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円周率近似値の日とはいつ?意味や由来。3.14は便宜上の数字だった

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「7月22日  円周率近似値の日」

■はじめに

円周率とか、3.14だとか、条件反射で気分が沈んできます。

正円を眺めて、直径がこのくらいなら、まあ円周は3倍ちょっとくらいとは感覚的に納得できるし、「先生も3.14だから…」と言うだけで、なぜ3.14なのか、その説明を聞いた記憶もありません(他の生徒は聞いたかも)。

円周率近似値の日を機に、とんでもなく久しぶりに蛮勇を奮い、数学の世界に足を踏み入れてみましょう。

 

■円周率近似値の日とは

紀元前3世紀、「7分の22」が円周率の大きめの近似値であることを、古代ギリシアの第一級科学者アルキメデスが証明したことから、7月22日が円周率近似値の日となりました。

筆者は円周率近似値の日を、円周率と近似値を一緒にして記念する日とカン違いしていました。

 

円周率はとりあえず「3.14」として計算することになっていますが、円周率は小数点以下が無限に続く数字で、便宜上「3.14」としているんですね。

近似値は正確な「真の数字」を表示できない、わからない場合、その数字に限りなく近い数字のことですから、円周率近似値とは、無限に続いてキッチリした数字を表せない円周率に限りなく近い数値ということだったんです。

 

■円周率近似値の日の意味と由来

円周率は「π」(パイ)と表示しますが、これは「周」を意味するギリシア語「ペリメトロス」の頭文字が「π」であることからで、広く一般に使われるようになったのは1700年代あたりからです。

「円周率」とは円周の長さを円の直径で割った数値を言うので、「円周の長さ」は円周率に円の直径をかければ出てきます。

 

では、この円周率「3.14」はどうやって導き出された数字なのでしょうか。

直径が1cmの円を仮定して、この円の中にピタリと収まる正8角形(8つの角が円に接する)を想定します。

 

同様に、外側に円がピタリと収まる正8角形を想定すると、

  内側の正8角形の8辺の和 < 円周の長さ < 外側の正8角形の8辺の和

となり、正8角形は2等辺3角形が8つで構成されているので、その1辺の長さは計算できて、その8倍が内側の正8角形の辺の長さとなります。

 

外側の正8角形の数値も計算できるので、その結果から

  内側の正8角形は、約3.061467cm

  外側の正8角形は、約3.313708cm

となって、円周は内外の正8角形の数値の間に収まります。

 

正8角形を例としましたが、この例が多角形になればなるほど、円に近い形になって、それだけ多角形の辺の和が円周の長さに近くなります。

正200角形で計算すると、

  内側の正200角形は、約3.141851cm

  外側の正200角形は、約3.141463cm

となるので、角の数が多いほど正確な数値に近づくんですね。

 

アルキメデスは正96角形で計算して、

  71分の223 < π < 7分の22

という数字を導き出しました。

先程「7分の22」が大きめの数字と言ったのは、アルキメデスが円の外側の正96角形の数字を採ったことによります。

 

■円周率近似値の日のイベント

より正確な表現である円周率近似値という言葉ですが、やはり「円周率=3.14」のほうが耳になじんでいて、3月14日の「円周率の日」に数学がらみのイベントが開催されるようです。

 

■円周率近似値の日の雑学

▽113分の355もある

円周率は数の多い多角形ほど精緻な数字が表れ、また、どの多角形で計算しても割り切れることなく無限に続いていきます。

現在はスーパーコンピューターを使った22兆ケタの計算結果が出ていますが、このレベルになると、小数点以下はるか彼方のケタでの差異しかなく、コンピューターの性能比べであって、円周率としてはもうあまり意味がありません。

7分の22で計算すれば、

「3.142857142857143…」で、

5世紀の数学者、祖沖之(そちゅうし)による113分の355では、「3.141592920353982…」となります。

この祖沖之の計算方法は長い間ナゾとされていましたが、近年の研究で明らかにされつつあります。

しかし、その論文が何を言っているのか、筆者にはまるっきり理解できませんので、ここでの紹介もできません。

とにかく、円周率は3.14で世の中の合意ができているので素直に従うか、こだわるなら祖沖之の分数をどうぞ。

 

▽NASAの円周率

広大な宇宙を何百億kmも旅する探査機の軌道計算に円周率は必須で、少しの誤差が宇宙の果てでは大きな誤差となってしまうと考えますが、アメリカ航空宇宙局(NASA)の円周率計算は、小数点以下たった15ケタなんです。

NASAの説明では、ボイジャー1号が到達した地球から約195億kmの距離を半径とした円の円周は、円周率15ケタと16ケタの計算の差11.7216cmという驚くほど小さなものだそうです。

単位はキロでもメートルでもなく、センチなんです!

そう聞けば、私たちが使う円周率はやっぱり3.14で十分に事足りますね。

 

▽円周率「3」騒動

20年ほど前、円周率を「3」に改めるという小学校学習指導要領の改訂騒ぎが起きました。

これは「ゆとり教育」に関する文書に誤解される表現があったためですが、教育界や大手学習塾、マスコミなどが「とんでもないこと」として大きな社会問題に発展し、東大は翌年の入試に「円周率が3.05より大きいことを証明せよ」という出題までしています。

騒動のもとになった「目的に応じて3を用いて処理」という文言は、もちろん後の改定で削除されています。

 

■まとめ

学生時代が終わってしまうと、一部の職種以外では、円周率を使うことはなく、意識することすらありません。

こうして円周率をあらためて考えると、当時はイヤだった数学の授業を、ただただ懐かしく思い起こしますが、やはりだんだんアタマが痛くなってもきました。

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