日本では君主や貴族たちの称号といったものは、普段の生活であまり聞かないと思いますが、世界各国ではこの君主や貴族たちの称号は名誉あるもので、称号を与えられて物の動きはテレビやラジオのニュースでは数多く取り上げられたりします。
なかでも皆さんが耳にすることがある君主や貴族たちの称号は、「皇帝」「国王」「侯爵」「伯爵」「士爵」といったものがよく聞くと思いますが、どれも選ばれし人がなるほどの称号です。
他にも、現実や過去の偉人だけでなく、このような君主や貴族の称号たちは称号の名前だけでもカッコいいので、漫画や映画のキャラの二つ名などにも使われたりします。
そのような威厳のある称号たちですが、あまり詳しくこの称号について知っている方は実は少ないのも事実です。
そのため、ぜひみなさんには君主や貴族の称号の詳細を知っていただきたいので、君主の称号の一つである「皇帝」についてご紹介していきたいと思います。
目 次
皇帝とは?意味や由来、国王との違いは
皇帝とは皆さんも一度は聞いたことがあると思いますが、大変名誉ある称号です。
漫画や映画のキャラでも、この「皇帝」という称号や二つ名が付く人はだいたい最高位の権力者だったり、その世界で一番実力を持っているものだったりします。
そのような「皇帝」という称号ですが、詳しく意味や由来を知っている人が少ないのも事実です。
よく「皇帝」は「国王」と同じではないのか?と考えている人がいますが、実はこの「皇帝」と「国王」では大きな違いがあります。
両方とも「国」の中では最高権威者といっても過言ではないですが、「国王」は文字通り「国の王」という共同体や部族・氏族連合などといった、集団や民の集まりを治める「王」です。
一方、「皇帝」とは様々な異民族を包括、統括する普遍的な国家の首長であるとされており、様々な国をも治める「王」とされ、皇帝は「王の中の王」とも言われているほどです。
このようなことから考えると、「皇帝」とは「国王」よりさらに上の権力者ということがうかがえます。
ちなみに日本でこの皇帝に位置するのは誰か?というと「皇帝」を国を外交上代表する立場の人物と捉えると「天皇」になります。
さらに皇帝の「皇」という文字は、「自(はじめ)」と「王(おう)」の字が合わさってできる合字とされ、「人類最初の王」という意味も含まれています。
イギリスでの英語の読み方(男性の時、女性の時)
皇帝のイギリスでの英語の読み方は男性の場合は、「Emperor(エンペラー)」と読まれたり、「King Of King(キングオブキング)」と読まれたりします。
女性の場合では、女性の皇帝を「女皇」や「女帝」と言います。
英語では「Empress(エンプレス)」と読まれます。
さらに皇帝(天皇)の配偶者は「皇后」や「皇妃」と呼ばれ、こちらも「エンプレス」が使われます。
その他の外国での皇帝の読み方(男性の時、女性の時)
皇帝は他の国でも様々な呼ばれ方があります。
ドイツ語では皇帝の事を「 Kaiser(カイザー)」と呼ばれます。
ラテン語やトルコ語では「Imperator(インペラトル)」や「インペラートル」と呼ばれます。
ギリシア語では「βασίλειος(バシレウス)」と呼ばれます。
フランス語では「empereur(アンプルール)」と呼ばれます。
このように世界各国ではこの皇帝の読み方がさまざまですが、かの有名な古代ローマ帝王などは「尊厳者/威厳者」(Augustus, アウグストゥス)として呼ばれていました。
皇帝の有名な人物(歴史上や現在)
皇帝の読み方や皇帝の意味、由来などをご紹介しましたが、次は歴史上や現在「皇帝」の称号を持っている人についてご紹介いたします。
まず、一番有名なのが先ほども少し触れましたが「ローマ皇帝」です。
最初にローマ皇帝となったとされるのは「ガイウス・ユリウス・カエサル・アウグストゥス」で、権威を持ちながら権力を振るいすぎることなく、官職や権限を一身に兼ねるという形を採用した人物でもあります。
さらに有名な皇帝は、フランス皇帝とも呼ばれる「ナポレオン」です。
別名、「皇帝ナポレオン」や「英雄ナポレオン」と呼ばれたりしますが、ナポレオン・ボナパルトはフランスの軍人、政治家でした。
特に天才的な指揮、軍事、軍指揮が周りを注目させ、フランス市民を魅了して皇帝の地位につきました。
皇帝の有名な漫画や映画などのキャラは
皇帝が登場する漫画で有名なのが「テルマエ・ロマエ」です。
映画にもなったのでご存知の方も多いと思いますが、古代ローマの浴場と、日本現代のお風呂の文化、文明の違いを表している漫画、映画です。
この中でも登場する「ハドリアヌス」は「ローマ皇帝」の位に位置し、民に信用を得れるような施しや、戦場などで活躍、健闘する軍師、兵士たちに労をねぎらい、指揮を取ったりと、威厳のある出で立ちで「皇帝の力」を示しています。
さらに他にも「始皇帝暗殺」という映画でも「皇帝」を中心に表されています。
全人類で初めて皇帝になったとされる中国の皇帝「始皇帝の秦」は残虐な暴君と恐れられていましたが、一人の人間として、人間味のある映画に仕上げられています。
特にこの映画は「皇帝」という立場や「一人の人間」としての感情の揺れ具合や、皇帝としての威厳、政治力などを強く表されています。
このように王の中の王と呼ばれるように「皇帝」は威厳がある、カリスマ性を持っているように表されることが多いです。
ただやはり皇帝になった後も、皇帝になる前にも、そのような地位に就くために様々なことや、努力があったと思えるようなことが多いのも「皇帝」の特徴ともいえるでしょう。
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