沖縄や小笠原諸島など暖かい地域に帰化しているランタナ。
熱帯の植物で暑い地域を好みます。
日に日に花色が変化するのが魅力的な花ですが、世界中で厄介者の花とされ、「植えてはいけない花」とまで言われているそうです。
目 次
ランタナとは
熱帯アメリカやブラジル、ウルグアイなどが原産の熱帯植物。
今では世界中に帰化している植物で、日本でも沖縄や小笠原諸島に分布しています。
クマツヅラ科シチヘンゲ属の低木です。
樹高は低いもので30㎝、大きなものになると2m程度にまで成長します。
熱帯植物であるため、暑さには強いですが、寒さに弱いです。
寒さに弱いと言われていますが、繫殖力が強い花で、関東より南の地域では、外でも冬越しできます。
花は5月から10月ごろが見頃です。
花色には白、赤、ピンク、オレンジ、黄色などの暖色系、さらには複色などもあります。
1つの株から複数の花が咲き、外側の花から咲き始め、内側に向かって新しい花が開きます。
外側の花と内側の花で花色が異なるのが特徴。
葉っぱの形が、同じ時期に咲くアジサイによく似ています。
花が華やかで花を楽しめる期間が長いことから、鉢物として販売されることが多いです。
ランタナの名前の由来
「Lantana(ランタナ)」という名前は、ラテン語が由来の学名と言われています。
曲がりながら成長する花ではありませんが、曲がるという意味の「Lantara(ランタラ)」に由来するそうです。
この説以外にも、北アメリカやヨーロッパが原産で、レンプクソウ科の低木「Viburnum Lantana(ビバーナム ランタナ)」が由来とも言われています。
ビバーナム ランタナの花に、形が似ているそうです。
日本では花色が外側と内側で違うことから、「七変化(シチヘンゲ)」という和名がつけられています。
ランタナが誕生花となる日にち
10月27日、11月9日、11月21日
ランタナの花言葉
「協力」「合意」「厳格」と言った花言葉がつけられています。
西洋の花言葉は「rigor(厳格)」です。
1つの株からたくさんの花が咲き、アジサイのように密集して咲くランタナ。
その様子が、お互いを尊重しているように見えるため、「協力」「合意」といった花言葉がつけられました。
たくさんの花が集まってさき、楽しそうな印象を受けるランタナですが、茎にはトゲがあります。
華やかな花からは想像できないことから「厳格」とついたそうです。
ランタナの色別の花言葉
暖色系の花色が豊富なランタナ。
複色も多く、外から内に色が変化し、1つの色に決まらないため、色別の花言葉はつけられていないようです。
ランタナの怖い花言葉
咲いた花が長い間楽しめ、段々と色が変化するため、日に日に違った顔を見せるランタナ。
心境の変化を見ているようです。
その特性が理由で「心変わり」という、少しネガティブな花言葉がつけられています。
ランタナは植えてはいけない花
長い期間花を楽しめ、日に日に変わる花色が魅力的なランタナ。
花壇や鉢植えなどでも、明るい花であることから人気です。
しかし、世界の侵略的外来種ワースト100に選ばれています。
特に原産と同じような気候の熱帯や亜熱帯の地域では、繁殖力が発揮されてしまいます。
日本は冬の寒さが厳しいため、冬越しできず枯れてしまうこともありますが、環境省は「要注意外来種生物リスト」に掲載しているそうです。
また、ランタナの果実には有毒物質のランタニンが含まれています。
これは鳥類が食べても無害ですが、ほ乳類が食べると危険です。
誤って口にしてしまうと、腹痛や嘔吐、下痢などの症状が出るので注意しましょう。
茎にはトゲがあるのでむやみに触るのも危険ですね。
園芸植物として日本でも流通しているランタナ。
次第に変化する花色が美しく、華やかな花で、長期間楽しむことができます。
その反面、繫殖力が強く丈夫であり、厄介者です。
家庭でランタナの花を楽しみたい人は、しっかりと管理し、こぼれ種で増えないように気を付けましょう。