▪はじめに
国際連合(国連)とは、世界の戦争を防止し平和を守るための国際機関です。
その国連は、国際連合憲章という国連の憲法のようなものに則って活動しています。
平和維持のため国連の基盤となっている国際連合憲章が作られ採択されたのは、第二次世界大戦終結間近の国際会議でのことでした。
目 次
国連記念日とは
国連記念日は、毎年4月25日にあります。
この記念日は、1945年(昭和20年)の4月25日から2ヵ月に渡って連合国50ヵ国がサンフランシスコで会議を行い、国際連合憲章を作成・採択したことに因んで制定されたものです。
この国際連合憲章をもとに、国際連合が発足しました。
▪意味
国連記念日には、1945年(昭和20年)4月25日からサンフランシスコで行われた国際機構に関する連合国会議にて、国際連合憲章が採択されたことを記念するという意味があります。
▪由来
国連記念日は、1945年(昭和20年)の4月25日にサンフランシスコ会議で国際連合憲章が作成・採択されたことに由来して4月25日に制定されました。
▪イベント
国連記念日に関するイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
国連の雑学
<サンフランシスコ会議とは>
サンフランシスコ会議とは、第二次世界大戦が終わる直前の1945年(昭和20年)4月25日から6月26日までの2か月間に渡ってアメリカ・サンフランシスコで行われた会議です。
この会議では、第二次世界大戦中の連合国(枢軸国(ドイツ・イタリア・日本などのファシズム(独裁体制・全体主義)国家に対する反ファシズム国家であるアメリカ・イギリス・フランス・ソ連・中国などを中心とした国々)が国際連合憲章に調印し、第一次世界大戦後に設立された国際連盟に変わる新しい国際的平和維持のための国際機関となる国際連合の設立が決定されました。
国際連盟とは、第一次世界大戦後に世界初の国際平和機構として設立された国際機関です。
イギリス・フランス・イタリア・日本を常任理事国とし最盛期には59か国の加盟国がありましたが、第二次世界大戦を防げなかったことから第二次世界大戦中には活動を停止し、国際連盟が設立されたことにより終了しました。
1945年(昭和20年)8月15日に日本が無条件降伏を受諾することを決定し、事実上第二次世界大戦が終結します。
その後、第二次世界大戦中の連合国全ての国際連合憲章に批准(ひじゅん:同意する公式な手続き)したことで、1945年(昭和20年)10月24日に国際連合が正式に発足しました。
国際連盟と国際連合の大きな違いがあります。
それは、国際連盟にはアメリカのような大国が不在だったことと、武力がなかったこと、全会一致でなければ可決できなかったことです。
その結果、戦争を止めることができず、脱退する国も出てしまい第二次世界大戦へと発展してしまう原因の1つとなったとされています。
ですから、国際連盟は、アメリカなどの大国を常任理事国として国連の軍隊を作り、採決は多数決とすることとなりました。
当時の日本は連合国の敵国で敗戦国であったため国際連合には加盟できず、日本が加盟できたのは、戦後11年経ち日ソ共同宣言を行いソ連との国交を回復した後の1956年(昭和31年)12月18日のことでした。
<国際連合憲章とは>
国際連合憲章とは、国連の目的や原則、組織などについて定めたものです。
前文と19章111条からなり、国連の活動は国際連合憲章を指針としています。
国際連合憲章で定められている国連の目的とは次のようなものです。
1.国際平和と国際安全を維持すること
2.諸国間の友好関係を発展させること
3.経済・社会・文化・人道的性質を持つ国際問題の解決及び、人種や性別、言語、宗教による差別なく人権と基本的自由の尊重の促進について国際協力をすること
4.これらの共通の目的を達成するための諸国の行動を調和するために、中心となって調和を図ること
また、国連の原則とは次のようなものです。
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この機構(国連)は、すべての加盟国の主権を平等の原則を基礎とする
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すべての加盟国は、加盟国のであることから生じる権利や利益を保障するために折っている義務を誠実に果たさなければならない
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すべての加盟国は、国際関係において武力による威嚇や武力行使を慎まなければならない
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全ての加盟国は、国際紛争を平和的手段によって国際の平和と安全ならびに正義を守りながら解決しなければならない
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すべての加盟国は、国連が国際連合憲章に従って行ういかなる行動にもあらゆる援助を与えなければならない
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国際連合憲章の規定は、各国の国内管轄内にある事項に国連が干渉する権限を与えるものではない
これらの目的と原則を受け入れた国が国連の加盟国となり、2021年(令和3年)現在の加盟国数は193か国となっています。
▪まとめ
国連は、第二次世界大戦終結後、世界規模の戦争を起こさないよう、また社会の発展のために他の国際機関と連携しながら活動しています。
しかし、現在も紛争が続いている国があるのも事実です。
ともすれば世界大戦の引き金となってしまう恐れのある扮装がこれ以上悪化しないようにするためには、国連だけでなく私たち自身も戦争反対の心を決して消さないことが大切だと考えます。
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