象を与える花言葉はないようです。
トレニアの種類
アジアやアフリカに分布しているトレニアは、約40種類以上の品種があると言われています。
その中でも、交雑種の元となる品種を紹介します。
【トレニア・フルニエリ】
日本での流通量が多く、「トレニア・フルニエリ」の通称はトレニアです。
一年草の花で、花のつきが良いです。
花色がたくさんあることから、鉢植えや花壇などで育てられることが多く、人気があります。
「トレニア・サマーウェーブ」や「トレニア・クラウンシリーズ」の元となっています。
【トレニア・バイロニー】
中央の黒と黄色の花びらのコントラストが特徴の「トレニア・バイロニー」。
よく生い茂ることから、コンテナや壁掛けなどのバンキングにして、楽しまれることが多いです。
【トレニア・コンカラー】
トレニアの中でも特に暑さに強いトレニア・コンカラー。
多年草の花で、青や紫色の花をつけます。
しだれるようにつるが伸び、花壇やガーデニングにも人気の品種です。
沖縄県や宮古島に自生するツルウリグサは、トレニア・コンカラーのことです。
夏の暑さをものともせず、小さな可愛らしい花をたくさんつけるトレニア。
西洋の花言葉には「happiness(幸福)」とあり、お庭に植えてあると、幸せが舞い込んできそうですね。