▪はじめに
みなさんは「天使のささやき」とは何のことだかご存知ですか?
これは、寒い土地で時々みられる「ダイヤモンドダスト」のことなのです。
日本で最も寒い時期に、このダイヤモンドダストに因んだ記念日があるのでご紹介します!
目 次
天使のささやきの日とは
天使のささやきの日は、毎年2月17日にあります。
この記念日は、北海道幌加内町のダイヤモンドダストを観察する会である「天使の囁きを聴く会」によって1994年(平成6年)に制定された記念日です。
「天使のささやき」とはダイヤモンドダストのことで、気温がとても低くて湿度が高く無風の時に見られる現象とされています。
このことから、1978年(昭和53年)の2月17日に北海道雨竜郡幌加内町母子里の北海道大学演習林で-41.2℃という日本観測史上最低気温を記録したことに因んで制定されました。
ただし、この記録は気象庁の公式記録の対象外だということで、非公式の記録となっています。
▪意味
天使のささやきの日には、ダイヤモンドダストを見たり、寒さの体験や雪遊びなどを楽しむなどして、幌加内町の寒くて厳しいというマイナスイメージをプラスのものに変えていくという目的があります。
▪由来
天使のささやきの日は、1978年(昭和53年)の2月17日に北海道雨竜郡幌加内町母子里の北海道大学演習林で戦後国内で-41.2℃という観測史上最低気温(非公式)を記録したことから、ダイヤモンドダストが発生しやすい条件であった日ということに由来した記念日です。
▪イベント
北海道幌加内町では、毎年2月に天使のささやきの日に因んだイベントを行っています。
幌加内町母子里にある「最寒の地記念公園クリスタルパーク」では、毎年天使のささやきの日に「天使の囁きを聞く集い」を行っています。
アイスキャンドルを使ったキャンドルサービスを行い、自分たちで作ったイグルーをバーに見立てて、アイスグラスで乾杯したりしながら交流を深め、翌朝早起きをしてクリスタルパークまで散歩します。
また、クリスタルパークでは公園内にあるモニュメントのクリスタルピークスをライトアップするイベントをしたり、イベント当日限定のコンカフェがオープンしたり、管理棟で休憩することもできます。
条件が合えばダイヤモンドを見ることができるので、興味のある方はぜひ参加してみてください!
天使のささやき(ダイヤモンドダスト)の雑学
<ダイヤモンドダストが発生した日は晴れているのに雪の日?>
天使にささやきとも言われているダイヤモンドダストとは、空気中の水蒸気が凍ったもので、日の光を浴びてきらきらと光りながら舞う様子はとても神秘的です。
このダイヤモンドダストが発生するためには条件が揃わないといけません。
その条件とは、
- 気温が-10℃以下であること
- ある程度の湿度があること
- 空気が澄んでいて風が無いこと
- 晴れていること
- 朝であること
- 見通しが良く1㎞以上肉眼でくっきり見える状態であること
というものです。
しかし、ダイヤモンドダストが発生した日は天気の記録としては「雪の日」になってしまうのです!
晴れていることが条件の1つなのにどうして「雪」となるのでしょうか?
ダイヤモンドダストは、先ほど説明したとおり空気中の水蒸気が凍ったものです。
この氷の粒がゆっくりと「降り落ちて」くるのでダイヤモンドダストは「雪」と同じ扱いになるというわけなのです。
ダイヤモンドダストによく似た現象で「氷霧(こおりぎり)」というものがありますが、この場合は氷の粒がダイヤモンドダストよりも小さく、大気中を漂うだけで降り落ちないので「霧」として扱われるそうです。
<ダイヤモンドダストは九州でも見ることができる⁈>
気温が-10℃以下にならないと発生しないダイヤモンドダストは、とても寒い地域でしか見ることができず、北海道でも限られた場所でしか見ることができません。
現在、北海道内でダイヤモンドダストを見ることができるのは、幌加内町・旭川市・美瑛町・名寄市・十勝地方などとされています。
どの地域も1~2月の最低気温の平均が-15℃以下になる極寒の土地なので納得です。
でも、実はダイヤモンドダストを見ることができるのは北海道だけではないのです!
なんと過去には、山梨県の八ヶ岳高原や熊本県の阿蘇山周辺、鹿児島県の伊佐市などでも観測されていたのです!
とくに阿蘇草原はダイヤモンドダストが発生する条件が揃いやすく、12月~1月ごろには時折見ることができるのだそうです。
九州といえば暖かいイメージが強くダイヤモンドダストを見るなんて想像もつかないと思いますが、熊本県や鹿児島県は結構寒くて、毎年雪もふりますし、標高の高い阿蘇山は本当に寒くまた火山なのである程度湿度も保たれるのでダイヤモンドダストが発生する条件が揃いやすいからだとされています。
九州の人は遠く北海道まで行かなくてもダイヤモンドダストを見ることができるかもしれないので、寒い日の早朝に阿蘇山まで足を運んでみてはいかがでしょうか?
▪まとめ
ダイヤモンドダストのことを「天使の囁き」と表現した幌加内町の方は素晴らしいですよね!
「天使の囁き」は寒くないと体験できないので寒い日が待ち遠しくなりそうです。
また、北海道から遠く離れた九州でもダイヤモンドダストを見ることができるのも驚きでした!
冬に-10℃以下になる空気がきれいな場所が近くにある方はもしかしたらダイヤモンドダストを見ることができるかもしれないので、寒い日の早朝に観察してみてはいかがでしょうか?
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