とんがり帽子のような個性的な形をしたルピナスですが、天に向かって高く高く伸びようとする姿や荒れ地でも育っていくたくましさから、ある動物に例えられています。
目 次
ルピナスとは
マメ科ハウチワマメ(葉団扇豆)属で一年草、多年草の物など200種以上の品種があり性質も多様です。
草丈は50~180㎝と生育に幅があります。
花はフジの花を逆さにしたような背高な形が特徴で花部分の長さは60㎝ほどになり、花期は春~初夏です。
小さな花が円錐形に集まって咲き、一つ一つの形をよく見みると蝶のような形をしており、色も紫、ピンク、赤、白、オレンジ、黄色など多くの色があります。
マメ科のため、花期が終わるとさやを作り、枯れると種が出来るので、種を蒔くとまた来年も花を咲かせます。
ルピナスの名前の由来
ラテン語でオオカミのことを「lupus(ルプス)」と言うのですが、ルピナスが荒れ地でも育ちやすいこと、上に向かってぐんぐん伸びている姿がたくましいオオカミに例えられ、ルプスがルピナスへと変化していったことが由来とされています。
また、ギリシャ語では悲哀や嘆くことを「ルーペ」と表すのですが、ルピナスの種を嚙んだ人があまりの苦さに顔をしかめたため、この名前がついたという説もあります。
そして、和名では藤の花が逆立ちして空に向かって伸びているように見えることから「昇り藤(ノボリフジ)」とも呼ばれています。
昇り藤とはなんだかとても縁起の良さそうな名前ですね。
ルピナスが誕生花となる日にち
3月10日、3月17日、5月31日、11月2日、11月27日
ルピナスの花言葉
ルピナスの花言葉は「想像力」「空想」「安らぎを与える」「いつも幸せ」「貪欲」です。
ホワイトルーピン(白花のルピナス)の種は古くからヨーロッパではビールなどのおつまみとして食されていました。(その他のルピナスは毒性があるとされています)
それを食べると心が陽気になり、楽しい事を考えたり空想するようになると言われたことから、「想像力」「空想」の由来となっているようです。
ルピナスの種は苦いと言われる一方で、逆にその苦くてクセのある味がお酒のあてにピッタリだったのかもしれませんね。
そしてアルコールの力もあいまって気分も良くなり、この花言葉がついたのでしょう。
「安らぎを与える」「いつも幸せ」は見た目もカラフルな色が多く、見ていると安心し、ポジティブな気持ちにさせてくれる姿からついたのではないでしょうか。
「貪欲」は厳しい環境の中でも繁殖力が強く、上へ上へと高みを目指すその姿からついたようです。
「貪欲」は少しネガティブな言葉ですが、裏を返せば「向上心」という意味でもとらえることが出来ますね。
ルピナスの色別の花言葉
白色のルピナス「いつも幸せ」
白は汚れなく純真なイメージがあるので幸せの象徴としてふさわしい色ですね。
青色のルピナス「母性愛」
アメリカのテキサス州の州花になっていて「ブルーボンネット(青い絨毯)」と言われています。
ピンク色のルピナス「珍奇」
ルピナスの赤色は見かけることが少なく珍しい色ということでついたようです。
黄色のルピナス「多くの仲間」
小さな花が仲良く集まっている姿からついたようです。
ルピナスの怖い花言葉
ルピナスは先程の「貪欲」といった少しネガティブに表現された花言葉はあるようですが、怖いというほどの花言葉は特に無いようです。
ルパンとルピナス
ルピナスを英語で「Lupin」と書き、フランス語では「ルパン」と読みます。
日本でも有名なあのルパン三世と同じ読みですね。
そして、フランスのルパンの小説や映画の中にもルピナスの花が度々出てきます。
ルパンは引退後、自分の家の庭にルピナスの花をたくさん植えたそうです。
自身の名前とルピナスの花への愛情を感じるエピソードですね。
また、おつまみとして食されてきたルピナスの種子は「ルパン豆」とも呼ばれ、たんぱく質や食物繊維など栄養も豊富に含まれているそうです。
ピクルスにして食べられることも多く、苦いものだけでなく、甘いものもあるようです。