■はじめに
まだ寒さのピークから抜けきれない2月前半に入るといよいよ本格的な冬を体感しつつも春を意識するシーズンになります。
お住まいのエリアによっては、身が引き締まり脂ののった魚を楽しんでいるところも多いですよね。
そんな2月には、ちょうど旬を迎えるふくの日です。
目 次
■ふくの日とは
ふくの日は毎年2月9日にあります。
ふくの日が制定されたのは、1981年(昭和56年)のこと。
下関の組合や販売店等、ふぐに関わる大小30の団体が加盟している下関ふく連盟によって制定されました。
■意味
下関は1888年(明治21年)に伊藤博文の働きかけで、ふぐ食禁止令を解禁されて以来ふぐの本場としてふぐと共に発展してきました。
ふくの日には、そんな下関のPRや河豚(ふぐ)の安心・安全な消費、流通を推進するという意味合いがあります。
記念日当日には毎年、祈願祭を行ったり関連イベント等も開催されています。
■由来
下関ではふぐのことを「ふく」と濁らせずに呼んでいます。
「ふぐ」は不遇に通じ、「ふく」は福につながり幸福とされていたからです。
「ふ(2)く(9)」と読むことが出来る語呂合わせから、ふくの日は2月9日に制定されました。
■イベント
下関市内の恵比寿神社にて毎年ふくの日制定の記念と公開安全や豊漁、業界の発展を祈念して【ふくの日祈願祭】が行われています。
第38回目を迎えた2018年も神前に大きなトラフク等のお供物の奉納、神事が執り行われ、吉見の福祉施設にふく刺し等が寄贈されました。
また、ふくの日から一番近い祝日の2月11日にも毎年【ふくの日まつり】が開催されています。
第22回目となる2018年も南風泊市場にて開催され、下関南風泊水産団地産業祭も同時開催ということもあってたくさんの来場者で賑わいました。
ふく鍋やふく刺し、大抽選会で盛り上がり、出店も大盛況だったのだそうですよ。
旬のふぐを楽しめるイベントです、ぜひチェックしてみてくださいね。
■ふぐの雑学
ふくの日にちなんだ雑学をご紹介します。
□ふぐの異名!?
ふぐには大阪発祥の「てっぽう」という異名があります。
ふぐは豊臣秀吉の時代に将兵たちが食したことでたくさん亡くなってから“ふぐ食禁止令”が明治まで出されていたのですが、その間にも大阪では密かに市民の間で食されていました。
その時の隠語として「当たる(中毒になる)と死ぬ」魚であることから、鉄砲と呼ばれるようになったのです。
今でも「てっさ」や「てっちり」というふぐ料理がありますよね。
てっさは「鉄砲の刺身」、てっちりは「鉄砲のちり鍋」を略したものです。
ちなみにちり鍋は白身魚等を豆腐や野菜と一緒に水煮にした鍋のことです。
□ふぐの毒
ふぐと言えば、毒があることが有名な魚です。
この毒は「テトロドトキシン」というものですが、実はもともとふぐが持っているものではないんです。
養殖か天然か、産地によっても毒の強さが異なり、毒自体を持たないふぐもいます。
これは、海洋細菌が作り出すテトロドトキシンが大元であり、食物連鎖によってふぐがこの毒を取り込んでいるということになります。
毒を取り込むのはふぐに限ったことではないのですが、ほとんどの魚は蓄積されていません。
なぜ、ふぐには毒が蓄積されるのかは未だ解明されていないものの、ストレスを与えられるとふぐは体表から毒を出すことは分かっています。
敵となる大きな魚はそれを察知し食べられることはないのだとか。
身を守る為にふぐにとっては必要なものなんですね。
青酸カリの500倍以上もの猛毒と言われているふぐ毒は、加熱しても分解されず解毒方法も今のところありませんので、専門店で食べるようにしましょう。
■まとめ
ふくの日についてご紹介させて頂きました。
日本食を代表する魚とも言えるふぐですが、2016年に山口県で行われた日露首脳会談でふぐ刺しが振る舞われたり、現在も海外輸出が着々と進められているのだそうです。
毎年2月9日ふくの日には、ふぐを食べて日本の冬を味わってみてはいかがでしょうか。
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