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救急の日とはいつ?意味や由来、イベントは。正しい理解と認識を

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「9月9日  救急の日」

■はじめに

米NBCのTVドラマ「ER緊急救命室」や、フジテレビ系の「コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命」で、緊急医療の人たちの活躍が広く世間に知られるようになりましたが、私たち一般人がそういう場に遭遇した際、果たして適切な行動をとれるものでしょうか。

 

救急の日とは

9月9日は、この日以外には考えられないという「救急の日」です。

1982(昭和57)年に「救急医療関係者の意識を高めるとともに、救急医療や救急業務に対する国民の正しい理解と認識を深める」ことを目的に、厚生省(現厚生労働省)が制定したもので、この日を含む1週間を「救急医療週間」としています。

 

■救急の日の意味と由来

「救急医療」とは文字通り、命にかかわる緊急の事態なので、医療関係者はもちろんですが、国民のひとりひとりが応急手当や救急車の利用など、「正しい理解と認識」を持つことが求められています。

ひと口に救急と言いますが、日本では1次救急(軽症)、2次救急(中等症)、3次救急に分けられ、思いのほか重症であれば、1次から2次へ、2次から3次へと患者が転送されることになります。

 

しかし、患者がどの診療科に行けばよいか曖昧な症状の場合や、初期診療した医師の専門によっては必ずしも正確な診断にならないことも生じてしまいます。

こうした事態に対応するため、ER(emergency departmennt)型救急システムが構築され、救急車で搬送された患者にはER専門医が全ての科の初期診療を行って、緊急手術の要否や担当科の決定をすることになります。

 

ER医の役割はここまでで、手術や入院患者には原則的に関与しないことになっています。

また、自分で来院した患者は、まずトリアージナース(救急看護師)が対応、緊急を要する症状であればER専門医に引き継ぎます。

 

■救急の日のイベント

毎年の「救急医療週間」には、厚労省や総務省消防庁をはじめ、各医療関係団体、各自治体などが主催し、全国各地で「救急の日」の趣旨に沿った催しが行われています。

2018年の東京・台場では、AED体験や救急救命シミュレーションを中心に、また全国の消防局でも同様のイベントが実施されるなど、省庁の垣根を越えた大イベントとなっています。

 

救急の日の雑学

▽救急車

ドクターヘリを見たことのない人は多いようですが、救急車のサイレンを聞くことは珍しくありませんね。

救急車の利用は基本的に無料ですが、車の型や色、サイレン、通報番号などは違えど、救急車は世界共通の救急制度になっています。

 

しかし、日本とは異なり、アメリカでは2万~7万円もの料金がかかり、タクシー同様に走行距離によって費用が加算されてしまいます。

この他、フランスやオーストリアも有料なので、海外旅行の際は万一を考えて、旅先の救急車利用制度と電話番号は調べておかねばなりませんね。

 

また、日本は無料であり優先的に受診できるため、たいした症状でもないのにタクシー代わりに呼ぶ人も多く、この問題は有料化への論議につながってもいます。

救急車へ道を譲ることもそうですが、救急制度は人の「性善説」を前提に成り立っているので、無料救急車を維持するためにもモラルのある利用が求められています。

もし、119番通報を迷ったら「#7119」でアドバイスしてもらいましょう。

 

ちなみに2018年の全国の救急車出動回数は634万件を超え、約573万5千人が搬送され(ともに2%増)ています。

 

▽救命は躊躇せずに

平成20年からの8年間に、全国の学校構内で心停止となった232人について、救急車到着前のAED使用の調査結果を、2019年5月、京都大学の研究グループが公表しました。

それによると、小中学生の場合は男女間で差はありませんが、高校生のAED使用率は男子83.2%に対し、女子は55.6%と差が出ています。

これはAEDパッド装着のために、女子の胸を出すことに躊躇することが原因ですが、下着を少しずらせば装着でき、装着後に服をかぶせても問題はないので、1秒でも早いAED使用が求められます。

心停止になると1分ごとに10%ずつ救命率が低下するので、AED到着までの心臓マッサージも重要となります。

そうした危急の場面にいつ遭遇するかわかりませんから、救命のノウハウを身につけておくことも大切ですね。

 

■まとめ

救急車到着まで全国平均で約8分を要します。

その8分間に勇気を持って救命処置を講じ、救急隊員から医師へと引き継ぐことを「救命のリレー」と言うそうです。

勇気と決断を持った第1走者でありたいと思っています。

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