ミヤマカタバミは、奥深い山にひっそりと咲いています。
白い花びらにみられる、紫色の筋模様がとても美しい花です。
目 次
ミヤマカタバミとは
ミヤマカタバミは日本が原産の花です。
またアジアの山脈であるヒマラヤも原産地です。
日本では本州や四国、九州の山などで自生しています。
ミヤマカタバミは800種程度の花が属するカタバミ属の花で、白とピンクの花を咲かせます。
ピンク色は、生息数が少なく希少です。
花は3月から4月頃が見ごろとされています。
花は5枚の花びらからなり、花びらに中央から先に向かって紫色の筋がいくつも入ります。
葉っぱは3枚のから形成され、クローバーのような形です。
葉っぱのうらや、茎、ガクなどに、柔らかく小さな毛が生えているのが特徴です。
花が終わるころには、2㎝程度の実ができ、熟すと自然と割れ、中から種が飛散します。
ミヤマカタバミの名前の由来
「深山片喰(ミヤマカタバミ)」は、奥深い山に生息していることでつけられました。
また、葉っぱのフチが欠けているため、葉っぱがかじられているように見えたたことも名前の由来です。
漢字表記は「深山傍食」と書かれることもあります。
奥深い山の中でひっそりと咲くことから、「ヤマカタバミ」や「エイザンカタバミ」といった名前で呼ばれることもあります。
めずらしいピンク色は、特別に名前がつけられており、「ベニバナミヤマカタバミ」です。
また、「Oxalis griffithii(オクサリス グリフィティ)」という学名がつけられています。
Oxalisはカタバミ属をという意味をもちます。
西洋名は「Lilac oxalis(ライラック オクサリス)」です。
花びらの形がライラックに似ていることに由来します。
ミヤマカタバミが誕生花となる日にち
5月20日
ミヤマカタバミの花言葉
「母親の優しさ」「決してあなたを捨てません」「喜び」「歓喜」などの花言葉がつけられています。
ミヤマカタバミは存在感を消しひっそりと咲く花です。
遠くで子供を見守っている母親にたとえて、「母親の優しさ」や「決してあなたを捨てません」とつけられました。
ミヤマカタバミの花言葉の由来は他にもあるとされています。
3枚の葉っぱが1つになって形成されることから、キリスト教の教えを連想させます。
父・子・霊が一体であることを説いた三位一体です。
キリスト教の教えから聖母マリアが連想され、「母親の優しさ」や「決してあなたを捨てません」がついたとも考えられています。
「喜び」や「歓喜」はイエス・キリストが、復活したことを表現されているそうです。
ミヤマカタバミの色別の花言葉
白とピンクの2色ありますが、花色別の花言葉はつけられていないようです。
ミヤマカタバミの花より小さい品種のコミヤマカタバミには、「喜びと輝く心」という花言葉がつけられており、葉や花の形も違います。
コミヤカタバミ
また、ミヤマカタバミの変種で関東地方に生息するカントウミヤマカタバミの花言葉は「輝く心」「喜び」「母の優しさ」です。
カントウミヤマカタバミ
ミヤマカタバミの怖い花言葉
ミヤマカタバミは山の奥深い場所で咲くため、怖い印象の花言葉がつけられていそうですね。
しかし、母親が子を思う気持ちが表されている、好印象の花言葉ばかりで、怖い印象の花言葉はつけられていないようです。
ミヤマカタバミの雑学
ミヤマカタバミは、カタバミ科カタバミ属の花です。
同じカタバミ属の仲間は800種類以上あるとされています。
特に有名なのは、五大家紋の1つとされるカタバミ。
非常に繁殖力があり、どんどんと数が増えるため、子孫繫栄の意味を持つ家紋です。
2つの花の違いは色にあり、カタバミは黄色です。
花言葉は、ミヤマカタバミと同じ「喜び」「輝く心」「母の優しさ」がつけられています。
ミヤマカタバミの変種とされるのがカントウミヤマカタバミで、日本が原産の花です。
カントウと名がつくように、関東の南西部、伊豆半島そして東海地方にのみ自生します。
カントウミヤマカタバミの花色は白です。
ミヤマカタバミにみられる柔らかい毛が少ないことから、2つを見分けることができます。
奥深い山の中で影をひそめるように咲くミヤマカタバミ。
遠くからひっそりと見守るように咲く姿は、人を優しい気持ちにさせます。
めずらしいピンク色のベニバナミヤマカタバミを探しに行くのも、いいかもしれませんね。