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ひっつみの日とはいつ?意味や由来、ひっつみの歴史は

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▪はじめに

「ひっつみ」とは、小麦粉を水で練ったすいとんのような生地を薄く伸ばしてちぎったものと、ニンジンやゴボウ、鶏肉などの具材とを一緒に煮込んだ岩手県を中心とした東北地方の郷土料理です。

寒い地域で古くから家庭で食べられていたひっつみに関する記念日は、寒さが厳しくなり始める12月初旬にあります。

 

ひっつみの日とは

ひっつみの日は、毎年12月3日にあります。

この記念日は、岩手県生めん協同組合によって2005年(平成17年)に制定されました。

 

▪意味

ひっつみの日には、岩手県が誇る「ひっつみ」の美味しさや魅力を広く全国にPRするという目的があります。

 

▪由来

ひっつみの日が12月3日なのは、数え方の「ひぃ(1)」と英語の「Two(ツー)」、数え方の「みぃ(3)」の語呂合わせが由来となっています。

 

▪イベント

ひっつみの日に関するイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。

 

ひっつみの雑学

<ひっつみの歴史>

ひっつみは、旧南部藩(現在の青森県南東部から岩手県北中部辺り)で昔から食べられてきた料理です。

古くは平安時代から食べられていたとう説もあるひっつみは、なぜこの地域で作られるようになったのでしょうか。

これには諸説ありますが、旧盛岡藩(南部藩)はかつて甲斐の国(現・山梨県)出身の南部氏が治めていたことに由来しているといわれています。

南部氏の出身地である甲斐の国では、小麦粉を練って作った生地を平たい麺にしてカボチャや大根、人参、白菜などの野菜と一緒に鍋で煮て味噌で味付けした「ほうとう」がよく食べられていました。

平安時代末期に奥州平泉の合戦で活躍し陸奥の国(現・福島県・宮城県・岩手県・青森県)の土地を賜った甲斐出身の南部光行が故郷の「ほうとう」を懐かしんで作らせた料理がひっつみの元祖といわれ、その後も岩手県や青森県などで食べられ続けたとされています。

 

また、旧盛岡藩の地域は寒冷地で土地も痩せていたので、昔は稲作に向いておらず、蕎麦や小麦、粟やヒエなどの穀物類が主に作られていました。

そのため、主食が米ではなくこれらの穀類となり、必然的に小麦粉やそば粉を使った料理が発達していき、その中で自然に誕生したのが「ひっつみ」だともいわれています。

 

「ひっつみ」の名前の由来は、小麦粉で作った生地をひっつまんで(ひきちぎって)鍋に入れることから「ひっつみ」と呼ばれるようになったといわれています。

また、具材は地域や家庭、季節によって違っていて、山間部ではキノコや鶏肉、三陸沿岸部ではカニやサンマなどの魚介類、内陸部では川魚や川ガニなどが具材となっています。

味付けも地域や家庭によって違っていて、一般的な醤油味のほかにも小豆やずんだをかけた甘いものや、カレーやトマトスープなど洋風な味のもの、鶏ガラスープなどの中華風な味のものなど様々な味付けで楽しまれているようです。

 

<東北地方にはひっつみに似た料理がたくさん!>

米よりも小麦の栽培が盛んだった岩手県や青森県には、ひっつみ以外にも小麦粉を練って作った生地を使った料理が地域ごとにあります。

 

・とってなげ

ひっつみと同じように小麦粉の生地で作った平たい団子状のものを旬の野菜や鶏肉などと一緒に煮込んだ料理で、主に岩手県北部の地域での呼び方です。

生地をちぎって鍋に投げ入れることから「とってなげ」と呼ばれるようになったといわれています。

 

・つめり、つめいり

この料理もひっつみと同じように小麦粉の生地をちぎって平たい団子状にしたものを使った汁物です。

宮城県亘理郡亘理町や宮城県伊具郡丸森町などでの呼び方で、生地をつめりとって(つまみ取って)鍋に入れることが名前の由来となっています。

また、地域によっては水を多めに入れてゆるく練った生地をスプーンですくって鍋に入れる「すいとん」のような料理をつめいりと呼ぶこともあります。

 

・はっと、きりばっと

「はっと」とは、宮城県の県北地域に伝わる郷土料理で、小麦粉の生地を耳たぶくらいの硬さまで練り、一晩寝かせてから指で薄く伸ばしたものを汁物に入れたり、茹でてあんこやずんだ餡などを和えたりして食べます。

また、同じ生地を麺棒でのばして1.5㎝幅くらいに切ったものを「きりばっと」といいます。

 

「はっと」の名前の由来は、江戸時代まで遡ります。

当時の伊達藩の登米地域では米が多く採れていたのですが、ほとんど年貢として納めていたため農民は小麦を主食にしており、麦飯や小麦粉を練って作った生地を使ったものを主食にしていました。

その後、小麦粉で作った生地をよりおいしく食べるための工夫が重ねられ、農民たちは好んで生地を使った料理を食べるようになります。

ところが、登米地方を納めていた領主は小麦粉の生地を使った料理が美味しくて農民が米を作らなくなるのではと懸念し、小麦粉の料理をハレの日以外に食べることを禁じる法度(はっと)を出しました。

それ以来この料理は「はっと」や「ばっと」「ばっとう」などと呼ばれるようになったといわれています。

 

 

▪まとめ

東北地方の郷土料理であるひっつみは、現在でも家庭でよく食べられている家庭料理でもあります。

うどんとは少し違い、水餃子の皮のようなつるつるでもちもちとした食感が温かい汁物ととてもよく合います。

ひっつみは岩手県などの観光地の食事処やお祭りなどで本場のものが食べられますが、小麦粉があれば簡単に作れるので、寒い冬にはぜひ家庭でも味わってみてください。

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