青色に輝くルリジサの花は、人々に勇気を与える花として、ヨーロッパで親しまれてきました。
綺麗な花を鑑賞するだけでなく、ハーブとしても重宝されています。
人々から愛されるルリジサの花には、少し怖い花言葉がつけられていました。
目 次
ルリジサとは
ハーブの1つであるルリジサは、ヨーロッパが原産の花です。
一年草の花で、春から初夏にかけて開花します。
花は1年で枯れてしまいますが、こぼれダネによって、翌年も開花するので、毎年花を楽しむことができます。
また、開花期の終わりごろである初夏に開花した花が種を落とすと、秋にも花を咲かせることがあります。
ハーブとして利用される葉っぱを摘むのは春先の3月から5月、花を摘むのは開花期と同じ4月から7月です。
花色は青が一般的ですが、白やピンク色の花が楽しめるルリジサもあります。
ルリジサの青色は、マドンナブルーという愛称がつけられています。
花は開花初期はピンク色をしていますが、次第に青色に変化します。
花びらは5枚で、花びらの先がとがっているのが特徴です。
また、ガクの部分も5枚あり、ヒトデのような形をしています。
ルリジサの名前の由来
ルリジサという名前は和名です。
花の色がマドンナブルーと言われるほどの青色で、印象的なルリジサ。
「ルリ」の部分は、花びらの青が、瑠璃色のように綺麗だったことに由来します。
「ジサ」の部分は、レタスのような葉っぱを付け、さらにサラダとして食べられていたことから、レタスを表す「ヂシャ」から名づけられました。
西洋名は「Borage(ボリジ)」です。
日本では和名のルリジサと並んで、西洋名のボリジも良く知られています。
「Borage」はラテン語で汗の父という意味があります。
ルリジサには、滋養強壮以外にも、発汗、解熱などの効能があり、この名前がつけられたそうです。
また、イタリア語やフランス語の「burra」という単語に由来するとも言われています。
「burra」は綿毛の意味を持っています。
茎やガク、葉っぱなどに、鋭い産毛がたくさん生えていることから、この名前がつけられたそうです。
ルリジサが誕生花となる日にち
3月31日、5月21日
ルリジサの花言葉
「勇気」「保護」「安息」「憂いを忘れる」「心変わり」がルリジサの花言葉です。
西洋の花言葉は「courage(勇気)」です。
「courage(勇気)」や「保護」「安息」「憂いを忘れる」という花言葉は、ルリジサの花や葉っぱがハーブとして利用されることに由来します。
ルリジサにはストレス緩和や強壮効果などがあり、疲れた体を癒します。
そのことから、花言葉がつけられたそうです。
また、「心変わり」という花言葉は、花の性質に由来します。
植える環境や土壌によって、花の色を変える性質があり、これに由来しつけられました。
ルリジサの色別の花言葉
青や白、ピンクの花色があるルリジサですが、色別の花言葉はつけられていないようです。
ルリジサの怖い花言葉
ルリジサの花が土地によって色を変えることから「心変わり」という花言葉がついています。
これとは別に「不幸な愛情」という花言葉があります。
これは、心変わりすることで、浮気や不倫などの行動を思わせることから、つけられたそうです。
ルリジサの歴史
ルリジサは古くから、ハーブとしてヨーロッパで利用されてきました。
ルリジサには、強壮効果があり、やる気をみなぎらせる効果が期待できます。
中世のヨーロッパでは、ルリジサが「勇気をもたらすハーブ」と言われていました。
騎士がワインにルリジサの花を入れ、戦闘前にたしなんでいたそうです。
青色のルリジサは、ワインに入れると、綺麗なピンク色に変化します。
ルリジサの効能と見た目の美しさから、気力をもらい戦闘に向かっていたのでしょう。
また、ルリジサの青色は染料としても、重宝されていました。
ルリジサの花びらからとれる青色の液体を、画家が絵具として利用し、聖母マリアの服をマドンナブルーにしたそうです。
現在でも、ルリジサはさまざまな分野で利用されています。
サラダやスープなどに花をそえて、鮮やかさを演出するほか、葉っぱもサラダに入れて食べられます。
ルリジサから採取される油脂は、オイルなどとして重宝されています。
マドンナブルーと称されるほど、とても美しい青色の花が咲くルリジサ。
古くからハーブとして、人々の健康を支えてきました。
それだけでなく、鮮やかな青色の花が、心の癒しもあたえてくれますね。