▪はじめに
現在の日本には様々なジャンルの漫画作品があり、国内外に多くのファンがいます。
ときには人に人生にも関わる読み物でもある漫画は、日本を代表する文化の1つと言えるでしょう。
そんな日本の漫画文化の発展のために制定されたのが「まんがの日」という記念日です。
目 次
まんがの日とは
まんがの日は、毎年11月3日にあります。
この記念日は、2002年(平成14年)8月に日本漫画家協会と出版社5社によって制定されました。
日本漫画家協会とは、漫画文化の健全なる普及や漫画創作活動の推奨、諸外国との漫画文化の交流などを目的とした団体で、日本の多くの漫画家が所属しています。
現在の理事長は里中満智子氏、会長はちばてつや氏です。
▪意味
まんがの日には、「よい漫画をプレゼントし合う習慣の日にしたい」という思いが込められています。
▪由来
まんがの日は、漫画を文化として認知して貰いたいという思いから、文化の日である11月3日に制定されました。
また、漫画の神様とも呼ばれている手塚治虫氏の誕生日であることも11月3日がまんがの日となった由来の1つです。
▪イベント
「仮面ライダー」や「サイボーグ009」などで有名な漫画家の石ノ森章太郎氏の作品を題材とした展示施設「石ノ森萬画館」では、毎年11月3日のまんがの日に因んで「マンガッタン文化祭」というイベントを開催しています。
イベントの例として、「マンガッタン文化祭」では数々の石ノ森作品に触れるだけでなく、石ノ森萬画館のある宮城県石巻市のご当地ヒーローイシノマキマンやいしのまけんなどのご当地ゆるキャラたちの着ぐるみとの記念撮影会や萬画館の歴史にまつわるクイズラリー、施設内のグッズショップでのイベント、バッチを作るワークショップなどが行われます。
また、館内喫茶店でイベント限定メニューの販売もあるので、石ノ森章太郎や漫画好きの方に限らず、ぜひ足を運んでみてください。
まんがの雑学
<マンガ雑誌の紙がカラフルなのはなぜ?>
日本には、「週刊少年ジャンプ」や「週刊マガジン」、「りぼん」や「なかよし」など色々な少年漫画誌、少女漫画誌が発刊されています。
それらのマンガ雑誌をよく見てみると、紙の色がカラフルになっていることに気づくと思います。
なぜ、マンガ雑誌の紙はこのようにカラフルなのでしょうか・
これは、マンガ雑誌に使われている紙質に理由があるのです。
マンガ雑誌に使われている紙は古新聞やチラシなどを原料とした「印刷せんか紙」と呼ばれる再生紙です。
印刷せんか紙は紙質があまり良いものではなく、古新聞などのインクの色を完全に落とすことができず黒ずんでしまいます。
そこでこの黒ずみを目立たなくするためにあえてピンクやブルーなどの色をつけてあるのです。
でも、黒ずみを目立たなくするだけなら1冊に1色でもいいですよね?
なのにあえて複数の色を使ってカラフルにしてあるのは、読者が飽きないようにワクワクした気持ちのまま読み進められるようにするためなのだそうです。
ただし、「りぼん」では1つの決まりごとがあって、ホラー漫画のページはピンク色の紙を使うようにしてあります。
これは、ホラーが苦手な読者が飛ばして読めるようにまたはホラー好きな読者が先に読めるようにといった理由からなのだそうです。
このように、マンガ雑誌がカラフルなのは、全て読者に楽しんでもらう為だったというわけなのです。
<「鬼滅の刃」の竈門炭治郎は脇役だった?>
映画興行収入400億円を超え、日本だけでなく世界中で大人気となった「鬼滅の刃」。
その主人公の竈門炭治郎は、誕生したときには主人公としてではなく1人の脇役として描かれる予定の人物だったのです。
「鬼滅の刃」とは、週刊少年ジャンプで2016年~2020年まで連載されていた、鬼にされた妹を人間に戻すために鬼狩りとなった少年・竈門炭治郎が主人公の物語です。
作者である吾峠呼世晴氏は、2013年に鬼狩りを主人公とした「過狩り狩り」という作品がJUMPトレジャー新人漫画賞佳作を受賞したことから漫画家となりました。
2014年にデビューした後、何作かの読み切り漫画が掲載されましたがなかなか連載を獲得できずにいました。
そこで当時の担当編集者に吾峠氏の最初の作品「過狩り狩り」を原案とした作品を描いてはどうかという助言を受け、吾峠氏は「鬼殺の流」という作品のネームを描き上げます。
しかし「鬼殺の流」の主人公は、寡黙で盲目、片腕を失い両足は義足といった風貌で、内容もシビアな世界観だったため、連載会議で落選になったそうです。
その後、当時の担当編集者が人気作品「HUNTER×HUNTER」のように普通の少年が主人公の方が読者が感情移入しやすく、また普通の主人公に対して周りの異常なキャラクターたちが引き立つのではないかと助言します。
そこで吾峠氏は担当編集者の「鬼殺の流」の中で脇役の1人であった「炭焼きを生業とする家の長男で妹を鬼にされてしまい、妹を人間に戻すために鬼狩りになった」という設定少年・竈門炭治郎を主人公にしたらどうかという提案を受けてネームを書き直し、見事に連載を勝ち取りました。
これが「鬼滅の刃」です。
「鬼滅の刃」の竈門炭治郎は、多くの人たちとの出会いの中で幾つもの壁にぶつかりながらも成長していき、また敵である鬼にも慈悲深い一面を見せるというキャラクターが多くの読者に受け入れられ、大人気の主人公となりました。
また、仲間の鬼殺隊士たちや敵である鬼たちの異常で個性的なキャラクター性やストーリー性、なにより吾峠氏の独特なセリフ回しが多くの人たちを魅了し、「鬼滅の刃」は日本を代表する作品となったといえるでしょう。
▪まとめ
かつては子供だけの読み物とされていた漫画ですが、現在は老若男女問わず愛される読み物となりました。
また、漫画の人気は国内だけにとどまらず世界中に広まり、日本の漫画が好きで日本文化に興味を持つといった外国人も少なくないほどとなっています。
私も漫画好きで色々な作品を読みましたが、恋愛や冒険などワクワクドキドキする気持ちだけでなく、日本や海外の歴史や科学、思想や雑学など様々なことを漫画から学び、今でも色々な作品を読み続けています。
みなさんも、まんがの日にはお好きな漫画や気になる漫画を読んで過ごしてみてはいかがでしょうか。
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