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検疫記念日とはいつ?意味や由来、イベントは。コレラとの戦いだった

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▪はじめに

検疫と聞くと、国際線の空港で荷物検査を受ける面倒なイメージが強いですよね。

でも、検疫は日本に伝染病や害虫などを持ち込ませない、持ち出させないための重要な審査なのです。

検疫記念日は、日本人と伝染病の歴史に大きく関わる記念日なのです。

 

検疫記念日とは

検疫記念日は、毎年7月14日にあります。

検疫記念日とは、1961年(昭和36年)に厚生省(現在の厚生労働省)と日本検疫衛生協会が制定した記念日です。

 

▪意味

検疫記念日は、検疫の大切さを多くの人に知ってもらうために制定されました。

1961年(昭和36年)にこの記念日が制定されてから、7月14日~7月20日を「港の衛生週間」としていて、この期間中には検疫の大切さを広める様々なPR活動が実施されています。

 

▪由来

検疫記念日は、1879年(明治12年)の7月14日に日本初の伝染病予防の法令である「海港虎列刺(コレラ)伝染予防規則」が公布されたことに由来しています。

 

▪イベント

横浜検疫所長浜庁舎では、毎年8月下旬に施設公開を行い、検疫体験や実験など子供にも分かりやすい体験型のイベントを開催しています。

2017年は、8月19日(土)の9:30~16:00に施設公開イベントが開催され、検疫体験やDNA抽出実験、コーヒー豆のサンプリング体験などが行われました。

 

また、横浜検疫所の敷地内にある資料館は、「旧長濱検疫所一号停留所」の建物が資料館になっていて、各部屋にて検疫所に関連する道具や資料が展示されています。

この資料館も施設公開日にのみ見学することができます。

夏休みに横浜検疫所に行って、親子で検疫について勉強してみてはいかがでしょうか>

 

検疫の雑学

<検疫の始まりは海外から持ち込まれたコレラとの戦いだった>

日本が開国してから、多くの外国人が長崎以外に上陸するようになってからコレラなどの伝染病はとても大きな問題になりました。

開国前もコレラが流行ることはありましたが、長崎奉行所が出島でオランダ人や中国人の健康チェックを行ったり、箱根の関所で食い止めることができたので、コレラが西日本で流行することはあっても、江戸に入ってくることはほとんどなかったようです。

 

しかし、開国後は箱根の関所も廃止になると2~3年間隔でコレラが日本中で大流行するようになりました。

特に1879年(明治12年)と1886年(明治19年)には10万人を超える死者が出てしまいました。

 

このようなコレラの大流行を防止するために、明治政府は1879年(明治12年)7月14日に「海港虎列刺病(コレラ)伝染予防規則」を公布し、この中でコレラの予防には国内に菌が入らないようにすることが最も重要だとされ、「海港検疫」が行われるようになったのです。

 

その後、コレラ以外の伝染病や動物に感染する病気が国内に入ることを予防したり、植物などの外来種が日本独自の生態系を壊してしまうことを予防するために、「伝染病予防法」や「海港検疫法」、「航空検疫規則」などの法が作られ、現在は「検疫法」に基づいて港や空港での検疫が行われています。

 

<そこまでやるの?!国際空港の人間と犬による水際作戦!>

現代の日本では実際にはどのようにして検疫がおこなわれているのでしょうか。

日本の国際空港では、2002年に起きたSARS(重症急性呼吸器症候群)の患者の飛行機による移動で広がった世界規模での感染拡大の問題以降、サーモグラフィが導入され熱がある人を空港でチェックするようになりました。

 

入国ゲートには検疫官が立ち、監視カメラとサーモグラフィでチェックしていて、熱がある人は健康相談室に連れていかれます。

その後、患者さんはビニールで密閉された車いす型のトランジットアイソレーター(感染症特化型運送車)に入りインフルエンザの時と同じような検査を受け、感染症指定病院に搬送されます。

以前テレビでも紹介されたことがありますが、指定の感染症の疑いが出た時には防護服を身にまとった医療従事者に囲まれて、カプセル状のストレッチャーで隔離され運ばれるという仰々しさでした。

 

さらに検査官は、伝染病を媒介する蚊が国内に入らないようにするために、乗客が降りた後の飛行機の客室内の蚊を虫取り網で採ったりもしています。

実際に空港でデング熱の患者さんが発見されたこともあるので、この水際作戦は検査官の人も感染する危険性を持ちながら行う大変な審査なのです。

 

また、害虫や病原体を運ぶ恐れの高い持ち込み禁止の肉製品や果物などを匂いで感知する「検疫探知犬」も2005年から日本で導入されました。

現在では、成田空港や関西国際空港など全国9か所の国際空港で検疫探知犬が働いています。

 

▪まとめ

感染性の病気は、時に恐ろしいスピードで広まっていきます。

特に日本国内に常在しない、命に関わる病原体は尚のことです。

現代の日本人は自由に海外に行くことができるようになった代わりに、それらの病原体を持ち込むリスクを持つようになりました。

検疫はそんな感染症を国内に持ち込ませないようにする大切な審査なのです。

検疫記念日には、検疫の大切さについて学ぶ良い機会なのではないでしょうか。

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