白と黄色のコントラストが、華やかな印象をあたえるマトリカリア。
そんな花の見た目に合った花言葉がつけられていました。
目 次
マトリカリアとは
マトリカリアは南東ヨーロッパが原産の花です。
秋に種をまき、翌年の5月から7月にかけて花を咲かせます。
高温多湿を苦手とする植物のため、日本では二年草として扱われます。
原産の地域は湿度が低いことなどから、夏を越す多年草です。
真ん中に黄色い筒状の花がいくつも集まり、周りに白い花びらが10から20枚程度つきます。
見た目は同じキク科のカモミールやマーガレットに似ています。
花は一重咲きと八重咲きの品種があり、八重咲きのものは花びらが重なり、より華やかです。
日本では高温多湿な気候から、多年草として育てるのは難しいですが、種をまき冬さえ越せれば比較的育てやすい花です。
マトリカリアの名前の由来
現在はヨモギギク属に分類されていますが、元々はカモミールと同じシカギク属の花でした。
シカギク属の花は、薬草としても使われており、古くは婦人科系の病にも効果があるとされていました。
これにちなみ、ラテン語の「matrix(子宮)」や「mater(母)」が変化して、「matricaria(マトリカリア)」となったそうです。
西洋名はほかにもあり「Feverfew(フィーバーフュー)」です。
この語源もラテン語の「febrifugia(解熱)」が変化したと言われています。
熱や関節炎などの炎症を抑える薬草だったことが由来です。
和名には「夏白菊(ナツシロギク)」という名前がつけられています。
マトリカリアは初夏に白い花をつけ、その見た目がキクのようであることからつけられたそうです。
マトリカリアが誕生花となる日にち
5月27日、6月1日
マトリカリアの花言葉
「鎮静」「集う喜び」「忍耐」「楽しむ」などがマトリカリアの花言葉です。
西洋の花言葉は「Calm down(鎮静)」、「protection(保護)」です。
薬草として炎症を抑える効果があるとされていたことから、「鎮静」「Calm down」という花言葉がつけられました。
「集う喜び」は、花がいくつも密集して咲く様子からつけられています。
マトリカリアは、ひとつの株からたくさんの花がつき、にぎやかに見えます。
かわいい花が楽しそうに見えたことからつけられました。
また、高温多湿な環境が苦手ですが、さし芽で花を増やすことができるほど、強い花です。
そのため、「忍耐」という花言葉がつけられたのでしょう。
マトリカリアの色別の花言葉
マトリカリアの花色は白と黄色です。
白色は全体の花言葉と共通する「集う喜び」「鎮静」。
黄色につけられている花言葉は「楽しむ」です。
黄色の花が密集することで、華やかに見えたのかもしれませんね。
マトリカリアの怖い花言葉
かわいい花がたくさん集まって咲く様子から「楽しい」や「集う喜び」など、明るいイメージの花言葉が多いです。
怖い花言葉はつけられていないようです。
マトリカリアの雑学
元々属していたシカギク属が薬草としての効能があるため、マトリカリアという名前がつけられています。
しかし、薬としての科学的根拠は、得られていません。
それだけではなく、薬として長い間マトリカリアを服用していた人が、急に薬の摂取を辞めると離脱症候群を引き起こすとされています。
離脱症候群とは、薬などの服用を辞めた時に、体内の薬成分が減少することで生じる症状のことです。
マトリカリアの服用を辞めると、筋肉痛や関節痛、反跳性頭痛などの症状がでます。
また、マトリカリアを薬として服用すると、接触皮膚炎、吐き気、腹痛などのアレルギー症状を引き起こすことがあります。
昔は婦人科系の病にも効果があるとされていましたが、妊婦などは服用するべきでないとされています。
古くは解熱剤や炎症を抑える薬草として、利用されてきた花です。
しかし、現在では科学的根拠がなく、カモミールのような薬草としての効果が期待でません。
庭や鉢植えで育てる場合は、可愛らしい花を楽しむだけにとどめましょう。