白い小花が集まって毬のように見えるコデマリは庭木としても人気のある花です。
垂れ下がった枝にいくつもの白い花をつけることから、しばしば雪柳と間違えられることもあります。
目 次
コデマリとは
コデマリはバラ科シモツケ属の落葉低木、原産地は中国で日本では江戸時代初期に入り、庭木として鑑賞されてきました。
高さは1.5mほどになり、細長く垂れ下がった枝に白い小花が集まった3㎝ほどの花をいくつも咲かせます。
花期は4月半ば~5月頃で葉の縁はギザギザした形をしています。
10月頃になると実がなり、熟すとやがて裂けます。
「オオテマリ(大手鞠)」というコデマリの花を大きくしたような植物もありますが、それはスイカズラ科でまた別の植物になります。
コデマリの名前の由来
コデマリの名前の由来はコデマリは漢字で「小手毬」と書き、小花が集まって小さな手毬のように丸い形をしていることからつきました。
形だけでなく、いくつもある小花の中央の黄色い部分が毬の柄のようにも見えますね。
そして別名では「スズカケ(鈴掛または鈴懸)」とも呼ばれており、これは球状の実が山伏が首から胸のあたりにつける鈴懸けという装束についている丸い飾りに似ていることからつきました。
ちなみに山伏とは山にこもって修行をした宗教者のことで、もしかしたら山の中にスズカケがたくさん生息していたのかもしれませんね。
他にもダンゴバナ(団子花)、セキキュウカ(雪球花)などの別名があり、これらも白く丸い花姿が由来となっているようです。
コデマリが誕生花となる日にち
1月15日、2月10日、4月2日、4月24日、10月13日
コデマリの花言葉
コデマリの花言葉は「優雅」「上品」「友情」「努力」で、週刊誌のジャンプのテーマをちょっと思い出します。
「優雅」「上品」の花言葉は雪のように白い花が枝にたくさんついて、ゆったりと風に揺られる姿がそのように感じさせるのではないでしょうか。
雪のようにと表現しましたが、コデマリはユキヤナギ(雪柳)ともよく比べられることがあります。
どちらもバラ科シモツケ属の落葉低木で、垂れ下がった枝に白い小花を咲かせるので、見た目がよく似ています。
見分け方はコデマリは枝の先に小花が集まって毬状の花をつけますが、ユキヤナギは小花が枝全体を覆うように一面に咲きます。
またユキヤナギはコデマリよりも一足早く開花するようで、4月初め頃から咲きます。
一方でコデマリは4月半ば過ぎ~5月にかけて咲きます。
次に「友情」の花言葉ですが、コデマリは1㎝以下の20個ほどの小花が集まって3㎝ほどの手毬状に形成されます。
このように仲良く集まって咲く花姿からついたのではないでしょうか。
「努力」の花言葉も力を合わせてひとつの形をを作り上げるというイメージがあることからついたのではないでしょうか。
コデマリの色別の花言葉
コデマリの色別の花言葉は特に無いようです。
コデマリの怖い・ネガティブな花言葉
コデマリの怖い花言葉は特に無いようですが、「いくじなし」というネガティブな花言葉はあるようです。
なぜそのような花言葉がついたのか、はっきりとわかっていないようです。
小さな花が集まって集団でいる様子が「一人では何もできないいくじなし」を想起させたのでしょうか?
コデマリの品種
【ヤエコデマリ】
一般的なコデマリは花の中央に黄色い花芯が見えますが、ひらひらとした花びらが重なっているため、全体的に真っ白に見えます。
【ピンクアイス】
コデマリの改良種でピンク色と白色の斑入りの葉がつき、つぼみの頃はピンク色ですが、開花すると普通のコデマリのように白い小花を咲かせます。
別名「桜手毬」ともいい、海外では「ブライダルリース」と呼ばれています。
【ゴールドファウンテン】
花は普通のコデマリと変わらないように見えますが、春は黄金色の葉がつき、秋になると紅葉するのが特徴です。
白と黄金色のコントラストが鮮やかです。
古くから愛されてきたコデマリですが、現在ではこのように色々と改良され進化しているようです。