▪はじめに
豆乳とは、すりつぶした大豆を絞って取り出した乳液状のものです。
栄養価が高く健康や美容に良いとされ、日本で昔から飲んだり色々な料理に使われたりしているポピュラーな飲み物です。
そこで今回は、豆乳に関する記念日や雑学などについて紹介していきましょう。
目 次
豆乳の日とは
豆乳の日は、毎年10月12日にあります。
この記念日は、日本豆乳協会によって2008年(平成20年)に制定されたものです。
日本豆乳協会とは、キッコーマンソイフーズ株式会社、株式会社ふくれんなど日本の豆乳を製造する食品メーカーが中心となって1979年(昭和54年)に設立した業界団体で、豆乳についての広報活動や豆乳資格検定試験などを実施しています。
▪意味
豆乳の日には、豆乳を飲み続けることで体の中から美しさを引き出してもらい、豆乳市場の活性化を図るという目的があります。
▪由来
豆乳の日が10月12日なのは、10月が「スポーツの日」(旧・体育の日)もあり、健康や体のケアに気を付ける月であることと、12日を「1(とう)2(に)ゅう」と読む語呂合わせが由来となっています。
▪イベント
豆乳の日を制定した豆乳協会は、毎年高校生を対象とした「豆乳レシピ甲子園」を開催しています。
毎年、6月から9月にかけて、複数部門のレシピを募集し、各部門で「最優秀賞」1作品、「優秀賞」2作品、「最優秀学校賞」1校を選出します。
9月末に最終選考に残ったレシピを実際に料理研究家が再現して最終選考を行い、10月12日の「豆乳の日」に各賞を発表しています。
各賞の受賞者には、表彰状と豆乳協会加盟企業の豆乳商品セットが進呈され、入賞したレシピは協会が推進するレシピとして、11月以降豆乳の普及活動に活用されます。
日本豆乳協会HP https://www.tounyu.jp/index.html
豆乳の雑学
<豆乳はいつごろ誕生したの?>
豆乳が誕生したのは、今から約2000年前の中国だといわれています。
そもそも豆乳は豆腐を作るための原料です。
豆腐は約2000年前に、中国の劉安(りゅうあん)という人が初めて作ったといわれており、豆乳も同時に誕生したとされています。
この劉安の逸話に中に、病気の母親のために、毎日漬け込んだ大豆を挽いて豆乳を作り飲ませていたら、母親の病気が治ったため、豆乳が世間に広まったというものがあります。
ですから、豆乳は昔から中国で飲まれていたとされています。
中国では古代から牛乳が飲まれていましたが、古代の中国人は牛乳の生臭さが苦手だったといわれています。
また、牛乳は高価だったため、豆乳の方がよく飲まれていたようです。
日本に豆腐や豆乳が伝わったのは奈良時代といわれていますが、記録として1番古いものは鎌倉時代の古文書「庭訓往来」だとされており、この中に書かれている「豆腐羹(とうふこう)」というものが豆乳の原型だとされています。
「豆腐羹」とは、禅僧たちが食べていた精進料理の1つで、「豆腐の汁」という意味だとされており、当時は武士や町人にも飲まれていたとされています。
しかし、その後豆乳は豆腐に加工されることが多くなり、豆乳が飲まれることはほとんどありませんでした。
おそらく、豆乳特有の匂いが飲まれなくなった理由の1つではないかと考えられています。
豆乳が再び一般的に出回るようになったのは戦後の1970年代ごろです。
複数の食品会社が豆乳を飲みやすく改良し、1983年ごろには豆乳ブームを迎えました。
ところが、まだまだ豆乳特有の匂いが強く飲みにくかったため、このブームは長く続きませんでした。
しかし、各食品会社の豆乳改良は続けられ、格段に飲みやすい豆乳が開発されました。
その結果、2000年ごろから再び多くの人に豆乳が飲まれるようになったのです。
<豆乳の種類と栄養成分>
現在、豆乳はスーパーやコンビニなどにたくさんの商品が並んでいます。
これら市販の商品は、加工方法や成分によって次のように分類されています。
・無調整豆乳
大豆固形成分8%以上(大豆タンパク質換算3.8%以上)のもので、大豆と水のみで作られています。
何も味付けされていないので、豆乳の風味が強いという特徴があります。
そのまま飲むのはもちろん、料理にも活用できます。
・調整豆乳
大豆固形分6%以上(大豆タンパク質換算3.0%以上)のもので、無調整豆乳に植物油・塩・砂糖添加物などを加えたものです。
無調整豆乳より大豆特有の匂いが少なく、そのままでも美味しく飲みやすいのが特徴です。
・豆乳飲料
大豆固形分2%~4%以上(大豆タンパク質換算0.9%以上)のもので、調整豆乳に果汁・紅茶・コーヒーなどを加えて味付けしたものです。
大豆特有の匂いはほとんどなく、甘くて飲みやすいので子供から大人まで人気の豆乳です。
また、豆乳には次のような栄養成分が含まれています。
・大豆たんぱく
大豆に含まれるタンパク質のことで、大豆の成分の33%を占めます。
動物性タンパク質に比べ低カロリーで、基礎代謝を活発にする機能があるとされています。
また、大豆たんぱく質は体内での吸収・分解に時間がかかるので、満腹感を長く得られやすく、ダイエットにもおすすめです。
・大豆イソフラボン
大豆イソフラボンとはポリフェノールの1種で、女性ホルモンのエストロゲンに似た構造をしています。
そのため、閉経後に減少する女性ホルモンの代替ホルモンとして、骨粗しょう症予防や女性特有のがんの予防などに効果があるとされています。
・サポニン
サポニンとは、マメ科の植物の根や茎、葉などに多く含まれる成分です。
水に混ぜると石鹸のような泡を作るため、天然の界面活性剤といわれています。
サポニンには、血中の余分な資質の蓄積を抑制する働きや抗酸化作用などがあり、肥満防止や血流改善、肝機能向上などの効果があるとされています。
・レシチン
レシチンとは、大豆に含まれる脂質の1つです。
レシチンは、体内の細胞膜の構成成分として使われています。
コレステロールを乳化して肝臓へと運び排泄させるため、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病予防に効果があるとされています。
また、レシチンには脳細胞の活性化を促し、脳の情報伝達をスムーズにする働きがあり、痴ほう症など脳の老化予防にも効果があるとされています。
これらの栄養素は大豆固形分が多いほど多く含まれるので、豆乳を選ぶときの参考にしてみてください。
▪まとめ
豆乳は、大昔から中国や日本で体に良いとして飲まれてきた飲み物です。
ところが、特有の大豆の匂いから昔は美味しく飲まれることが少なくブームが長続きしないのが残念な部分でした。
近年は、食品会社の努力により、美味しい豆乳がたくさん販売されるようになり、老若男女問わず多くの人に飲まれる飲み物となりました。
みなさんも、豆乳の日に美味しい豆乳を飲んだり豆乳を使った料理を食べたりしてみてはいかがでしょうか。
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