ヒルガオは見た目はアサガオに似ていますが、1日の中でアサガオよりも長く咲き、夕暮れまで花を楽しませてくれます。
目 次
ヒルガオとは
ヒルガオ(昼顔)は日本原産でヒルガオ科ヒルガオ属の植物です。
つる性の多年草で5~8月に漏斗状の花を咲かせます。
代表的な色は薄ピンク色で大きさは5~6㎝位になります。
結実しないので、地下茎で増えて翌年また花を咲かせます。
ヒルガオの名前の由来
ヒルガオの名前は朝から夕方まで花を咲かせることからつきました。
アサガオは午前中に咲き、昼過ぎになるとしぼんでしまうものが多いのですが、ヒルガオは午後も咲いて夕方にしぼみます。
また、ヨルガオ(夜顔)という植物もありますが、こちらは名前の通り、夜に咲いて朝になるとしぼみます。
ヒルガオが誕生花となる日にち
6月25日、7月8日、7月17日
ヒルガオの花言葉
ヒルガオの花言葉は「絆」「友達のよしみ」「優しい愛情」「和やか」「情事」です。
「絆」「友達のよしみ」の花言葉はヒルガオは地下茎でどんどん増え、翌年も咲く性質があり、それが人と人とのつながりを連想させることからつきました。
「よしみ」というのは「縁」「親しいつきあい」などの意味があります。
「優しい愛情」「和やか」の花言葉は代表的な色である優しい淡いピンク色の花姿から来ているのではないでしょうか。
ヒルガオの花はよく見ると中央から外に向かって白い5本の筋が入っています。
これがあることで更に優しい雰囲気が出ています。
「情事」の花言葉は他の花言葉と違って危険な香りのする花言葉ですね。
これはつる性の植物の絡まるというイメージからついたようです。
1967年のフランス映画で日本では「昼顔」というタイトルの映画がありますが、主人公である主婦が裏では娼婦の顔を持ち、その源氏名が「ベルドゥジュール」と言います。
この「ベルドゥジュール」はヒルガオの品種の一つで、フランス語では「昼間の美人」という意味があります。
日本では「三色昼顔」と呼ばれており、外側から順に紫、白、黄の色がついています。
ヒルガオの色別の花言葉
ヒルガオの色別の花言葉は日本では特に無いようですが、フランスでは以下のような色別の花言葉があるようです。
ピンク色の花言葉は「私はあなたに身を任せます」
白色の花言葉は「なぜ私から逃げるの」
青色の花言葉は「遠くからあなたのことを想っています」
紫色の花言葉は「あなたは私の心に生き続けます」
どれも大人の恋愛といった感じの花言葉ですね。
ヒルガオの怖い花言葉
ヒルガオの怖い花言葉は特に無いようです。
ヒルガオの言い伝え
ヒルガオは「雨降り花」と呼ばれている花の中の一つで、摘むと雨が降ると言われています。
ヒルガオがちょうど梅雨の時期から咲き始めることからこのように呼ばれるようになったようです。
ヒルガオはアサガオよりも少し早く咲くようです。
そのため、俳句ではヒルガオは夏の季語になりますが、アサガオは秋の季語になります。
アサガオは夏というイメージを持っている方が多いでしょうし、意外ですね。
また、ヒルガオは古くから日本では美しい女性に例えられてきました。
このことは万葉集の歌からも読み取ることができます。
大伴家持が詠んだ歌より
「高円(たかまと)の 野辺の容花(かほばな) 面影に 見えつつ妹は 忘れかねつも」
容花(かほばな)とはヒルガオのことで、当時は「カオバナ」と呼ばれていました。
大伴家持が美しいヒルガオの花を見て大伴坂上大嬢を想い詠んだ歌です。
大伴坂上大嬢は大伴家持の従妹でのちに家持の正妻になります。
昔、日本では美しい人のことを「容人(かたちびと)」と言っていて、そこから美しいヒルガオのことも「容花(かおばな)」と呼ぶようになりました。
このようにヒルガオは日本でも海外でも魅力的な女性に例えられてきた花なのですね。