真っすぐと伸びた茎に、筒状の細い花が集まって咲く、トリトマを知っていますか。
つぼみから花が咲く間に、花色が変化します。
下につく花からどんどんと花色が変化するため、毎日観察しているだけで楽しくなるような花です。
目 次
トリトマとは
南アフリカが原産の多年草で、標高の高い地域に自生しています。
温暖な気候に強いのはもちろんですが、寒さにも強いため、日本でも比較的育てやすい花です。
花丈は60㎝~180㎝で、1本の茎の上の方にたくさんの細い花をつけます。
たくさんの小さな花が集まった姿は、毛並みの良い動物のしっぽや、ススキなどの穂を大きくしたような形です。
1つ1つは長い筒状の花で、下にあるつぼみからどんどんと、花開いていきます。
つぼみはオレンジ色で、花が開くと黄色にかわります。
花が咲く時期は5月から11月と長く、下からどんどんと変化する姿を長期間楽しめるのが特徴です。
トリトマの名前の由来
現在はシャグマユリ属に分類されますが、ひと昔前はトリトマ属でした。
属名が名残となって、現在も「トリトマ」と呼ばれています。
花の構造から由来し、3を表す「トリス」と、切断を表す「トメ」の複合語からトリトマ属となったそうです。
和名は現在の属名でもある、「赤熊百合(シャグマユリ)」と言われます。
花のつぼみがオレンジ色で、その見た目が、兜の飾りとして使う赤色の毛に似ていることから、「赤熊(シャグマ)」と名づけられたそうです。
西洋名では「Torch lily(トーチリリー)」と呼ばれます。
オレンジ色から黄色へと下から上に向かって変化する様子が、たいまつを思わせることからつけられました。
トリトマが誕生花となる日にち
7月20日、8月4日、9月8日
トリトマの花言葉
「あなたを思うと胸が痛む」「恋するつらさ」「切ない思い」「情熱家」などが花言葉です。
西洋の花言葉は「flame(炎)」、「burning Heart(燃える心)」です。
トリトマの花は、真っすぐと上に伸びた茎に、小さな花をつけます。
下から花が開くにしたがって、茎が曲がりねじれます。
その姿が、思い通りに行かないもどかしい恋心ににているため、「あなたを思うと胸が痛む」「恋するつらさ」「切ない思い」などの花言葉がつけられました。
花の下から火がつくようにオレンジから黄色へと変化することが、「情熱家」や「flame(炎)」、「burning Heart(燃える心)」の由来となっています。
トリトマの色別の花言葉
オレンジ色から黄色に変化するトリトマですが、花色別の花言葉はつけられていないようです。
トリトマの怖い花言葉
花の姿から、切ない恋心や炎のような情熱を表す花言葉が、多くつけられています。
奇抜な見た目から、怖い花言葉がつけられていそうですが、怖い印象の花言葉はないようです。
トリトマの雑学
南アフリカで約70種の品種があるトリトマ。
日本には明治時代中期に伝えられました。
発見された当初は、ユリ科トリトマ属の花に分類されていました。
最近、ツボラン科シャグマユリ属の分類へと変更されたそうです。
日本には、濃いオレンジ色のつぼみから明るい黄色の花に変化する「ウヴェリア」という品種が最初に伝えられたと言われています。
「ウヴェリア」は日本で「オオトリトマ」とよばれ、トリトマの中でも大型の種類です。
園芸種も多くあると言われるトリトマですが、多くは「ウヴェリア」から派生していると言われています。
ウヴェリアにならび、日本んで良く育てられているのが、ヒメトリトマです。
ルーファという原種のトリトマから、派生した雑種です。
80センチ程度の大きさで、扱いやすい品種と言われています。
トリトマは、どの品種も、日当たりの良い場所で、良く育つと言われています。
寒さにも強いため、扱いやすいです。
繁殖力が強く、株が大きくなるため、育てる時には、小型の品種がオススメです。
オレンジのつぼみから黄色の筒状の花へと変化するトリトマ。
日がたつにつれて花のグラデーションが変わるため、いつ見ても楽しめます。
少し切ない花言葉があり、プレゼントには向きませんが、自宅で楽しむには魅力的な花ですね。