日本には比較的最近に伝えられた花である、ガイラルディア。
上向きに大きく花開き、華やかな印象です。
花色も暖色が多く、バイカラーの花は太陽のようです。
周囲を明るくするような見た目の花ですが、日本には少し悲しい言い伝えがありました。
目 次
ガイラルディアとは
アメリカが原産のガイラルディアは、約20種ほどの品種があると言われています。
日本へと使えられたのは明治時代と言われており、わりと最近のことです。
暑さ寒さに強く、日本でも比較的育てやすいとされています。
湿気が苦手なため、多湿な場所はさけたほうが良いでしょう。
20種あるガイラルディアは、多年草の品種と、一年草の品種があります。
日本でも多年草としてあつかわれ、寒くなる冬には地上部だけ枯れ、根だけ残り、翌年の春にまた芽がでます。
開花期は6月から9月で、原色に近い赤や黄色、オレンジなどの花色です。
単色の花よりも、中央が赤く外側が黄色のバイカラーがよく見られます。
花びらはフチに切り込みが入り、数十枚つきます。
キク科の植物であり、中央は菊のようにな筒状花が特徴です。
ガイラルディアの名前の由来
「Gaillardia(ガイラルディア)」 という名前は学名です。
フランスの生物学者ガイヤール・ド・シャラントノートに敬意を表しつけられたとされています。
西洋でも「Gaillardia」と呼ばれますが、他にも「Blanket flower(ブランケット フラワー)」や「Sundance(サンダンス)」といった名前もあります。
中央の筒状花部分がふわふわの毛布のようであるから「Blanket flower」とつけられたのかもしれませんね。
また、原色の花色で、太陽のように大きく花開くことから「Sundance」とつけられたのでしょう。
和名には「天人菊(テンニンギク)」とつけられています。
「天人」には、天界に住んでいる人を表します。
太陽のように大きく花開き、華やかなことから、「テンニンギク」とつけられたそうです。
ガイラルディアが誕生花となる日にち
9月4日、9月25日、10月25日
ガイラルディアの花言葉
「協力」「団結」「きらびやか」「明るい人柄」などがガイラルディアの花言葉です。
ガイラルディアの花は、群れをなして咲くことが多い花です。
たくさんの花が身を寄せ合って咲く姿が、一致団結しているように見えることから、「協力」や「団結」とつけられました。
上向きに大きく花開き、太陽のように周囲を明るく彩ります。
そんな印象から「きらびやか」や「明るい人柄」とつけられたのでしょう。
ガイラルディアの色別の花言葉
良く見られる赤と黄色のバイカラーや、単色の赤、黄色、オレンジなどがあるガイラルディア。
花色は多いですが、色別の花言葉はつけられていません。
ガイラルディアの怖い花言葉
華やかな見た目にあった花言葉がたくさんつけられているガイラルディア。
花の見た目からも、怖い印象は受けません。
良いイメージの花言葉ばかりで、怖い印象の花言葉はないようです。
ガイラルディアの言い伝え
明治時代に日本に伝えられたガイラルディアですが、花の見た目からは想像できない物語がありました。
第二次世界大戦のさなか、鹿児島から沖縄へ出撃することが決まった隊員がいました。
沖縄に行くには途中にある喜界島の中継基地を経由します。
島に住む女性が、戦地へと行く隊員に、花束を渡したそうです。
隊員はもらった花束まで、自分もろとも散ってしまうのはしのびないと思い、喜界島の中継基地の滑走路のわきに、もらった花束を置きました。
後に花から種が落ち、そこにまた花が咲いたそうです。
その花がガイラルディアであり、「特攻花(トッコウカ)」という名前がつけられています。
この物語は、事実を証明するものがなく、空想の話であるとも考えられています。
実際に喜界島の滑走路には、ガイラルディアの花が咲いているのも事実です。
太陽のように明るい花の裏には、このような悲しい物語があるとは知りませんでした。
物語は切なく悲しいですが、花言葉は素敵なものばかりで、プレゼントにしても喜ばれますね。