■はじめに
まだ梅雨が明けきれない7月から、8月に入るといよいよ本格的な夏を意識するシーズンになります。
暑い夏に向けて、怪談話や肝だめしを楽しみにしている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな7月の終わりには、私達日本人のお化けのルーツとも言える幽霊の日があります。
目 次
幽霊の日とは
幽霊の日は毎年7月26日にあります。
1825年(文政8年)のこの日に江戸の中村座で、東海道四谷怪談が初演されたことから制定されました。
東海道四谷怪談は、映画や舞台などでも上演され、現代にも語り継がれている怪談です。
■意味
幽霊の日は幽霊が認知され、日本中に広く知られるきっかけになった日という意味合いがあります。
今でも怪談話やお化け屋敷、肝だめしなどが全国各地で行われていますよね。
この時期からイベントやテレビ番組などでも企画されることが多く、暑い夏の風物詩とされています。
■由来
1825年7月26日に歌舞伎狂言作者の4代目・鶴屋南北が手掛けた【東海道四谷怪談】が、江戸の中村座で初演されました。
江戸で実際に起きた事件がモデルとなった話で、お岩さんで知られる妻による夫らへの復讐劇がメインの怪談です。
このことから、幽霊の日は7月26日に制定されました。
■イベント
毎年、夏を中心に幽霊にまつわるイベントが各地で行われています。
例えば、2018年には幽霊の日を含む7月7日~8月26日にかけて、福岡市博物館にて【幽霊・妖怪画の世界】が行われました。
これは、福岡市博物館所蔵の約50点にも及ぶコレクションの展示を行うというもので、中には“足のない幽霊”を描き始めた画家として知られる円山応挙や“花鳥画”で知られ奇想の画家として有名な伊藤若冲の作品も含まれていたとのこと。
また、毎年行われているのもとしては、山口県下関市にある永福寺の【幽霊まつり】があります。
こちらは、例年7月17日に永福寺に伝わる幽霊の絵がご開帳されるというもの。
お堂の前で焚かれた線香にあたると無病息災で過ごせるとも伝えられていて、毎年多くの人達で賑わいます。
他にも、人気TVアニメ「ちびまる子ちゃん」では、2017年から“8月限定メニュー!おたのしみ夏ものがたり”と題し、夏の間に怪談などの風物詩を取り入れたエピソードを放送するなどといった企画もあり、この時期に合わせて様々なイベントが行われています。
お近くの情報やお出掛けの際にはぜひチェックしてみてくださいね。
幽霊の雑学
幽霊の日にちなんだ雑学をご紹介します。
□東海道四谷怪談のあらすじ
お岩の夫、伊右衛門は容姿の良い色男で、お岩が産後に体調を崩している間に伊藤喜兵衛の孫娘に好意を持たれ喜兵衛からも婿にくるよう言われます。
喜兵衛と伊右衛門の企てによって毒を盛られたお岩は容貌が崩れ、悶え苦しみながら刀が首に刺さって死んでしまいます。
その後、幽霊になったお岩は伊右衛門を苦しめ喜兵衛と孫娘を殺害させたり、周囲の人たちを死へ導いていきます。
最後にはお岩の妹、お袖の夫によって伊右衛門が討たれて終わります。
□お岩さんてどんな人!?
長い黒髪に爛れた顔の絵で有名なお岩さんですが、物語の内容からも強い怨念を持った怖い女性のイメージですよね。
しかし、実際は伊右衛門と仲が良く、奉公に出て身分の低い夫を支えていたのだそうです。
もともと田宮家(お岩の実家)の屋敷社で「お岩稲荷」として今も実在する稲荷神社は、お岩が信仰して生活が向上したと言われていて、地元であやかられるようになりました。
■まとめ
幽霊の日についてご紹介させて頂きました。
東海道四谷怪談は、当時に起きた事件を脚色して作られ、様々な人間の欲望や弱さ、愛情が垣間見られるお話です。
幽霊は怖いという印象が強いですが、実際のお岩さんが実際は良い人であったように、人間の思いがいろんな形となって幽霊という存在になっているのかもしれませんね。
毎年7月26日幽霊の日には、その人の思いを考えながら怪談話やイベントなどを楽しんでみるのがおすすめです。
7月26日は何の日?誕生日の有名人や星座、花言葉・運勢・性格は
他にもおもしろい記念日がたくさんあります!