▪はじめに
アルプスの少女ハイジは、1974年(昭和49年)1月6日から約1年間放送されたアニメーションです。
アルプスの美しい風景や感動的な内容と可愛らしいキャラクターで人気の高いこの作品は、現在も世界中で愛され続けています。
今回は、長い間愛され続けているアルプスの少女ハイジに関する記念日や雑学などについて紹介していきましょう。
目 次
アルプスの少女ハイジ日とは
アルプスの少女ハイジの日は、毎年8月12日にあります。
この記念日は、2010年(平成22年)6月12日にアニメーション・アルプスの少女ハイジの著作権などの管理をしている株式会社サンクリエートが制定したものです。
因みにアルプスの少女ハイジの日の制定日は、アニメーションの原案となった「Heidi」の作者ヨハンナ・シュピリの誕生日です。
▪意味
アルプスの少女ハイジの日には、アニメーションのキャラクターとして絶大な人気を誇るハイジの魅力を多くの人に伝えるという目的があります。
▪由来
アルプスの少女ハイジの日が8月12日になったのは、「ハ(8)イ(1)ジ(2)」という語呂合わせが由来となっています。
▪イベント
アルプスの少女ハイジの日を制定した株式会社サンクリエートでは、毎年日本各地で様々なイベントを行っています。
とくに記念日である8月12日には、毎年オリジナルグッズ(Tシャツやトートバッグ)を数量限定で販売しています。
「アルプスの少女ハイジフェア」を日本各地で順次行われる予定です。
このイベントでは、アニメアルプスの少女ハイジに登場するキャラクターのポーチやタオル、バッグなどのグッズや会場限定の陶器カップ入りプリン(ヤギミルク味・カスタード味・チーズ味・塩キャラメル味)が販売されます。
興味のある方はぜひ会場に足を運んでみてください。
アルプスの少女ハイジの雑学
<アニメと原作のハイジの違いとは?>
アルプスの少女ハイジがアニメ化したのは、アニメーションなどの制作会社ズイヨー(瑞鷹)の社長・高橋茂人氏の「世界に売り込めるアニメを作りたい」という願いからでした。
もともと原作の「Heidi(ハイジ)」は高橋氏が大好きな作品で、中学・高校時代に読みふけったものだったそうです。
その思い入れの強い作品の世界観をよりリアルに表現するために、アニメ界では日本初の海外ロケに行ったほど「アルプスの少女ハイジ」は力を入れて作られた作品でした。
大切な作品であるハイジでしたが、じつは原作をそのまま忠実に再現したものではありません。
原作とアニメではいくつか違う点があるのです。
まず、ハイジのおじいさんが飼っているセントバーナード犬のヨーゼフは、原作では登場しないアニメオリジナルのキャラクターです。
ヨーゼフは小さな子供でも親しめるようにマスコット的な存在として作られたキャラでした。
また、ハイジの友達の男の子ペーターは、アニメでは優しくて陽気な性格ですが、原作ではちょっと嫉妬深いところもあるキャラクターです。
ペーターはハイジが大好きなのですが、足の悪い少女クララが療養のためにハイジの家にやってきた時、ハイジがクララに付きっきりになったことから、ハイジをクララに取られたと思いクララの車いすを壊してしまうという事件を起こすような一面も見せています。
でも、ペーターはちゃんと反省しますし、車いすが壊されたことでクララは歩けるようになったので、結果的にはオッケーです。(ここもアニメとは違う部分ですね)
その他にも、クララの家の怖い女性執事・ロッテンマイヤーは原作では家政婦長で、アニメでは使用人の1人に過ぎないセバスチャンの下に仕える使用人であると2人の立場が逆転していたり、ハイジが都会で夢遊病になった時しばらくの間クララの主治医の家に住んでいたりと違う部分がいくつか見られます。
一番大きな違いは、原作にはキリスト教文学として書かれたもので、随所に信仰的な描写が見られますが、日本でアニメ化するにあたってその部分は大幅に削除されているという部分です。
これは、当時の日本のTVでは1つの宗教が良いというような描き方がダメだったからだと後に担当プロデューサーだった中島順三氏が語っています。
<舞台となっているスイスで アニメ は放送されなかったって本当?>
日本で大人気となったアルプスの少女ハイジは、海外でも放送されるようになります。
日本で放送開始となった2年後の1976年にスペインで放送され、翌年の1977年にはドイツでも放送されるようになり、いずれも繰り返し放送されるほどの大ヒットとなります。
続いて、イタリア(1978年)オランダ(1980年)フランス(1981年)などのヨーロッパ諸国で放送されました。
その他にも、アメリカ、カナダ、中国、韓国、香港、インドなど40か国語に翻訳され世界中で放送されたアルプスの少女ハイジですが、舞台となっているスイスでは放送されませんでした。
これは、当時スイスで実写版ハイジの放送を行っていたからと言われていますが、スイス国営放送局の関係者に、日本人の感覚でスイスの現実を美化され、スイス人が持つ実際の習慣や体験からかけ離れ、受け入れられないのではないかと考えられたからではないかともいわれています。
確かに、アメリカなどのアニメで日本が舞台となった時に、日本と中国と韓国を一緒にしたような感じで描かれ、違和感を覚えることがありますよね。
おそらく当時のスイスの放送局の人もそれを恐れていたのではないかと思われます。
しかし、アニメ制作者はスイスやドイツでしっかりとロケをしたうえでアニメを作っていたため、実際にはそういった違和感はほとんどなく、ヨーロッパの視聴者が日本で作られたアニメだと気づかなかったくらいものとなりました。
その結果、スイスのTV局では放送されなかったものの、ドイツで放送されたものがスイス国内でも見ることができたことから、スイスでも大人気のアニメとなったのです。
実際、総監督の高畑勲氏は2009年にロカルノ映画祭に招かれた際、「人間にとって一番大事で当然なのは、日常生活。そこに住んでいる人が朝起きてから夜寝るまで何をするのか、何を食べて何を作っているのか、それを調べる義務があると当時から思っていた」と語っています。
そして現地の生活をアニメの中でストイックにきちんと表現したことが、スイスでも受け入れられた要因の1つとなったのではないでしょうか。
▪まとめ
アルプスの少女ハイジのアニメは、私も子供のころから何度も見ていて、作中に出てくる溶けたチーズを乗せたパンや藁のベッド、ハイジの山での生活などに憧れを抱いたものです。
原作とは違う部分もありますが、その違いを比べながらアニメと原作の両方を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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