沈丁花は小さな花弁に鮮やかな色が印象的な花です。
冬の終わりと春の訪れを爽やかな香りでお知らせしてくれる花木ですが、その花言葉をご存知でしょうか?
目 次
沈丁花(ジンチョウゲ)の花言葉
沈丁花全般の花言葉は「栄光」「永遠」「不老長寿」「不滅」「不死」「信頼」です。
冬でも落葉せず、葉が青々と育っている姿がこれらの花言葉の由来となっています。
他にも「歓楽」「青春の喜び」「楽しみ」「甘美な思い出」「自然美」といった花言葉もあります。
沈丁花の葉は月桂樹の葉とよく似ており、沈丁花の花言葉も月桂樹の出てくるギリシャ神話の「アポロンとダフネ」が由来となっているようです。
「アポロンとダフネ」の要約
古代ギリシアのオリンポス山で、エロスが小さな弓矢で遊んでいたところに、アポロンが通りかかります。
戦の神であり弓矢の名手のアポロンは、エロスの小さな弓矢をからかいます。
怒ったエロスは、手元にあった恋に陥る魔法のかかった金の矢をアポロンに、拒絶の魔法のかかった鉛の矢を近くにいた娘のダフネに向けて撃ちます。
アポロンはダフネに恋をしますが、ダフネはアポロンを拒絶します。
毎日のようにアポロンにせまられたダフネは、父親のペーネオイスの元に逃げ込み「アポロンから逃れられるなら自分の姿をかえてもいい」と助けを求めました。
そこでペーネオイスは娘のダフネを月桂樹へと変えてしまいます。
嘆き悲しんだアポロンは月桂樹の葉で冠を作り死ぬまで冠をかぶり続けたそうです。
恋をするアポロンの様子から「歓楽」「青春の喜び」「楽しみ」「甘美な思い出」が、ダフネの美しさから「自然美」という花言葉が生まれたようです。
色別の花言葉
沈丁花は外側が紅色で内側が白色のものが多いのですが、他にも数種類あります。
そんな沈丁花ですが、色によっての花言葉はありませんでした。
西洋での花言葉
沈丁花の西洋での花言葉は「glory(栄光)」「immortality(不死、不滅)」です。
由来は日本語と同じです。
実は怖い花言葉
ありませんでした。
使ってはいけない花言葉
沈丁花は贈り物に適した花ではありますが、あまり良くない意味の花言葉もあるので注意しなければいけません。
「アポロンとダフネ」の神話から「実らぬ恋」といった花言葉もあります。
沈丁花が誕生花となる日にち
1月16日、2月10日、2月23日、12月15日
沈丁花とは
沈丁花の特徴
沈丁花は春先に香り高い花を咲かせ、三大香木の一つとされています。
三大香木「春は沈丁花(チンチョウゲ)・夏梔子(クチナシ)・秋は金木犀(キンモクセイ)」
沈丁花はジンチョウゲ科の常緑低木で、雌雄異株、実には毒があります。
中国が原産と言われ、日本では室町時代には栽培されていたとされています。
沈丁花の名前の由来
花の香りが沈花(ジンコウ)の香りと似ていることや、花が丁子(チョウジ)の花と似ていることから、それぞれの「沈」「丁」をとって、沈丁花という名前が付けられました。
沈丁花の種類
沈丁花には赤く丸い実のミナリジンチョウゲや、白い花を咲かせるシロバナジンチョウゲ、緑色の葉に斑のあるフクリンジンチョウゲなどがあります。
沈丁花の品種
日本で栽培されている沈丁花の品種は主に3種類です。
同じ沈丁花でも全く違う美しさがあります。
「沈丁花」
最も身近な沈丁花で、外が紅色で内が白色の花を咲かせます。
「白花沈丁花(シロバナジンチョウゲ)」
花が白一色です。
「覆輪沈丁花(フクリンジンチョウゲ)」
葉の縁に黄色の斑があります。
色などによって、違う花のように特徴がありますが、どの種類もとても綺麗です。
爽やかな香りのする沈丁花を、ぜひみなさんも育てたり誰かへ贈ってみたりしてみませんか?